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L.L.~迷宮人生~  作者: 雨薫うろち
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16.初心者ダンジョン一階層ボス

初心者ダンジョン1階層をじりじりと攻略する。


一度<看破>をせずに部屋に入ろうとして、矢が突き刺さって、物凄く驚いたり、


兎と戦っていたら、後ろからも襲い掛かられたり、


宝箱の鍵を外した後に罠もかかっていて、針が顔に刺さったり・・・。


一階層とは言え油断は出来ない。


まめに<看破>を行い、出来るだけ安全に出来るだけ警戒して進む。


ポーションを初めとする薬類やナイフ、剣、手袋なんかも手に入れた。


ナイフは〔銑鉄のナイフ〕だ。自分の使っていた〔初心者のナイフ〕より強いので装備を変えた。


剣は〔銑鉄の剣〕、これは装備不可だったので、売る事にしよう。


あと手袋は〔兎のミトン〕茶色いので迷宮兎の毛皮なのだろうが、防御力と火耐性(微)と引き換えにステータスの技が下がってしまうので、売る事にする。


そして、多分全部周ったと思うが、一番奥に扉がある。


そこ以外は部屋に扉なんて付いてなかったのに明らかに怪しい。


扉をいくら<看破>しても何も出てこないので、意を決して押し開ければ、


大きな兎がいる。自分の身長くらいの位置に頭がある。


確か<看破>で魔物の状態も見れる筈だったので、確認すると


HP,HP,SPが見えるがバーだけが見えるだけで、どれくらい強いのかは分らない。


大兎が、後ろ足に力を込めるように体を縮こませる。


こちらを向いて、その体勢をとるという事は、飛び込んでくるという事だ!


すぐさま横に飛べば、閉まった扉にぶつかる兎。


そして、中空を見ながら頭をフラフラさせている。


なんか目を回しているようなので『ポイズンスタブ』を使用し、更に<看破>で状態を確認する。


バーの横に紫の泡みたいなマークがあるって事は毒が効いたって事だろうか?


フラフラしていたのが治り、こちらを向く大兎。


再び後ろ足に力を込めるので『ハードヒット』


ちゃんと当たった筈なのに怯まずに突進をくらい弾き飛ばされる。


今度は自分がクラクラする。焦点が定まらず、体がうまく動かない。


ただ、大兎がこちらに向くのだけは見える。


目眩が止まった瞬間に、横っ飛びに飛べば、大兎が自分の横を抜けていく。


抜けたところに鞭で連続攻撃。


大兎が振り返ってこちらを見据えた所で、自分も手を止め避けるタイミングを見計らう。


無理せずSPを回復させながら、避けて通常攻撃を何発か入れていくのが手堅そうだ。


避け損なってからの目眩は正直焦った。あのままガンガン突進をくらって終わるのでは無いかと言う不安だ。


そして、もう一度避けると大兎が壁にぶつかって、また動きが止まり、中空を見上げて頭がふらふら動いている。


どうやら、壁にぶつかれば動きが止まるらしい。


ここからは出来るだけ壁を背にして、大兎を待ち構える事にする。


そして、クラついている大兎には連続攻撃を5回は当てられるので、SPを使い切らないように十分に注意しながら、慎重に回避。


そして鞭で叩く。


気がついたら、大兎が伏せて動かなくなり、姿が消えていく。


流石に疲れ、壁にもたれかかって座っていると、宝箱が部屋の真ん中に現れたので<看破>で確認すれば、まずは手形だ。手を置けばMPが全部吸い取られた。


そしてガチャっと音がする。


宝箱をぐるっと一周確認すると宝箱の底と地面の間が光っているので、ナイフを刺しこむと、糸が切れるのとはまた違った感触があった。


それ以外には何の反応も無いので、宝箱を開ければ……、ポーションだ!しかも〔初級ポーション〕ときた!


更にそれが5本も入っている!5本?!〔初心者ポーション〕5本なら2500ゴールド!


〔初級ポーション〕だと一体いくらになってしまうのか・・・。


思わず背筋があわ立つが、しかしアレだけの強敵ならそう言うこともあるのかもしれない。


さらに、ポーションをしまった時に気がついたが〔迷宮ボス兎の角〕〔迷宮ボス兎の尻尾〕〔迷宮ボス兎の毛皮〕が手に入っていた。


そして、部屋の奥には下に降りる階段。


正直疲れてしまったが、アイテム類なんかは十分に残っているし、ちょっとだけ様子を見に行ってみようか……。


降りれば、また部屋。これ以上奥は無いのかな?


目の前の床には青く六芒星が描かれているが、意味ありげなので避けて、部屋奥の壁を調べてみる。


そこには文字らしきものが書いてあったので<解読>をセットし読んでみれば、


こう書いてある。


『パンはパンでも固くて体より心が痛いパンってな~んだ』


「・・・妻のパンチ?」


すると、その壁の一部がずれて奥への道が開かれる。


まさか、同僚が取引先から聞いたジョークが、答えだなんて。


奥の部屋には今度は一面に文字が書かれていた。

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[一言] 妻のパンチ(笑)
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