プロローグ
あの日の不思議な体験。
そんなお話をみんなにも知ってほしい。
(フィクションです。)
私はあの日、不思議な体験をした。小学2年生の頃。
夏の祭りの日、好きだった男の子には彼女がいた。
早すぎるかもしれないが、大人びた彼なら納得だ。
彼女と笑う君はとても綺麗だった。
「君が好き。」
その一言さえ届かなかった。
悲しみに暮れながら、私は神社の鳥居の中に入った。
せっかく普段着ない浴衣の着て可愛くしてきたのに。全部君のためだったのに。
「もうやだ。」その一言が神社に響いた。不思議な感覚がする。
頭がふわふわする。なんだろう、もうなんでも良くなっちゃった。
すると目の前に狐のお面をした男の子が立っていた。
お面と言ってもただのお面じゃない。模様はお祭りの狐だが、線が左右に3本入ってる。
しっかりした和紙を重ねたものじゃない。紙が一枚顔にある。後ろで結ばれているようだ。
彼がきた瞬間に涼しい風がブワッと入ってきた。
その後は覚えていない。
私は怖くなって気絶てしてしまったのだ。
起きたら家のベッドにいた。母に聞くと、綺麗な男の子が運んでくれたというのだ。面などつけていなかったという。
それを小学6年生になった今、思い出した。
私は決意した。もう一度あそこに行こう。
あの子に会ってお礼を言おう。あそこに行って落ち着いたのだ。あのことがあって彼のことを諦めた。
あいつは酷い女たらしだった。
あの時狐はふと私にささやいたのだった。
「あいつだけはやめろ」と。
変なところで終わってごめんなさい!
またすぐに出しますんで!