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モントラ  作者: ゆう
1章
13/49

VS関西チャンピオン②

マリアはこの大会について、説明を始めた。


「それではぁ・・わたしがぁ説明しますよぉ、モンスタートランプ・世界ワールドカップ大会というのはぁですね、世界中の国々から、その代表選手達を選びぃ・・その代表選手同士がトーンメント方式で戦っていく大会ですねぇ。そしてぇ、モンスタートランプ、世界NO1の国を目指していくんですよぉ。個人の大会ではないのでぇ・・チーム力がためされますぅ、一人だけぇ突出した力をもっていたとしてもぉ、他のメンバーがよわければぁ勝ち上がるのはぁ難しいですねぇ」

「そんな大会なのか・・・・・・・・じゃあそんな大会に、大地と一緒にでれたらいいな・・・」

「そ・・・・空くん・・・」

(きっと、一緒に出れますよ・・・・・)


マリアは言い終えると。


「それではぁ、二人ともぉ、これからわたしぃ、すこし用があるのでぇ、少し外しますぅ。用が終わったらぁ応援しにぃいきますのでぇ・・がんばってくださいねぇ」

「ああ」


マリア去っていた。


「・・・一体マリアさん、ここで何の用事があるんでしょ?」

「じつは・・・この大会を影で動かす・・ラスボスとか」

「それはないですよーいくらなんでも」

「そういえば真琴、ワールドカップには、何名が出れるんだ?」

「えっと・・・たしか代表選手は全部で6名ですね。開会式にはでてないで、くわしい選出方法はわからないですけど、前と同じなら、今大会も上位6名がでられると思います。トーナメント方式ではなく、当たる相手はランダムで選ばれ、負けたら敗退、勝ったらその次の相手・・・・つまりは勝ちぬいた勝利者同士が戦っていくんです。これを繰り返して、上位6名まで絞るじゃないでしょうか・・・・・たぶん」

「そっか、じゃあ決勝もあるのか?」

「はい、トーナメント方式ではないですけど、上位6名が決まっても、ちゃんと優勝者がでるまで戦います」

「そうか・・・・じゃあ最後の2人に残れば、そこが決勝戦ってことだな、なんだ超簡単じゃん」

「ちょ・・・超簡単って・・・空くん、いちおう全国大会ですよ・・・そう簡単には・・」

「たしかに簡単にいかほうがいいな、できれば強い奴と戦いたいし」

「そ・・空くん、まずは決勝戦に・・・・・・・」


真琴はその言葉を言いかけ、止める。


「ん?」

「い・・いえ、なんでもありません」


真琴が言うとした言葉は、まずは決勝戦に残ることをだけを考えて、相手が弱いことを祈りましょうよ。

そういうと思ったが、真琴は口をつぐんだ。


(そうですよね、空くんのプレイスタイルは、いつでも楽しく、悔い残らないカードバトルをすること・・・こういう理屈っぽいことはなしですよね・・・・)


「ん!」


真琴はあることに気づく。

そのことについて空に尋ねてみる。


「あ・・あの空くん・・・もし・・・決勝にいく前に、大地君と当たっちゃったら、どうするんですか?それも約束を破ったことになっちゃうんですか?」

「まーそのときそのときだ、そのきに考えればいいことさ。あははっ」


空は豪快に笑って答える。


「あ・・アバウトすぎです・・・・・でも・・・・空くんらしいですけどね・・・・・・空くん、なんだか喉渇きません?ボク、もうすぐ試合だと思うと緊張してきて、喉乾いてきました・・・応援するボクの方が、緊張しちゃうなんて変ですけどね」

「そんなことないさ、オレも緊張してる」


空は体を震わせ、ウズウズと、いまにも動きだしたい雰囲気だった。


「それはきっと・・・ワクワクの間違いなんじゃ・・・・そうだ空くん、何か自販機で、飲み物買いに行きません?おごりますよ、何でも」

「じゃあポカリで」




ゴクゴクゴク。


「ぷはっーうまい」

「・・・・・・・・・」


空は、一気にポカリを飲みほした。


(さ・・さすがに・・・・8本も飲むとは・・・)


