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L.L.~迷宮人生~  作者: 雨薫うろち
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83.ボス蜘蛛

 チキチキチキと如何にも虫っぽい音をたてて、こちらを威嚇してくる蜘蛛だがこちらは継続ダメージでそもそも余裕が無い。


 バルムンク君の速攻の飛ぶ斬撃で先制。MPもどんどん削られるのだ使えるうちにMPを使ってしまうのはいい考えだろう。


 しかし特に利用できる罠もなければ、補助もかけてきた自分としては<字術>の逆位置で蜘蛛のステータスを下げるくらいしかやる事がない。


 『エイワズ』『アルジズ』『テイワズ』の逆位置で攻撃力と防御力を下げる!以上自分がMPを使ってできる事でした!


 蜘蛛が前足を振り上げてきたところで『ハードヒット』を使い行動をキャンセル。


 その間にバルムンク君と徐晃さんが攻撃を加えている。


 自分は毒餌の肉団子を蜘蛛の前に転がす。


 蜘蛛なんだから肉食だろうと思ったが正解!肉団子を食べ始める蜘蛛だが、虫食では無かったのね?これだけ大きい蜘蛛だと猪肉の肉団子も食べるわけか~凶暴だな~。


 残念ながら小さい毒団子一つでは蜘蛛を毒状態に出来なかったので、どんどん転がそうと思う。


 肉団子を一口で飲み込み、前足を横薙ぎに振ろうと構えた蜘蛛の頭に鞭を巻きつけ『ネックハング』動きを止める。


 自分は拘束、回復係なので、あまり前線に出るのは好ましくない。とりあえず蜘蛛周りに肉団子を転がし終えたら、


 石をぼこぼこ投げつける。ダメージになってるのか良く分からないが何もしないよりましだろう。


 拘束が解けたところで、すかさず『バインドウイップ』でさらに拘束継続。


 強制ダメージが蓄積されてきたので、

 

 「キュア」


 〔濃縮治療液〕を使用して全員のHPを回復しておく。


 何するにしても安全第一ですよ。しかし一旦拘束系は打ち止め!クールタイム?再使用まで冷却時間があるので、それまではじっくり耐える他ない。


 ここからは徐晃さんの盾が光る!本当に光るわけじゃないけど、うまくダメージを軽減している。


 その分、徐晃さんの攻撃の手数が減ってしまうので、自分が鞭でがんがん叩きまくり、割と冷却時間の短い『ハードヒット』で相手の動きを一瞬止める。


 止まる事のない自分たちの攻撃を嫌がったのか、蜘蛛がジャンプして一息で部屋の隅へ移動。


 距離をとったかと思うと、蜘蛛の顔の前にでっかい水球を作り出し、放出!


 術攻撃なら自分が受けるのが良かろうと、即徐晃さんの前に出て水球で全身びっしょりと濡らされてしまう。


 まあボスの術の割りに大した事ないわ。状態異常に対しても予め薬打ってあるし、何にも起きない。


 いくら自分がぜんぜん駆け出しとは言え、濡れるだけの術で倒せると思われても困っちゃう。


 急いで走り寄り冷却時間の終わった『ネックハング』で再び拘束。


 「キュア」


 で回復していいるうちに、二人も攻撃を開始。とりあえず自分は『バインドウイップ』で再び拘束からの、


 「キュア」


 自分の使う<治療>は薬を消費するし、発動までに時間がかかるし、発動中に攻撃を受けると失敗扱いになってしまうが、冷却時間なんてものは無い。


 攻撃さえ受けなければ、連続で使用して何の問題もない。


 さらに蜘蛛がジャンプして反対側の角に逃げたので、追うのは徐晃さんとバルムンク君に任せ、


 「キュア」


 自分が攻勢に出てた間に強制的に食らったダメージを一旦全部回復しておく。


 自分とバルムンク君は総HP量がそこまで多いわけではないのですぐに回復できたが、徐晃さんを回復するのは中々骨だ。


 しかも強制ダメージは1%づつ食らうので、総HP関係なしに100発食らえばお仕舞い。


 ここはどんどん回復していく必要があるだろう。


 「キュア」


 回復が終わった瞬間に次を用意していく。バルムンク君はMPが切れたのか近接剣攻撃になっている。


 徐晃さんの盾防御、バルムンク君の剣攻撃、遠いところから自分の回復。


 蜘蛛が術を使おうとするとうまく邪魔をするように徐晃さんが大斧でダメージを与えていく。


 <診察>で相手の状態を確認するともう間もなくかなという所、


 蜘蛛が跳び部屋の真ん中に陣取り、両前足を天井に突き刺す。


 そのまま壁紙を剥がすように張り巡らせた糸を回収。


 その回収される糸に絡まって自分たちも一気に蜘蛛に引き寄せられた。


 足を糸にとられて移動を封じられたと思うと同時に頭上から丸呑みするように近づいてくる蜘蛛の顎!


 「バルムンク!」


 徐晃さんの掛け声に二人がMPポーションを飲み、さらにバルムンク君が徐晃さんに触れる。


 「行きます『MPコンバート』」


 「おら!とどめだ!!」


 術を纏いただでさえ大きな斧が、光り輝く巨人が持つような大きな姿に変わり蜘蛛に振り下ろされ、両断。


 紫の蜘蛛を倒した。


 自分は食べられそうな姿勢のまま棒立ち。


 全員一息ついて、その場に尻餅をつくように座って休む。


 「中々きつかったな~」


 「やっぱりちょっと難易度高めでしたね」


 「最後食べられるかと思った~」


 「多分回復行動だろうな。蜘蛛ボスの切り札だったんだろうな」


 部屋の中央に宝箱が現れたので、MPを回復しつつ開ける。出てきたのは、赤と青の手袋。


 「ふーん右手でHP吸収、左手でMP吸収だってよ」


 「じゃあ、バルムンク君かな」


 「ええ!こんな良さそうな物貰えませんよ」


 「でも自分も徐晃さんも両手に武器持ってるし、バルムンク君ってなんか直接手を触れるスキルあるじゃん」


 「ありますけど……いいんですか?」


 「俺はかまわないぞ。盾も貰っちまったしな」


 「自分も使わないもの持っててもしょうがないし」


 という事で手袋はバルムンク君が持って帰るということで、奥に進む。


 魔方陣の裏には恒例の隠し部屋、自分が用があるのはやっぱりここ。


 『鶴は返すけど、鳩は返さない。オフの反対で、冷の反対ってな~んだ』


 「オン?」


 奥へと進む道が開かれる。

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― 新着の感想 ―
[一言] オン 返せるなら、返しておくのがいいもの 理解できない奴には返すことが出来ないもの~(//∇//)
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