VS犯罪集団 新撰組④
1ターン目
空 ライフ15 手札5
ジョージ ライフ 15
空のターン
空は手を横に振り、バーチャル映像のカードを引いた。
「オレのターンドロー・・・オレは・・鏡の国のアリスを召喚!・・ターンエンドだ」
空の場に、鏡の盾を持つ女性型モンスターが召喚された。
カード情報
鏡の国のアリス レベル5 種族呪文使い 属性水
超能力 手札を1枚捨てることによって、1ターンの間、相手モンスターの超能力をコピーすることできる。この超能力はいつでも発動できる。
2ターン目
空 ライフ15 手札5
ジョージ ライフ15 手札5
ジョージのターン
ジョージは頭を掻きながら、息を吐く。
「ふ~・・・かったるいね・・・・だが今回は、おれもひさびさに、真面目モードでやんなきゃね~・・・・」
キッ。
ジョージは、いままでどこかだるそうな雰囲気であったのを一変させ、その口調も変えた。
これが彼の言う、真面目モードというやつなのだろう。
「おれのターン、ドロー・・・おれは呪文発動!強者への渇望・・この呪文は、自分の墓地にレベル10以下のモンスターがいない時に発動できる。デッキから好きなレベル10以上のモンスター1体、相手に見せ、手札に加えることができる。おれはデッキからデスクロックを手札に加える。このモンスターは手札にある時、場に、超能力召喚することができる・・おれは、デスクロックを超能力召喚!」
ジョージの場に、大きな時計の形をしたレべル12のモンスターが超能力召喚された。
カード情報
デスクロック レベル12 種族物質族 属性土
超能力????
(レベル12のモンスターをいきなり・・・・それになんだろう、この感じは・・)
そのモンスターは空がいままで見てきたモンスターとは、どこか異質な感じがした。
「デスクロックは攻撃に参加できず、このモンスターが場から離れた時、このカードバトル・・おれの負けになる・・・・」
「!・・・離れたら自分が負けになる・・・」
「カカカッ・・・たしかにデメリットもあるが、メリットもある・・・このカードが場に出て、12ターンが経過した時、このカードバトルは、おれの勝ちとなる」
「!・・・へー・・時間がきたらオレの負けになるのか・・・・・時間がない割には、時間がかかるモンスターだな」
「まあね・・・でも絶対負けるわけにはいかないからね・・・おれたち新撰組は負けることは許されない」
「でも・・・おもしろいモンスターだな・・・そんなモンスターいるんだな・・・・」
空はそのモンスターを興味津々に見る、その異質な雰囲気も、興味を駆り立てる要因だろう。
それを聞いて、ジョージは心で笑う。
(カカカッ・・・この世に存在しない、不正に作った、闇のカードなんだけどね・・)
ジョージは手札に触れた。
「おれはさらに呪文発動・・・呪われし強者・・・ライフを半分払うことによって、デッキからレベル12以下のモンスター場に呪文召喚ですることができる。この呪文で呪文召喚されたモンスターは、攻撃にも参加できず、合体素材にすることもできない・・・おれは守備隊を呪文召喚!」
ジョージの場に、分厚い鎧を着こんだレベル10のモンスターが呪文召喚された
ジョージのライフ残り8。
「攻撃も、合体もできないモンスターを呼ぶのか?」
「ああ・・安心しな。このモンスターは最初から、攻撃も合体素材にもできないモンスターだからな」
カード情報
守備隊 レベル10 種族戦士族 属性土
超能力 このモンスターは攻撃にも参加できず、合体素材にすることもできない。
「守備・・・・そうか!・・12ターンたつまでオレの攻撃を通さないつもりだな」
「そーいうこと、こちらからは一切攻撃せず、勝つ。かったるいが、負けるようなかったるいことにならない、おれの最強の戦法だ。この最強の守り・・崩せるかな?」
「崩す!そして勝つ、そして・・・おまえたちの仲間にしてもらうぜ」
「そーかいそーかい・・・いい意気込みだ・・・このカードバトル・・負けてもおれの手下にしてあげるよ」
「ああーよろしくな」
近くの監視カメラをハッキングして、ノートパソコンで、空のカードバトルを、クルトとその姉、マリアが見ていた。
「姉さん・・・あのお兄さん・・・ノリノリだね。演技には見えないよ」
