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モントラ  作者: ゆう
1章
23/49

VSライバル⑨


大地は空に尋ねる。

「そのカード・・・テメェーのスライムデッキとは合わないだろ?なぜ入れている・・」


その言葉に空は笑って答える。


「大事なカードだから、入れているだけさ」

「・・・・・・・そうかい、じゃあ・・・そのカードごと、テメェーをジュリンしてやるよ」


7ターン目

空 ライフ 5手札1

大地 ライフ 15手札1

大地のターン


「俺のターンドロー・・・俺は、アンデッドキングドラゴンでナックルドラゴンを攻撃!」


大地の攻撃宣言で、アンデッドキングドラゴンは、ナックルドラゴンを襲う。


(これで終わりだ空・・・おまえのへの思いも、過去からの呪縛も・・・)


空は、バーチャル映像の手札に触れ、呪文を発動させた。


「オレは呪文発動、ラブハート!」

「あのカードは・・・伊集院くんをやぶった」


真琴は気づく、かつてあのカードが、空の勝利に貢献した、必殺の呪文だと。

そのカードを見ながらマリアが呟く


「アレは・・私が渡したカードだな」

「え?・・・いまなんて」

「ふっなんでもない」


「この呪文は、場にいる自分のモンスター1体のレベルを、自分の墓地にいる、そのモンスターと同じ種族のモンスターの数×2上昇させることができる・・・・対象はナックルドラゴン!」


その行動選択に、真琴は疑問を持つ。


「えー!・・・・でも・・・・師匠の墓地には、ドラゴン族モンスターがいない・・・これじゃあ・・」

「何やってのよ空!不発に終わっちゃうじゃないのよ、バカ!」


「あせってミスしたか・・・・これで終わりだ、空!今日、俺はおまえを乗り越えて!新しい自分に生まれ変わる。アンデッドドラゴンの超能力発動!このモンスターが攻撃した時、自分の墓地にいるドラゴン族モンスター数×1レベルを上昇させる」


アンデッドキングドラゴンのレベル20に上昇した。

空は墓地にいる、モンスターの超能力を発動させた。


「オレは墓地にいる、墓守りをするスライム クンシュの超能力を発動!」


(墓地からだと・・・!)


「このターン、相手の墓地にあるすべてカードを、自分の墓地に移すことができる」

「何ッ!」

「大地、おまえのすべての墓地のドラゴン族モンスターはオレの墓地に移させてもらうぜ。そのことによってアンデッドキングドラゴンのレベルは、攻撃時に上昇しない」


「だからなんだよ。俺のアンデッドキングドラゴンのレベル15。おまえのそのモンスターよりずっと上だ!」

「いや上回った」

「!」

「オレの墓地に、ドラゴン族モンスターが5体が移されたことによって、呪文ラブハートの呪文効果により、ナックルドラゴンはレベルを10上昇させ・・・レベル16となる」

「くっ!・・レベル16だと・・俺のナックルドラゴンより上・・・いや・・・・ナックルドラゴンの超能力でオレは・・・・ヤバい!」


「ナックルバーン!」


ナックルドラゴン巨大な拳が、アンデッドキングドラゴンを貫く。


「アンデッドキングドラゴン破壊!そして、ナックルドラゴンの超能力を発動!ナックルドラゴンはバトルで相手モンスターを破壊した時、その破壊したモンスターのレベル分のダメージを相手プレイヤーにあたえる」

「と・・・・いうことは、師匠は・・・アンデッドキングドラゴンレベル15を、ナックルドラゴンで破壊したことによって・・。大地君に15ポイントのダメージをあたえる・・・・師匠の勝ちだ!」


真琴は喜ぶが、大地はまだあきらめていなかった。


「まだだァ空ァ!俺は呪文、ドラゴンの断末魔を発動!この呪文は、ドラゴン族モンスターが破壊された時発動できる。カードを1枚ドローし、そのカードがドラゴン族モンスターではない時、ライフを5ポイント回復させることができる」