真琴は後悔していた、さきほどの自分の発言に。


『真琴もう一本いいか?』

『どうぞどうぞ、何本でも』


(言わなきゃよかった・・・・帰りの電車賃・・・足りるかな・・・・・)


「ん!」


ショボーンとしている真琴の前を、派手な着物と髪飾りをつけた、長い黒髪の女性が通る。

見た目は高校生くらいで、一見、場違いなその格好は、その場のみんなの注目を集めていた。

その女性は、ロビーのベンチで試合のアナウンスを待つ、空と真琴の、2つ隣のベンチに座る。


「兄ちゃーん」

「!」


そう呼んで、Tシャツの小学生が、着物の女性の側に来た。


「兄ちゃん?」


その少年の言葉に、真琴は首を傾げる。

少年は、そのお兄ちゃんと呼ぶ、着物の女性に話しかける。


「兄ちゃんがんばってくれよ、試合。オレ応援してるから」

「ええ、おおきに・・マサキ・・・うちがんばります。応援よろしゅうたのんます」


2人の会話は、2つ隣のベンチに座る、真琴たちにも聞こえてきた。


「に・・・兄ちゃん?・・・・・空くん、あの人どう見ても、お姉ちゃんですよね、なんででしょう?」

「あだ名じゃないか・・?」

「い・・イヤな、あだ名ですね・・・」

「じゃあ名前とか?」

「そ・・それはもっとイヤです」


真琴はその者を見ていて、あることに気づく。


「・・・・あの着物・・・それに兄ちゃん・・あ!もしかして、歌舞伎の人かもしれませんね」

「歌舞伎?あの着物を着て踊ったりするやつか?」

「はい、ボクもくわしくは、よく知りませんけど。歌舞伎では、男が女の役を演じたりすることがあるらしいです。だからそのために、女装してるんじゃないですか」

「芸なんだろ?なんで普段から女装してるんだ?」

「さー・・歌舞伎の世界は奥が深いと聞きますから・・・普段からあいいう格好をすることで、舞台でより女らしく振る舞えるように・・・とか?くらいにしか、僕には思いつきませんね」

「大変だな、歌舞伎役者って・・・」

「まあふつうは、普段からは女装はしないと思いますけどね」



「兄ちゃん、絶対勝ってよ。歌舞伎魂をみせてやれ」

「そんなものみせなくても、兄貴なら余裕よ」


さらにもう一人、その2人の兄弟と思われる少女が現れる。

Tシャツにジーパン、短髪でボーイッシュ、中学生くらい女の子だ。


「なんたってうちの兄貴は、モンスタートランプの、関西チャンピオンなんだからね」

「ええ、安心してや衛利華。うちは絶対勝ちます」


「きゃっ」

「!」


そのとき空たちの目の前で、一人の女の子が転んだ、年齢は小学生か中学生くらいだろう、その女の子も派手な着物と髪飾りを付けていた。

どことなく、あの着物を着た男性に似ていた。

その子を空は、一瞬で助け、抱きかかえ、降ろした。


「あ・・ありがとうございます。た・・助けてくださって・・・」


女の子はその場でぺこぺことお辞儀をすると、着物の男性のほうに走っていった。


「お兄様――」


どうやらやはり、あの男性の妹らしい。


「・・・・あの子も、もしかしたら・・・・男だったりするんでしょうか・・・?」

「たぶん、女だろ。若干胸あったし」

「そ・・空くん!た・・・助けながら、む・・胸を触ったんですか?・・・え・・・エロいですよ、空くん!」

「え?・・・・なんで」


空は、何故自分がエロいのか、わかっていない様子だ。

どうやら、胸にはまったく興味がないという感じだ。

というか、女にはあまり興味がないのかも。


「あ・・あははっ・・・さ・・さすが、空くん・・・モンスタートランプのことしか、興味がないんですね・・・・」

(空くん結構モテるのに、鈍感なのはそのせいかな・・・・)


