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転生大賢者の現代生活  作者: サクラ近衛将監
第一章 大賢者の学校生活

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8/10

1ー8 魔導師の沈思黙考を妨げる奴? その四

 VR画面上に6人の男女の顔が現れた。

 そうして6人が順番に自己紹介を始めたのじゃ。


 一番目、狩浜水族館館長の帯刀(たてわき)誠二(せいじ)は、四十代に見えるのぉ。

 多分、主催者代表なのじゃろう。


 二番目、サイバー機器開発で有名な光サイバーKKの第一開発技師長、桧山(ひやま)(しげる)は精々三十代前半に見えるが、かなり若いな。

 三番目、服飾デザイナーの平野(ひらの)綾子(あやこ)は、たまたま我が家のリビングで目にした週刊誌で紹介されていたから、門外漢の儂でも知っている。


 日本のアパレル業界では高名なデザイナーであり、国際的にも活躍しているようだ。

 年齢は、まぁ、内緒にしておいてやろう。


 四番目、北斗七星芸能プロダクションのチーフマナージャーの大沢(おおさわ)由美(ゆみ)は、儂の見るところ平野綾子と多分同世代だろう。

 でも、何故に芸能事務所の人間がここに出て来るのじゃ?


 そうして五番目は、ネットニュースの発信者でもある九幌新報の編集長佐々木(ささき)真人(まこと)(まこ。

 これは、イベントだから呼ばれたのかな?


 最後の六番目は、カメラマンで有名な穂高(ほだか)栄作(えいさく)

 ウーン、これは一体どういう顔ぶれなのかねぇ。


 何だか芸能界の新人オーディションの選考メンバーみたいじゃのぉ。

 儂の疑問は、帯刀館長の発言で解消された。


「ここにいらっしゃる私以外のメンバーは、本日のベストカップル選出のための審査員でございますす。

 それぞれの専門分野の視点から、お集りの30組のカップルの中からベストカップルを選んでいただくことにしております。

 桧山様には、サイバー分野ながら人間行動学に詳しい方でございまして、カップル同士の何気ない動きから、それぞれのカップルの親密度を判定していただいております。

 ファッションデザイナーである平野様には、本日のカップルの衣装から身だしなみの採点をしていただきましたが、衣装から見たカップルのマッチング度合いを重視していただくことになっております。

 芸能事務所のチーフマネージャーの大沢様には、カップルの容貌からの採点と併せて、周囲から見た場合の男性・女性それぞれの身体的評価とアイドル度を採点してもらっております。

 九幌新報の佐々木様には、カップルの動きから見える人間性を判断してもらっております。

 そうしてカメラマンの穂高様には、被写体としてのカップルの採点をしていただております。」


 どうやら、異色の五人は今回のベストカップル選出のための審査員だったようだ。


「予め申し上げておきますが、審査員の方々と今日お集りの皆様方とは何の接点もございませんので、審査は極めて客観的かつ厳正になされたことを予め申し上げておきます。

 但し、そのために館内及び臨時に増設された館外モニターカメラにより皆様型の一挙手一投足を様々な角度から捉えて審査に役立てております。

 勿論、当該映像が今後外部に公表されることはありません。

 因みに撮影範囲は、狩浜前浜駅を出たところから始まっておりました。」


 ある意味、この審査は(のぞ)き趣味に近い感じなのかな?

 まぁ、常識的に考えてトイレなんぞの撮影は控えているだろうと思うけれど・・・。


 それでも、トイレ入口付近には、6か所ほどモニターカメラがあったのぉ。

 儂も、防犯カメラにしては随分と数が多いなと思っていたのじゃが・・・。

 

 出入り前後の様子が見られていたということなのじゃろう。

 帯刀館長が後を続ける。


「もちろん、VRで館内の各ステージ探訪をされていた際のアバター映像や音声も審査対象でございます。

 審査員の持ち点は、それぞれ100点、すなわち五人で500点満点で採点が行われたわけでございます。

 さらには、本日訪れた四つのステージには、事前に秘密裏に隠された宝箱がございました。

 これを発見する確率は極めて少ないのですが、それぞれのステージで最初に発見できたカップルには100点を加点することになっていました。

 同じものを二番目で発見された方には50点、三番目で25点の加点がなされるはずでございました。

 生憎と今日のセレモニーでは宝箱を発見されたカップルはお一組だけでした。

 本来の確率から言うと、ステージの広さと分布から申し上げて発見できるのは十万分の一の確率の筈でしたから、一組のカップルが宝箱を発見できただけでも驚異的なことなのです。」


