『マドリード戦記』 王女革命編 31 城内の戦い②
『マドリード戦記』 王女革命編 31 城内の戦い②
貴族評議軍はダリウス卿によって整理され、アリア軍に対し組織的な抵抗を始める。
ようやく組織として抵抗を始めた貴族評議軍。
だがアリア軍の攻略部隊は着々と城内を制し、中央の王宮そして政庁に向かい進撃していく。
城内の戦い 2
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大型オリジナル・アーマー<ステンベルク>が、遊弋しながらゆっくりと北上していく。
その目的地は内壁の北西にある正門である。アリアのヒュゼイン白機とアリアに合流した<ガノン>部隊20機、そして歩兵制圧部隊500がこの門目指して進軍している。<ステンベルク>はその迎撃に向かっていた。
目指すは内壁正門。ここを突破すれば、中枢である政庁や王宮の正面にあり、もっとも広く大きな門だ。貴族評議軍側の最後の防衛線である。
ダリウスは、劣勢の南門から生き残りのアーマー3機を撤退させ内壁正門に移動させ、オリジナル・アーマー<ステンベルク>、保有する<ガノン>全機をこの内壁正門に向かわせる指示を出した。
が……虎の子であった<ステンベルク>はナディアのヒュゼイン紅機と交戦に入り、<ガノン>部隊も反乱によって混乱が起きすぐに動けないと報告があった。
「戦争は生き物、そんなものです」
ダリウスは狼狽する貴族軍兵士に叱咤するでなくそう呟くと、正面軍から兵士1000を後退させ内壁正門に移動するよう命じた。これにより南門、城正門の戦力は減りアリア軍が優勢となるが、ダリウスはそれも止む無しとした。ダリウスは現在の状況を鑑み外苑部を棄てる判断を下したのだ。外苑部の半分以上はアリア軍の手に落ち機能的に集団として抵抗できてはいない。それであればいっそ内苑部に兵力を集中させ完全に兵力を掌握するほうが有効だとダリウスは判断していた。
ここで、大雑把だが各戦線の位置を整理しておこうと思う。
外苑南門 アリア軍 カルレント=フォン=バーダック少佐 歩兵2800。
アーマー8機
貴族評議会軍 防衛部隊 2500。アーマー3機
外苑城正門 アリア軍 シュナイゼン=フォン=カラム大佐 歩兵3000。
アーマー11機
貴族評議会軍 防衛部隊 3400。アーマー3機
外苑内 アリア軍 アリア=フォン=マドリード大将 アーマー29機。
歩兵500。
貴族評議会軍 防衛部隊(各部署)1600。
西門 アリア軍 ナディア=カーティス少将 ヒュゼイン紅機
貴族評議会軍 防衛部隊 300。アーマー<ステンベルク>
北空挺場 アリア軍 クシャナ=フォン=レーデル大佐 アーマー1機。
貴族評議会軍 防衛部隊 1200。アーマー19機
貴族軍内苑防衛部隊 2200。
……凡その配置は、このようになっている。移動中のアーマーは入れていない。
兵力総数ではアリア軍のほうが少ない。しかし前線に出ている機動兵器はアリア軍のほうが多く、しかもアリア軍は完全に包囲陣を布いている。南門、城正門はアリア軍優勢で、戦艦<ミカ・ルル>の援護がある。崩壊も時間の問題であり、ここが崩壊すればアリア軍最大の歩兵勢力が城内苑に攻め入る事になる。しかしこの部隊は連戦の上最終攻略目標である王宮や政庁から遠く、直接貴族評議会を討つには時間がかかるだろう。
やはりアリア軍の主力は、アリア率いる最精鋭部隊が鍵となるだろう。
逆に貴族評議軍にとって最大の戦力は虎の子の機動兵力<ステンベルク>と、19機の<ガノン>である。この19機の戦力だけで従来のクリト・エの2000の兵力にも等しい。この拮抗した戦いの中では運用によっては形勢を一転することもできる。
革命戦は、アリアの作戦通りに進行している。
しかし、完全に勝利できるかどうかは、まだ分からない。
『マドリード戦記』 王女革命編 31 城内の戦い②でした。
今回はほとんど配置説明会でした。
ちょっと色々重複している箇所もありますが、大体の軍の配備と戦力はこんな感じです。
これでみるとアリア軍はほぼ完璧な包囲殲滅戦を展開していることが分かります。
とはいえ、アリア軍の場合精鋭なれど兵力が十分にあるわけではなく、その面では薄氷をぬ無用な作戦ですね。機動兵器が多いので一概に兵力だけが問題ではないですが。
ということで本格的な王城攻略に入ったアリア様。
そして何か意味ありげの貴族評議会レミングハルト候。
まだまだ目が放せない、怒涛の展開目白押しです。
ということでこれからも「マドリード戦記」を宜しくお願いします。
PS・ネット環境問題のため、次回は少し間が空いてしまいます。すみません……。




