VSライバル③
『デッキスキャン開始・・・・・・カードバトルスタートします』
大地と一郎のデッキがスキャンされ2人のカードバトルが始まった。
『先攻は、一郎選手』
1ターン目
山田 大地 ライフ15 手札5
伊集院 一郎 ライフ15 手札5
伊集院のターン
「僕のターンドロー・・僕は、骸骨王子召喚!」
伊集院の場に、王冠をかぶったアンデット族モンスターが召喚される。
カード情報
骸骨王子 レベル2 種族 アンデット族 属性土 超能力????
「このモンスターが召喚された時、手札にあるレベル3以下のアンデット族モンスター1体を場に超能力召喚することができる。現れよ骸骨剣士。そして僕の場の2体のアンデット族モンスターを合体させ、アンデッドファイヤーを合体召喚!」
一郎の場に、炎に包まれたアンデッド族モンスターが合体召喚された。
カード情報
アンデッドファイアー レベル8 種族アンデット族 属性火
超能力????
「い・・1ターン目から・・・・一気に合体モンスターを・・・どう見ます師匠?」
「ああ、飛ばしてるな・・・まだまだ一気にいきそう気がする・・・・・」
「僕はさらに、アンデットファイヤ―の超能力を発動。1ターンに1度、ライフ2ポイントを支払うことによって、デッキから火の子を超能力召喚することができる」
伊集院の場に、小さな火の粉のようなモンスターが超能力召喚された。
カード情報
火の子 レベル1 種族炎族 属性火 超能力????
一郎の場には、2体の決められた種族のモンスター、そして一郎のライフ13。
その情報から空と真琴は気づく、かつて苦しめられた凶悪なモンスターの姿を。
「これは・・・まさか・・・・」
「ああ、伊集院の最凶モンスター・・あいつがいきなり現れるのか・・・おもしろくなりそうだな・・」
「そして僕は、アンデットキメラと火の子を合体!現れよ、僕の最凶モンスター火の死神デス13!」
伊集院の場に、炎を纏いし死神が現れる。
カード情報
火の死神デス13 レベル13 種族アンデット族 属性火
超能力 手札を1枚捨てることに、このモンスターを再生できる。
合体条件 アンデット族モンスター1体と火属性の炎族モンスター1体。
合体条件2 自らのライフが13の時。
「き・・きた・・・!・・・火の死神デス13・・・師匠が苦しめたられた凶悪モンスター・・・」
「さあ・・大地、あいつをどうやって倒す?・・・・ワクワクしてきたな・・・」
「ワクワクって・・・僕たちは見ているだけですよ」
「ふっ・・勝負は、もうついてしまうね・・・・残念だ・・・じっくりいたぶって、料理してあげようと思っていたのに」
「なぶるのがお好きかい?俺は、一瞬で決めるのが大好きなんだがな・・おまえもそう料理してやるよ」
「クズが・・・威勢だけはいいな。嫌いだよ、君みたいな人種は・・・早くこの勝負終わらせてしまおうか・・・」
一郎は人差し指で、バーチャル映像の手札に触れ、呪文を発動させる。
「僕は呪文発動、アンデットバーンドロー。この呪文は、レベル10以上のアンデット族モンスターを破壊することによって、デッキからカードを2枚ドローすることができる、僕は火の死神デス13を破壊!そして火の死神デス13の超能力発動、手札を1枚すてることによって再生」
「伊集院の奴おもしろいことするな。自らの呪文で破壊して再生。しかも2枚のドローつき、最後はやはり、滅死の宣言でくるかな・・・」
「僕は・・終わりなる深淵の呪文、滅死の宣言を発動。この呪文は、火の死神デス13が破壊された時に発動できる。この呪文が発動してから3ターン経過した時、このカードバトルは僕の勝ちとなる」
「うわっ!師匠の言ったとおりになりました・・・1ターン目から仕掛けてきましたよ・・このままじゃ大地君・・3ターン後に負けてしまいますよ・・」
「どうかな・・勝負はまだ最後までわからない・・・おもしろくなってきたぞ、・・このカードバトル・・・」
「師匠、大地君を応援しましょうよ」
「いや・・・勝負は強いほうが勝つ。どっちが勝ってもおかしくないさ・・・どっちが勝つかな・・ワクワクしてきた・・・」
「い・・いや、大地君が勝つことを祈りましょうよ」
そんな真琴にみかんは、ため息まじりで言った。
「あきらめなさい・・・・空はカードバトルに夢中になると、どっちを応援とかじゃなくなるから、純粋のそのカードバトルにみいっちゃうから・・・・子供みたいに・・・」
「あ・・あははっ・・そ・・そうでしたね・・・・」
「さあどうする、ゴミクズ君。あと3ターンで君は死亡だ。なさけなく負けるまえに、サレンダ―で自らで負けを宣言することを、僕は勧めるよ」
「ウゼェ・・やること終わったら、とっととターンを終わりにしやがれ」
「やれやれだよ・・・・僕のターンは終わりだ」
2ターン目
山田 大地 ライフ15 手札5
伊集院 一郎 ライフ13 手札3
大地のターン
「俺のターン、ドロー」
大地は爪を横にひっかくように、バーチャル映像のカードを引いた。
「俺は呪文、ドラゴンバースト発動!」
大地は爪でえぐるように、自らのバーチャル映像の手札に触れる。
「この呪文は、手札のドラゴン族モンスター1体を墓地に捨てることによって、相手のモンスター1体を破壊する。この呪文は、自分のターンにモンスターが攻撃していない場合にしか発動できない」
捨てられたブレイドドラゴンがエネルギー体となり、火の死神デス13を襲う。
「火の死神デス13を破壊!」
「ふっはははははははははは、バカめ!バカめ!バカめェェェェ!デス13は不死身だ!