アンデッドキングドラゴンの断末魔を響く。


「ドロー―!・・・俺の引いたカードは・・・・呪文カード、スペルバインド」

「ああっほしい」


大地の残りライフ5。


「負けるかよ・・・テメェに・・・・絶対・・・負けてたまるかよぉぉ!」


その空に向ける大地の顔は、憎しみに満ちていた。


「な・・なんで大地くんは・・・・あ・・あんなに師匠のことを恨んでいるでしょうか・・・?いくら裏切られたと思っているからって、アレは異常です・・・」


その質問にマリアは淡々と答える。


「環境や境遇・・・さまざまな要素はありそうだが、一番は空を好きだから、だろうな」

「それって矛盾してない・・・?」


みかんの言葉にマリアは。


「矛盾しているが・・・それが必然だ。誰かを好きになれば、なるほど・・・その裏切られた時の恨みは計りしれない・・・かつて彼は、友人として空のことを大好きだったのだろう・・だからこそ、裏切られたと思った時の憎しみは半端ないのだ」

「それに大地君には、家庭環境も影響していると思います」

「そうだな、すこしのすれ違いで、人は、好きだった人を、あんなに恨むことができるものなのだな・・・」

「・・・・・・・でも師匠なら、きっと・・・いえ、絶対、なんとかしてくれます・・・絶対。だってあの2人は・・・・・・」


3人は空を信じて、見守った。


8ターン目

空 ライフ 5手札0

大地 ライフ 5手札2

空のターン


「オレのターンドロー・・・オレはナックルドラゴンで、大地を攻撃する」


空はナックルドラゴンに、大地への直接攻撃を宣言した。


「こ・・この攻撃が通れば、師匠の勝ちです・・・」

(でも・・・相手はあの大地君・・・そうかんたんに通してくれないでしょうが・・・)


真琴が思うとおり、大地はその攻撃が当たる前に呪文を発動させた。


「俺は、呪文スペルバウンドを発動!この呪文は、相手モンスターから直接攻撃を受ける時発動できる。自分の墓地にある呪文カードを、強制に発動させることができる。俺は墓地にある、ドッペルドラゴンを発動。この呪文はドラゴン族モンスター1体を対象にして、その完全なるコピートークンを俺の場に呪文召喚する」


大地が呪文ドッペルドラゴンの対象を選択。


「俺はナックルドラゴンのコピーを、俺の場に呪文召喚する」


大地の場にナックルドラゴンの、コピートークンが呪文召喚された。


「し・・・・師匠のモンスターをコピーした!」


空と大地、お互い、同じ能力を持つレベル6のモンスター同士が相まみえる。


(どうする空・・・・ここは一旦攻撃を止めるんだろう・・・そしたら、次のターン俺が逆転してやるぜ!)


だが大地の思惑ははずれた。


「オレはナックルドラゴンで、ナックルドラゴンコピーに攻撃!」

「なっ何ィ!」


その行動選択に、大地は今日のカードバトルで一番驚いた。


「師匠が相打ち狙い・・・・ナックルドラゴンは、相手モンスターを破壊した時、相手プレイヤに、その破壊したモンスターのレベル分だけダメージをあたえる能力がある。このまま、お互いのナックルドラゴンが破壊されたら、お互いに6ポイントにダメージを受け、引き分けになっちゃう」


「いけぇーナックルドラゴン、ナックルバーン!」

「ジュリンしろ!ナックルドラゴンコピー・・・ナックルバーン!」


ズガガ―ン。

ナックルドラゴン同士の拳と拳が交差し、お互いの顔に突き刺さる。

2体のナックルドラゴンは同時に破壊された。


「チッ・・・・引き分けか・・・」

「いや、オレの勝ちだ大地」

「なにっ?」

「ナックルドラゴンの第2の超能力発動!このモンスターが墓地に落ちた時、そのターン受けるダメージを、一度だけ無効にすることがきできる」

「!」

「そうか!大地君のナックルドラゴンはコピートークン。同じ能力を持っていても、トークンは墓地にいかない」

「オレへのダメージを無効にし、大地へ6ポイントのダメージをあたえる」


大地はナックルドラゴンの超能力を受け、ライフが0になった。


『勝者 空選手』


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