さらに空たちのほうに、兄弟達の会話が聞こえてくる。


「でも母ちゃんも、ひどいよなー」

「仕方ありまへんよ・・うちらの家は、代々続く、歌舞伎の名門一家どす。うちらの代で、それを終わらすわけには、いきまへんやろ」

「ちぇっ兄ちゃんはカードゲームも、芸の稽古も、がんばってるのに」

「そうだよーお兄様は、どっちも天才っていわれてるのに」

「なのに母ちゃんは、今日のモンスタートランプの大会で、日本代表になれなかったら、モンスタートランプをやめてろって、そして芸の稽古に専念しなさいって・・・ひでェよなーもう」

「!」


空と真琴は、その言葉を聞いて反応する。

特に空のほうが敏感に反応した。


「まぁ・・グダグダ言っても意味ないどす・・・お母様のいいつけは絶対や・・・勝てばいいんどす・・・・・そうすれば、うちの大好きなモンスタートランプは続けられるんや・・・」


それを聞いていた真琴は、彼に同情の念を抱く。


「な・・なんか・・・ひ・・ひどいですね、あっちの家族も・・日本代表になれなかったら、モンスタートランプをやめろだなんて・・・・」

「そうだな・・・気持ちはよくわかるよ」

「・・・・・・・そうですよね・・・空くんも、そうでしたね・・・・・・・空くんは・・・彼と戦ってみたいですか?」

「ああ、戦ってみたいな、相手は関西チャンピオンだからな・・・・・でも、この大会では当たりたくないな・・・できれば・・・・」

「ですよねー・・でも出場者は、何百名もいるですから、そうそう当たるわけ・・」

『大空 空選手 明智 佐衛門選手 NO11の闘技場までお越しください』


「うちや」

「!」


それを聞いて真琴は、運命の残酷さを、あらためて認識する。

兄弟たちは兄に、激励を飛ばす。


「兄ちゃんがんばれー」

「お兄様、がんばれーです」

「兄貴、がんばって」

「いってくるで、みんな、うちは負けまへん。みんなのためにも・・・うちのためにもや・・・」


明智 佐衛門は、決意をあらたに、ロビーからドーム内に入っていった。

その様子を真琴は、茫然と見ていた


「あ・・当たっちゃいましたね・・・・彼と」

「ああ」


真琴はなさけない声で、空にたずねる。


「ど・・どうしましょう・・・師匠・・」


その言葉に空は、一瞬、沈黙し、ベンチから立ちあがる。

そしてドームに向かいながら、真琴に言った


「オレは・・・オレのできることをするだけさ」

「それって・・・・・・」


真琴はその先の言葉を飲み込む。

その先は、空が決めるのだから。

だから自分にできることを、ただ応援することだけ。

真琴はそう思った。


「応援してます・・師匠、がんばってください」

「ああ、全力でやってくる」


その言葉には、どこか、決意のようなものを感じた。

空はロビーからドーム内に入る

その中は広く、ドーム内には、たくさんの円形の闘技場が存在した。

その中から空は、NO11と書かれた闘技場を探す。

そして見つけた。

そしていた。

闘技場の上には、明智 佐衛門が、扇子を片手に待ち構えていた。


いま闘技場の上で、大空 空と明智 佐衛門が、互いに向きあっていた。


「はじめまして、お兄はん。うちは明智 佐衛門と申します。お相手、よろしゅうお願いします」


佐衛門は、扇子をバっと開き、口元に持ってくる。


「ああ、お互いに全力で楽しく・・悔いの残らないカードバトルをしよう」

「ええ、気が合いますなぁ・・お兄はん、うちもそんな気分や」

「・・・・・・・・空くん・・・がんばれ」


真琴は、闘技場の外から空を応援していた。

