浅間信長は英雄になれない
浅間信長は言った。世界を救うには少数を切り捨てていかないと不可だと。対して白神桜は言った。全員を救えないんじゃ世界を救うとは言わないと。互いの思想が決して相容れない二人が立つのは異世界。工場地域で起きた爆破事故に巻き込まれた二人は、それぞれで別々の<自身を神と呼ぶ者>に呼ばれ、第二の生を受けることになった。このまま死ぬのではなく、転生という形で。しかし<自身を神と呼ぶ者>は浅間、白神にとある命題を下す。二人は命題について半信半疑で異世界での生活を始めるが、それぞれ別の思想を描き、<自身を神と呼ぶ者>に与えられた命題の為に、二度とは戻れない道を手探りで歩み始めていく。