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わたしが感情を知る前に
なにげないしぐさが好きだった
わたしが好きという感情を知る前に
だから、わたしも
なんとなく近くにいることができた
友達同士なら必ず
うまくいく
そんな自信だけはあったかな
ただ、恋人になった瞬間
いろんな思いが邪魔をする
それ以上に知りたい過去もあり
それ以下に押さえたい嫉妬もある
もう戻れない
一度好きになったら
嘘はつけない
自分のその気持ちには
いままでにはない慎重さと
いままで存在してた、まっすぐな気持ち
助手席のわたしはなによりも優先してくれる
遊園地のコーヒーカップより
観覧車の席の距離よりも
特別なもの
言葉の通じない世界に投げ出されても
なぜだか、あなたを探せるような気がして
見えない何かにおびえるより
目の前に見える事実だけを確かめたい
あたりまえの気持ちを理解しているようで
本当は、
あたりまえほど怖いものはないと
どこかで気づいていること
わたしが好きという感情を知る前に
そんな、
いまの気持ちに言い訳はできない