表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
執事はバンパイア  作者: 天月 赫夜
ライルズベリー伯爵領にて
7/11

 次の日。アルフレッドは大量の本に囲まれながら勉強していた。


 流石に今すぐには無理であると、あの後スティーブンを追いかけて説得した。


 おかげで一週間時間をもらえたのだが、その代わりにダンスまで教えることになってしまったのだ。


 ダンスなんて覚えてませんよと抗議したが、お前がそれほどの宮廷の礼儀作法を覚えているのなら、ダンスも覚えているはずだと言い返されてしまった。


 自分が何者であったかわからないアルフレッドは反論できなかった。踊れる自信は全くない。だが、全てはディアナに宮廷で恥をかかせないためである。


 気合を入れなおし、彼は再び机に向かった。 


                *

 アルフレッドが父様から呼び出されてから一週間たった日のことである。ディアナは教師の姿を見て驚いていた。


 今日から宮廷の作法とダンスの指導に家庭教師が付くのは知っていた。


 そうして、私の部屋の扉を開けたのは良く見知った青年であった。

 

 最近父様が彼の仕事もしているな、と思ったらアルフレッドが家庭教師もすることになったからであったのか。


 確かに、彼の動作は何処か優雅で貴族的なのだ。彼は少なくとも男爵位以上の家柄出身であるのだろう。


 あまり新しい使用人を置きたがらない我が家にとって、彼の存在はとても助かる。


「今日から私、アルフレッドがあなたの家庭教師もさせてもらいます。」



「家庭教師ってあなただったのね…。」


「ええ。私ではご不満ですか?」


 そう呟いたディアナにアルフレッドは眼鏡をくいっと指であげてから答えた。


 普段眼鏡を掛けぬ彼のそんな姿に、心がはねたのを誤魔化すように彼女は勢いよく首を振った。

「いいえ。貴方なら心配ないわ。宜しくね。」


 それはよかった、と微笑む彼はディアナの様子に気付いていないようである。


「お嬢様の礼儀作法はほとんど問題ありませんから、必要なのはダンスと宮廷でのしきたりでしょう。まずはダンスですね。ステップ自体は教わっておいででしょう?」


 アルフレッドの問いにディアナは頷く。


「では、私を練習相手として踊ってみますか。…ここでは狭いですから、広間に向かいましょう。」







 




 

 

 



 

今回は短め。

読んでくださってありがとうございます。

誤字、脱字等々ありましたらご指摘ください。

感想、評価も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