クルトは、ノートパソコンでウィルスを作りながら、その映像をチラチラ見ていた。
「ふふっ・・・役にハマっている・・いや、楽しんでいるのかもな・・この状況を・・」
マリアは、その映像を見ながら笑う。
「この状況で?」
「この状況で・・・だからだろうな・・・」
「理解不能・・・・」
「おまえにはな・・・私にはわかる」
「愛の力?」
「ああ・・愛力だ」
「ラブパワーっていいなよ・・・姉さん」
ジョージは自分のターンにできることを終わらせ、ターンを終わりにする。
「じゃあ・・おれのターンはおわりだ」
3ターン目
空 ライフ15 手札5
ジョージ ライフ8 手札4
空のターン
「オレのターン・・ドロー!」
空がカードを引く。
「はい・・・ターンが1つ経過したよ・・よって、デスクロックの時計の針が1つ進む」
「!」
そのジョージの言葉と共に、デスクロックの時計の針が12時から1時になった。
「そうか・・・・その時計の針が12時を指したら、オレの負けになるのか」
「ご名答。その通り」
「ならオレは、その前にそいつを倒せばいい訳か・・・」
「そう、デスクロックを破壊すれば、きみの勝ちだ・・・まあ・・させないけどね」
「してみせるさ!オレはレッドスライムを召喚!」
空の場に、レベル5の、真っ赤なスライム族モンスターが召喚された
「そして、場の鏡の国のアリスと合体!・・・・呪文使いスラッキーを合体召喚!」
空の場にとんがり帽子をかぶった、スライム族モンスターが召喚された。
カード情報
呪文使いスラッキー レベル9 種族スライム族 属性火
超能力????
「このモンスターは1ターンに1度だけ、手札のスライム族モンスター1枚と呪文カード1枚を墓地に捨てることによって、相手モンスター1体を破壊することができる」
空は、自分のバーチャル映像の手札2枚を選択して墓地に捨てた。
「オレは、デスクロックを破壊!」
「おっ!・・・いきなり勝ちにきましたか・・・だが無駄だよ」
パソコンでその様子を見ていたクルトは焦る。
「姉さん!デスクロックは、場から離れたら時、その持ち主は負けちゃうんでしょ?、このままじゃ、あのお兄さん勝っちゃうよ?まだウィルスできてないんだけど・・・すぐに倒さないように言っておけばよかったんじゃ・・」
「ふっ・・空にそんな器用なことができるわけないさ。いつでも全力、それが空の魅力の一つだからな」
マリアは頬を赤らめる。
「いや・・そんなのろけ話どうしでもいいから、どうする?」
「まぁ・・・相手を応援するわけじゃないが、大丈夫だろう。そうかんたんに倒せるほど、相手も甘くない・・・それは空もわかっている」
呪文使いスラッキーの持つ杖から、デスクロックに向け、青白い光の光線が放たれる。
それが直撃する瞬間、ジョージは守備隊の超能力を発動させた。
「おれは、守備隊の超能力を発動!守備隊は守備隊以外の場のモンスターまたはプレイヤーが呪文、超能力、攻撃の対象にされた時、その効果をこのモンスターに移し替えることができる。その超能力効果を守備隊に移す!」
その青白い光線はデスクロックから軌道を変え、守備隊に方向を変えた。
その光が、守備隊を直撃、守備隊を破壊した。
ジョージはその瞬間、呪文を発動させた。
「おれは守備隊が破壊された時、呪文を発動!鉄壁の守備陣!この呪文は守備隊が破壊された時に発動できる。ライフを半分にすることで、デッキ、または手札から、3体の守備隊を場に呪文召喚することができる」
「3体・・・!」
ジョージの場に、守備隊が3体、呪文召喚された。
ジョージの残りライフ4。
「カカカッ・・キミの攻撃は無駄な努力で終わったね。いや、むしろ逆効果だったね・・・カカカッ・・・守備隊が3体・・この状況を打ち破った者は、いまかつて存在しない・・」
「いるさ」
「ん?・・・まさか、これから自分が・・って言うつりじゃないだろうね?」
「ん!なんでわかったんだ?」
「・・・・・・・・・き・・きみは・・わかりやすい性格だね~嫌いじゃないよ、そういうの・・・ぼくの手下にしたら、コキつかってやるよ、かったるいくらいねー」
「じゃあオレが勝ったら、おまえが手下な」
「・・・・・・・・・・・・・」
成人男子として、選挙行ってきました。