35.道具作成
医精から医を志すように言われてしまったが、多分今のままスキルを育てればいいのだろう。
それはそうと道具作製ってどうやるんだろうな。
一旦街に戻って情報を集めよう。ちなみにいらない装備品は全部売り飛ばした。
まあ、こんな時はあそこだな
「スキル屋さん!道具作製って何のことか分かります?」
「それは分るわよ!道具を作製するスキルですもの」
流石スキル屋さんだ。大体何を聞いても知っているのだ。
「それが必要になったんですけど、何するスキルなのか分からないんですよね」
「あらあら、何に使うかも分らないのに必要なのね。じゃあ、説明してあげるわ」
「お願いします」
「<道具作製>では武器防具装飾薬品食品に該当しないアイテムを作製できるわ。生産職が必要とする部品類を作ったり、戦闘や生活に便利な道具を作ったりできるわね」
「ふむ、実は自分は医を志すように言われまして、その場合は?」
「部品類ね。つまり<調剤>で作った薬品類を使用しやすい形にできるわ。最初から特殊効果を持った包帯にしたり、薬品を詰める袋パックとか」
「逆に便利な道具類ってどんな物がありますか?」
「一番有名なのは閃光弾ね。目くらましに使うのよ。後は煙幕弾これも目くらまし、更に辛子弾これも目くらまし」
「ふーん、目くらましの道具か~」
「ふふ、嘘よ。あなたの場合だと鍵開け用の道具を使用する事でMP消費を抑えられるわ。更には爆弾なんかも作れるわね」
「へ~、それは便利だけど、既に自分は両手が塞がってるしな」
「まあ、道具を使うには時間を稼がなくちゃならないし、鞭で拘束してから使えばいいじゃない?」
「それは名案ですね!そう考えると<道具作製>合ってるのかも知れない」
「そう?じゃあ1000ゴールドよ!」
「あれ?高い!」
「そうよ、実は<道具作製>は今のところ分岐が無くて、これだけでも結構色々な物が作れるのよ」
「いきなり2段階目のスキル並みの効果と言うことですか」
「そうね、あくまで便利な道具を作るだけだから、サブスキルくらいのつもりでいたらいいわ」
そうして<道具作製>を手に入れた。
早速試してみようと図書館に行き何が作れるのか確認したら、
〔バンテージ〕を手持ちのアイテム類で作れる。
これは、〔くっつき虫〕と包帯をくっつけるだけだ。
包帯を巻く速度が上昇し、出血を止める効果もある。正直アブラムシの体液塗りたくるのどうなの?と思ったが、まあ、図書館の本に書いてあるんだ大丈夫だろう。
とりあえず、山程持っている〔布の包帯〕を〔バンテージ〕に変えた。
そして、いつの間にかいくらかスキルレベルが上がって〔薬効バンテージ〕が作れるようになっていた。
〔薬草液〕と〔バンテージ〕をくっつけるだけ。
前は〔薬草液〕を出した状態で包帯を使っていたわけだが、今度は〔薬効バンテージ〕だけでいいなんて、何て便利なんだろう。
まあ、ポーションは飲むだけでいいから簡単便利なんだけどな。
他にも何か作れないかな~??
持ってるアイテムと本を見比べる。
閃光弾は光る虫はあるが、入れる玉が無い。っていうかこれ射出するのか~。
弾と付く物は射出用、玉と付くのは投擲用か。
ふむ、あれ?爆弾は投擲用だ。うん、法則が良く分からない。
鍵開け道具は針関係の素材が必要か。注射器も針が必要だ。
ふーむ、色々な素材の組み合わせがあるが、ダメージを与えたり、デバフ状態を発生させる物は投げなくちゃいけないのか。
まあ、いいや。焦らずに必要になったらその都度作ればいいさ。
ああ、でも一個だけ心惹かれる。松明だ。
今まで強い敵がいると言われて行かなかった夜のフィールド。
しかし、それだけの理由で行かなかった訳ではない。
初心者の街周りでは昼なら鎧袖一触で魔物を倒せたのだから、一度は夜に挑戦したかった。
しかし、月明かりだけじゃ暗すぎて、諦めたのだ。
松明惹かれるな~。太い木の枝を芯にして細い枝を先端に蔓で巻きつけるだけ。
細い枝の束に火をつけることで辺りを照らし出す訳だ。
木の枝は初心者の森で山ほど拾ったので、作れるな!
数本作って、夜を待つ。
丁度いい頃合に今は夕方である。ご飯を買い食いし、ぶらぶらと街を見て回り、
折角なのでバザーを覗けば、素材をそのまま売っている店もあったが、現状必要な物はなかった。
鞭の更新も考えたが、棘付きとそうじゃないものとどっちがいいのか迷ってしまう。
しかし、夜は松明を持つ事になるのだから、鞭しか武器が無いのだ。
鞭には拘りたい。
まあ、今夜は様子見と言う事で、諦めますか。
わくわくしながら日が落ちるのを待つ。




