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説明だけでやらかしちゃってます…。

「まず初めに言っておくと魔法というものは物理の反対をいくものさ

物理学はさまざまな現象の中にある普遍的な法則を探し出す

しかぁっし!魔法学は変則的なものであり!」

「おいおい、ちょっと待ってやれ

ティヲが追いついてない」


勢いづいたボルマーの首根っこを引っつかみ、頭につっこみ拳骨を食らわせてやる


「まぁ、簡単に言うとだな…。


…。」


…なんて言えばいいんだろ

勢いだったのはいいがまだ色々なものに理解の浅そうな少年にどのように説明すべきか悩む


「そういう魔法っていう新しい世界みたいな?

精神的ダメージと物理的ダメージって違うだろ

それと同じ要領で魔法的ダメージっていうのがある…みたいな?」

「ベクトルが違うんですよ、ベクトルが!」

「せっかく解りやすい説明しようとしてたのになんでお前はめんっどちぃ言葉使うのかなぁ!?」

「えーと…。」

「定義を聞いたら君も少しは理解するんじゃないのかな!」

「定義とかまたややこしいことを!」

「魔法学とは魔法世界からの影響により物理学と生物学、化学の三学問の変化を研究する学問なんだよ

そしてその影響により変化したものの代表例が君達

盲人なんだ!」


ビシッとティヲを指差す


「他にも特殊生命体や彼らが開花させるスキル、そしてこの家の軒先にあるマジックストーンとかもありますなぁ…ぐへへ、コレクターな拙者としては魔法金属によるステータス開示の波を集めたい所で」

「はいはい、長話結構けっこうこけっこっこう」

「なぁ!?あの波を集める機械の完成は間近なのですぞ!?

色んなところに協力を仰いでとうとう出来そうだというのでミーア殿は是非来て欲しく」


はーいはい今から妹の朝飯運びに行って来ると適当に返すとまたぽこぽこ叩いてくる


「あ、あの!」

「ん?なんでありましょうぞ?」

「盲人の力を…能力を制御するやり方って、分かりますか?」

「むむ…それは種族によって違うし個体値によっても変わるんっすよ

君は夢魔…だよね?

そういうのを生まれた時からどうすればいいのか分かっている子もいれば分からなくて振り回され続けて悲惨な目に合っている子もいたよ

彼らが振り回されていると知って近づく輩もいたよ、その方が安く済むなんて考えてたんだろうね

でもね、情事後には…どちらか一方が死んでいた」

「…。」

「事情を話してくれた子はね、僕が研究してるって言ったら泣き出したんだ

恐い人じゃないよ、痛いことしないよって言ったらね、違うって返された

自分が助かる道が小さいけど出来て嬉しくて泣いたって

耐えるだけの日々がつらかったんだ、その子には。

死のうともしてたらしい」


メガネをすっととる


「拙者、これを聞いて嬉しかったんだ

全部今まで趣味としてやってきたことがさ、一人の子供を救う手立てになるんだ…って」

「…。」

「こういう界隈の中では評価や名誉欲しさ、金目当ての知識狙いの人は少なくないよ

でも、拙者はこれで十分

一人の子供の光になれるってすっごいことと思わない?」


ニカッとひまわりみたいに笑いかける


(光に…。)


『ティヲ!ここから逃げよう!

大丈夫、ルートも時間もあいつらの居場所もばっちり頭に叩き込んでるから

ティヲ一人なら連れて行ける』

『走って!ティヲ!

もうすぐ出口だよ!!』

《まぶ…しい…》

『やった!出れたよ!ティヲ!』


光の中ねぇさんは笑っていた


次の瞬間に光は消えていた


『シェルターナンバーファイブの従業員ツー、お前には徴兵がかかっている』

『ティヲ!行かないで!!

死んじゃやだよ!!


ティヲーー!!!』



「なーんて長い話しちゃってすまなみすまなみ!」


パンッという音で意識が咄嗟に戻る


「大きな打開策は今の所出ていないよ

ただし、僕個人で調べた結果どうすればいいか一つだけ提案がある」

「一つだけ…?」

「そう

それはだね…」




「いや~悪いな

ティヲが来るのは多分もう少しかかると思うぜ」

「ううんいいよ、気にしないで

何を話すか考える楽しみが増えたもの

元気そうなの?」

「あぁ、夜たっくさん食ったってのに朝もがっついててさ~

可愛い顔してよく食べるぜ」

「あらまぁまぁそれじゃあナプキンの使い方きっちりと教えて上げなきゃ」

「ははは、あいつの場合そうするくらいなら食べた方がいいってさ」

「まぁ!よく食べるのね」

「そうだよ~…だからリブもしっかりと、な?」

「うんそうね

負けないよういっぱい食べなきゃ!」

「はは、それは流石に止めとけ止めとけ

それで体調はどうでござられますか?お嬢様」

「うむ、大変よろし、げほげっほ」

「お~お~、よ~しよし

今日は会話がお弾みになられた

もうごゆっくりされたほうがよろしいな」

「けほけほ…まぁ、私そんなことでは面会の取りやめはしませんことよ」

「さようでございますか、お嬢様」

「さようでございますことよ、セバスチャン」


なんとも言えないやり取りが続く


「とりあえず、あっためること大事だからな!

リブはただでさえ体温が低いから…。」

「ねね、ねぇさん」

「…なんだ?」

「…ティヲはこれからどうするの?

一緒に暮らすの?」

「…多分な

あの子の体に虐待されてた跡があったんだよ

そんな状態で敵国に渡してみろ

その後の人生、たまったもんじゃないぜ」

「…そんなことが」

「もっとも彼が帰りたがったら返すけどな

…ねぇさんの元に、な」


喚起するため開かれた窓から近くに置いてあった花瓶の花びらがヒラリヒラリと舞う

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