プロローグ
初めまして。天月赫夜と申します。更新は不定期の上にとろいです。その上処女作なんで、文章が~って叫びたくなるような出来です。それでもよかったらどうぞ!!
王都からライルズベリー伯爵領につながる街道で一人の男が馬を駆っていた。
しかし、天候は嵐。激しい雨、増水した川、吹きすさぶ風。馬で駆けるなど無謀でしかないようなその中を駆け抜ける彼の姿は、さながら悪魔に立ち向かう騎士のようである。
王都の郊外から続いた長い森の出口が漸く見えたとき、すぐ近くに雷が落ちた。
大きな雷の音に驚いたのか、馬は嘶き前足を高く上げる。疲れ切った男は重力に抗えず、馬の鞍から滑り落ちた。
落馬の瞬間に頭を打って、彼の意識は暗転した。
*
同じころ、とある大国の城内は混乱に満ちていた。
皇太子が置手紙も残さずいなくなったからだ。慌てて使いをやると、彼の愛馬は厩にはつながれていない。
状況から見て彼がこの嵐の中城を飛び出したのは明白である。
彼がなぜ城を飛び出したのかについて重臣たちは皆そろって首を傾げた。…ただ一人、彼の父親である国王を除いて。
変更するとか言っときながら、あんまし変わってない…