反対側の佐衛門側には、兄弟3人が、兄の勝利を祈っていた。


『それはでカードバトルスタートします。デッキスキャンを始めます』


2人のデッキがスキャンされていく。

いよいよ2人の運命のカードバトルが行われようとしていた。

一人は友のため、もう一人はモンスタートランプを続けるため、負けられない戦いがいま始まる。


『先攻は佐衛門選手』


1ターン目

空 ライフ15 手札5

佐衛門 ライフ15 手札5

佐衛門のターン


「うちのターン、ドローどす」


佐衛門は、閉じた扇子を片手に持ち、開くことでバーチャルカードをドローした。

基本的に音声認識のみで、バーチャルカードバトルの、全作業を行うことができるのだが。

ほとんどのプレイヤーが、カードを引く際や、手札のカードを発動させる際、何らかしらのモーションをつけることが多い。

これによって、カードバトルの臨場感をだし、場の空気を読む力を底上げさせるのだ。

場の空気を読む力とは、たとえば、相手が何か罠をはっている、いまここで一気にせめればこの勝負勝てる等、勘のようなものだ。

日常でも、そんな勘が働くことがあるだろう。

バーチャルカードバトルにおいて、それは、もっとも重要な力の1つだ、その勘の読み違いで、戦況が180度変わることもよくあることだ。

だからゲーム感覚で、音声認識だけでやってしまうと、それが鈍り、場の空気が読めず、相手の罠にかかったり、勝ちどきのチャンスを見逃してしまうのだ。

カードバトルとは、リセット可能なゲームではなく、真剣勝負なのだ。

それを理解できない者には、どんなに才能があっても、真の実力を発揮することはできない。


佐衛門のターン、佐衛門は、扇子を閉じたまま、自らのバーチャル映像の手札に触れ、呪文を発動させる。


「うちは呪文、術目録を発動や。この呪文はデッキにある、遁と名が付く呪文1枚を、相手に見せたあと、手札に加えることができる」

佐衛門の目の前に、バーチャル映像のリストが表示される。

その中から1枚、扇子で触れ選択する。


「うちは、雷遁 イカズチを手札に加える。そしてうちは三尾 花狐を召喚!」


佐衛門の場に、狐耳の女性型妖怪族モンスターが、召喚される。

その姿は、道着とハチマキをつけ、3本の尻尾がはえている。


カード情報

三尾 花狐 レベル3 種族妖怪族 属性火 

超能力????


「このモンスターは、場と墓地に存在する、狐と名がつくモンスターの数×1、レベルを常時上昇させる。これによって三狐 花子のレベルは4に上昇・・・うちのターンは終わりや」


2ターン目

空 ライフ15 手札5。

佐衛門 ライフ15 手札5。

空のターン


「オレのターン、ドロー・・・オレは、ダブル召喚を使う。ドックスライムとダメージリフレクトスライムを召喚」


カード情報。

ドックスライム レベル1 種族スライム族 属性水 超能力1ターンに一度再生できる。


ダメージリフレクトスライム レベル2 種族スライム族 属性水 超能力 このモンスターが相手に攻撃された時、その攻撃を無効にし、そのモンスターのレベル分のダメージを相手にあたえる。この超能力は、カードバトル中一度だけしか使えない。

2体のスライム族モンスターが現れる。



「オレは、2体のモンスターを合体!」


2体のスライム族モンスターがくっつき、あらたなるモンスターが生まれる。


「合体召喚!パラディンスライム」   


空の場に、白く純白の鎧と仮面をつけた、スライム族モンスターが合体召喚される。


カード情報。

パラディンスライム レベル7 種族スライム族 属性水

超能力????