手札を1枚捨てることによって再生」
火の死神デス13は、みるみる再生していく。
「バカめ・・・・さあ、君は、これから恐怖を味うことになるだろう・・・ジワジワジワジワと死が近づいてくるね」
「死がなんだ・・・・そんなものよりずっと世の中には辛いことがあることを教えてやるゼ」
「教えてくれよ・・この不死身のカードバトラーと言われたこの僕にね・・・ふははっ」
「不死身か・・ならこっちにとっては好都合だ」
「なに?」
「俺は呪文発動!竜族復活祭。この呪文は、墓地にいるドラゴン族モンスターを1体、このターン呪文召喚することができる。このモンスターはこのターンに攻撃には参加できない。俺は墓地にいるブレイドドラゴンを呪文召喚。さらにもう1体、ブレイドドラゴンを手札から召喚。2体のブレイドドラゴンを合体させ、双刀を持つ竜 グレイシャーを合体召喚!」
大地の場に2本の巨大な剣を持つ、ドラゴン族モンスターが合体召喚される。
カード情報
双刀を持つ竜 グレイシャー レベル11 種族ドラゴン族 属性火 超能力????
合体条件、ブレイドドラゴン×2
「俺はさらに、呪文、竜の憤怒を発動。このターン、ドラゴン族モンスター1体のレベルを4上昇させる」
「!」
双刀を持つ竜 グレイシャーのレベルが11から15に上昇した。
「いくぜ、双刀を持つ竜 グレイシャーー!火の死神デス13を攻撃!」
双刀を持つ竜 グレイシャーは、火の死神デス13を斬りつける。
「ファーストスラッシュ!」
その重い斬撃に、火の死神デス13は真っ二つになる。
「火の死神デス13を破壊・・」
「君は本当にバカだね・・・無駄だということが、わからないのかい?僕は手札を1枚捨てることによって、火の死神デス13を再生」
火の死神デス13が再生されていく姿を見て大地は笑みをもらす。
「くくくっ再生したな・・・双刀を持つ竜 グレイシャーの超能力発動!このモンスターは、相手モンスターを破壊した時、もう一度相手モンスターに攻撃できる」
「なっ!・・何・・」
「そして・・破壊したモンスターの持ち主に、2ポイントダメージをあたえる」
双刀を持つ竜 グレイシャーの双刀がから、無数の衝撃波が放たれ、一郎を襲う。
一郎のライフは11になる。
「くっ・・・このまま再生をしつづけても意味がない・・再生は中止だ」
「ぎゃははっ!やめさせねェーよ、永遠になぁ」
「なんだと?」
「俺は呪文、無限再生を発動。再生する超能力を持つモンスターは、このターン、無限に再生しつづける」
「なぁにぃッ!」
「さあジュリンの時間だ・・恐怖しな」
「ひっひひひひひひっ!」
「セカンドスラッシュ!サードスラッシュ!フォーススラッシュ!ファイブスラッシュ!
シックススラッシュ!セブンスラッシュ!ぎゃはははははははははははっジュリンジュリンジュリンジュリンジュリン!」
「ひいいいいいいいいいっ!」
再生しつづける、火に死神デス13に、双刀を持つ竜 グレイシャーは連続で斬りつまくる。
一郎のライフは、双刀を持つ竜 グレイシャーの連続斬りによる超能力効果で0になった。
一郎はあまりにもの、暴力的な力のまえに、恐怖し、腰を抜かして倒れた。
その白いスーツの下には、黄色いシミが、じんわりと広がっていた。
伊集院 一郎は、恐怖のあまり、漏らしてしまっていたのだ。
『カードバトル終了。勝者 大地選手』