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陸上に賭けた少年が、物語を駆け抜けていく〜プロローグ〜
〜プロローグ〜
ドクン ドクン ドクン……
今オレには、ゆっくりと動いている心臓の音がハッキリと聞こえる
今オレは、100mのスタート地点に立っている
アナウンスが決勝進出者の紹介をしてる
「4レーン、高井田三中の中田君」
オレが紹介されると共に会場はどよめいた。
なぜなら、オレは中二の時点で全国タイトルをいくつか手にしている。
みんな、オレが一年間でどれだけ速くなったか気になるハズだ。
それでは、おこないます
オレは、いつもの通りにスタートの体勢に入った
よーい
ここは、オレにとって通過点に過ぎない。将来はオリンピックに出たりするんだ。
パーン
だから、負けられない
田中雅俊は将来の夢を抱きながら、号砲と共に走り始めた。