合体条件 スライム族モンスター2体


「オレはパラディンスライムで、三狐 花狐を攻撃!パラディンナックル!」


パラディンスライムは拳をグッ構えると、その拳を相手にを放つ。

放ったその拳はぐにゅ~~~っ伸び、三尾 花子を襲う。

その拳が、三尾 花子に当たる直前、佐衛門は呪文を発動させる。


「うちは呪文、土遁 土波の術を発動や!この呪文は、自分のモンスター1体が攻撃された時、発動できる。手札の遁と名が付く呪文カードを1枚、墓地に捨てることによって、相手の攻撃モンスター1体を破壊できる」


閉じた扇子を、パラディンスライムに向けた。

同時にバーチャル映像によって、地面は盛り上がり、上空に舞い上がる。

それは波のようになり、パラディンスライムを飲み込む。


「パラディンスライム破壊や。そしてうちが捨てたカードは、風遁 術嵐どす。このカードが手札から墓地に捨てられた時、ライフ5ポイント支払うことによって、デッキの上から5枚を見て、その中に遁と名がつく呪文がある場合、手札に1枚加えることができる」

「!」

(呪文を集めている・・・・)


空は何か気づく。

空は自分ターンにできることを、すべて終え。


「オレのターンは終了だ」



闘技場の外では。


「おーーい」

「!」


みかんが試合を終わらせ、空の応援に来てくれた、すぐ横にはマリアもいた。


「みかんさん、マリアさん!2人一緒に空くんの応援に来てくれたんですね」

「一緒って、仲がいいみたいに言わないでよね・・・たまたまそこで、あっただけなんだからね」

「そのとおりですぅ用事が終わったのでぇ応援にきましたぁ」


マリアもその言葉に同意する。

この2人、本当に中が悪いらしい。


「みかんさん、試合は?」


真琴は尋ねた。

その様子から、結果はわかっていたが、一応聞いてみる。


「当然、あたしの絶対的勝利で終わったわ。ハッピーエンドね。あははっ」

「たったぁ1回戦の勝利でぇ・・ハッピーエンドだなんてぇ、頭もハッピーなんですねぇ・・みかんさぁんは」

「あーッ!あんだと」

「はいはい、2人とも・・せっかく応援にきたんですから、ケンカしないケンカしない、空くんの応援に集中しましょうよ」


みかんはその戦況を見た。


「!・・空、おされてるじゃないの・・・,あの女に・・!」

「関西チャンピオンみたいですよ」

「へー」

「それと男です」

「は?」


みかんとマリアは、真琴から事情を聞いた。


「歌舞伎役者ねー・・・それに負けたらモンスタートランプやめさせられるか・・・結構ヘビィーね」

「・・・・師匠手が手を抜くとは思えませんけど・・・・やりずらいと思います。自分も一度・・モンスタートランプをやめさせられていますから」

「そりゃそうだけど・・空には約束があるんでしょ?決勝で戦おうっていう・・ならお互い負けられない試合じゃない。だったらお互い死力を尽くして、戦うしかないんじゃない・・

悔いの残らないようにさ」

「そ・・それは正論かもしれませけど・・・でも」

「負けてぇあげればぁいいんじゃないですかぁ」

「え?」

「は?」


その言葉に、真琴とみかんは、目を丸くして唖然とした。


「2人ともぉそんな顔しないでぇくださぁい。これはぁ空くのん戦いでぇ、空くんの決めることですよぉ。その結果がどうあれぇわたしたちはぁ受け入れましょう」

「ふん、空がこんなところで・・あんなオカマ野郎に負けるなんて、許さないわよ・・・・空―――ッ勝ってーーーーーー!そんなオカマ野郎、ボッコボコにしてやんなさい!」


みかんはドーム内に響くらいの声を張り上げる。

その言葉に、反対側にいた佐衛門の弟も、怒りの反撃する。


「だれがオカマ野郎だ!兄ちゃんをバカにすんなーーバーカバーカバーカ」

「うるさいガキんちょ、空をなめんな!」


お互い場外から、罵りあっていた。

その様子を見て真琴は、頭をおさえ呆れていた。


「まったくみかんさんは・・・・」

「まあ・・・こういうところがぁ彼女のぉいいところぉじゃないですかぁ」


マリアは何故か、みかんを擁護する。


「まあ・・・悪いところでも、あると思いますけどね・・・」


そんななか、マリアは、ぐるぐるメガネの奥の瞳で、その戦況と空の動向を分析していた。

そしてある結論がでる。


(この勝負・・・・なんとなく結果は見えてたな・・・・・)



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