 ウン、儂らのことじゃな。

 かおりとお互いに見合ってにんまりしてしまったぞよ。


 500点満点中のプラス百点というのはかなり大きいじゃろうのぉ。

 で、それぞれの審査員が配点したベストファイブまでのカップルを番号で順に読み上げて行くのだけれど、驚いた事に、五人全員の審査員が儂とかおりの番号である8番を挙げていたのじゃ。


 それらの配点を集計して、上位三位までの配点が一覧表でVR画面に表示された。

 ここでも当然の事なんじゃが、どの審査員も8番への配点が最高点じゃった。


 因みに桧山審査員は親密度として88,7点、平野審査員は身だしなみ度及びマッチング度で86.4点、大野審査員は容貌・アイドル度で91.3点、佐々木審査員は90.4点、穂高審査員は被写体として94.1点の評価を出していた。

 いずれの審査員の配点も次点のカップルと比べると10点近くの差があったのじゃ。


 合計点は450.9点であり、これに宝物発見の加点が有ったので合計得点は550.9点となり、二位のカップルに二百点近くの差をつけてぶっちぎりの一位じゃった。

 宝物を見つけなくても、悠々一番じゃったのだけれど、何故なのじゃろう?


 まぁ、確かにかおりは美少女の部類じゃな。

 でも、改めてVR内でホールに集まった参加者を見渡すとかおりと同じぐらい可愛い子もいるんじゃないのかな?


 そんなにぶっちぎりになる要因があったのかな?

 儂としては、左程特別なことをしたつもりはない。


 ともあれ、VR内で表彰式が始まった。

 番号と名前を呼ばれて、アバター二人で前に進み出てベストカップルの賞品であるピンクのイルカを貰ったのじゃが、かおりの笑顔がとっても眩しかったぞよ。


 本当にイルカのぬいぐるみが欲しかったようじゃな。

 他の二組のベストカップルも前に出て表彰され、同じくイルカのぬいぐるみを貰った。


 最後に各審査員の好評が簡単にあった。

 その好評の中で、儂らへの配点が高い理由の一端がわかった。


 審査員からすると、かおりの見栄えの良さと儂のパートナーとしての動きの良さが凄く目立ち、同時に最初から最後までほとんどべったりとかおりがくっついている様子が高評価だったらしい。

 それに加えて、弁当持参(カップルで弁当持参組は他にもう一組だけだったらしい。)とフードコートでの二人が終始笑顔が絶えなかったのが高評価につながったらしい。


 因みにVRの表彰式で手渡されたイルカのぬいぐるみは、別途実物が宅配便で送られて来るらしい。

 結構大きいからね、満員電車で持ち帰るのは大変じゃもの。


 そんなこんなで、儂とかおりのデートは無事に終わったのじゃが、後の反響が結構大きかった。

 実は、表彰式のVR動画が九幌新報のネットニュースに掲載されたので、かなりたくさんの人に儂とかおりがベストカップルとして知られてしまったのである


 別に悪いことをしたつもりはないのだが、何かと勘繰(かんぐ)られるのは困るのじゃ。

 特に、かおりの顔がネットに載ったことで、どうも香りの周囲にストーカーが現れたらしい。


 かおりがその旨をスマホで連絡してきたのじゃ。

 表彰式で本名が出ているものじゃから、名前は隠しようもないのじゃが、高校名は出ていなかった筈なんじゃが、どうもこの手の情報はオタク連中によって調べられ、情報が拡散されるのが早いみたいなのじゃ。


 二日後には、儂が城北高校一年生であること、かおりが城南高校一年生であることがバレていた。

 流石に住所までは表面に出ていないが、儂の能力で調べてみるとオタク連中の中では秘密情報として住所どころか親の職業やら財政状況まで丸裸にされて出回っていたようじゃ。


 うーん、比較的親しい幼馴染が妙なストーカーに追い回される構図は何とか防がにゃならんと思うのじゃが、さてどうするか?



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