表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の君、復興物語 ~狩猟技術と農家の知恵でお国復興しちゃいます~  作者: ezodate
第3章 緊急帰還そして

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/354

第49話 ナット『救国の魔法使いの来訪』(1)

 城の大広間に移動し、私がどさくさに紛れて回収したナットの調度品を一気に開放、並べた。国策の失策が原因であるとはいえ、なぜここまでのモノが本来の価値以下で手放されてしまったのか、理解に苦しむレベルの美術品から豪奢な家具、日用品に至るまで、隣国に流出していた。輸出産業を通り越した、買い叩かれた搾取の跡が、見て取れた。


 二次輸出も結構されてしまっていたようで、実際放出した量から考えると私が回収してきたもののは、総量の十分の一以下だという。大本の話、ナットの文化水準はかなり高かったことが伺い知れる。


「持ち込んだものはこれで全部だね、国の中のあるべき場所へ戻すよ!」


 救国の魔法使いはふわっと大きな古木で作ったであろう大きな杖を振るう。そうすると、私が持ち込んだナット産のものたちは、跡形もなく姿を消した。


 1つの銃を残して。


 それは、魔石がたくさんはめ込まれた飾り銃だった。

 

「いま君は武器がないのだろう?それほど強くはないけどそこそこ丈夫な飾り銃だから、急場しのぎにはなるだろうから持って行くといいよ」

「えっいいんですか!ありがとうございます」


 本当にキラキラして、多種多様な魔石が装飾された銃。ものすごく嬉しかったけれど、場所が場所だけにさっそくの試射はやめておいた。それにしても、私の集めたナット産の荷物にこんな銃が紛れ込んでいたなんて。武器がないとか言いながら帰ってきたというのに、まったく気づいていなかった自分が残念すぎる。 

 

「君がこの国に再び持ち込んだこの国の産業がつくりだした物たちは、この国にとってあるべき場所へ戻したよ。【凍結魔法】が場所により不安定化したり、ほころびが起きる状況が少し改善できるぐらいの量があったね。今後も買い戻しするとか、調度品の入手を積極的に行い再びナット国内に持ち込み設置することで【凍結魔法】をより安定させることができるから、再興までの時間稼ぎのためにも、気にかけて復興に挑んだら良いかもしれないね」


 そう言いながら、物凄く柔らかくほほ笑む。さすが人呼んで『救国の魔法使い』、この国が置かれてる状況で改善可能なウイークポイントを見抜き修繕するまでのアドバイスが的確過ぎて、確かにこれならばぼったくりでふっかけられても納得して支払ってしまうかもしれない。


 いや、魔女さんがぼったくりって勝手に言ってるだけかもしれない。いやどうだろう。


 しかもこの魔法使い、なかなかの自信家で、「僕は仕事ができるからね」だそうですよ。


 その様子を見ているモヤ王も表情はわからないものの、嬉しそうに感じられる。アオくんとイオくんも『凍結の魔女』さんとは違うアプローチの魔法に真剣だ。


「あと、ナットの【凍結魔法】に不具合が生じる大きな原因がもう一つあるんだ。わかってるかもしれないけど、時間がとまりっぱなしな君の家だよ。異世界の君」


 振り返るとふわっと袖が揺れ、シャランと飾りが鳴る。


「牛たちを置いて長期外出することが直接牛たちの健康を害すことをよく知っているからこその恐怖があるんだろうね。君の持つ【時間干渉】が家の敷地に対してフルに稼働しちゃうんだろう」


 確かに、牛は一日搾乳しないだけで健康を害す。しかも牛だけじゃないんですよ。鶏もいるんですよ、鶏。しかしなぜこんなにこの人は私の世界の動物に詳しいんだ。

 

「解決してあげられるかもしれないから、家に招待してもらえないかな。ちょっと異世界の式と■■の召喚時に使った式と、君の式が絡みすぎて意味不明なぐらい絡まり渦巻いて、まがまがしいひずみが君の家にあるんだよ。なんでこうなったんだか」


 正直に言おう、知らんよ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