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突然の真実

「――んっ……」

 少女は蛍光灯特有の真っ白い色の光に照らされ目を覚ます。

 私はベットに寝ているのか……

 いつもよりも体がだるく思うように体が動かない。そんな体を無理に起こそうと上半身に力を加えるが、

「いっ………」

 身を裂くような痛みが全身を走った。あまりの痛みで動くことができずベットに倒れ込んだ。次第に頭が冴え渡り、ある記憶が自分の頭の中に流れ込んできた。

「そうか……私はあそこで戦って……彼に会い、話している途中で気絶したのか」

 彼に抱き寄せられたところまでは覚えているが、その後いきなり意識が途絶えたのでそこからは全く記憶にない。

 確か秋雨と言ったか、あの男はなんであんなにも強いんだろう。

 私は正直あの戦いの最中、ずっとあの男に恐怖を感じていた。あの男の顔を見るだけで足が震えていたのを覚えている。怖かった、ただただ怖かったんだ。

 だがその秋雨は恐怖を感じることなく、あろうことか私が全くといっていいほど手が出なかった男を圧倒した。

 それに秋雨の戦いに全く恐怖を感じなかった。男はただ殺すことだけを考えていているため恐怖を感じたが、秋雨は恐怖よりもほんのり暖かく包まれるような感覚を感じた。

 それは秋雨の強さのせいなのか、それとも心の強さが現れているのか、私には分からない。だが一つ分かったのは、奴は肉体的にも精神的にも強いということだ。

 ほんのりと自分の顔がにやけていく。だが当の本人は全くといっていいほど自覚のない自分の行動に驚いていた。

「何で、私はこんなににやけて――――そうか、嬉しかったのか。私は彼という存在に会えて」

 家族を殺されずっと今まで生きてきた私は、人付き合いも苦手だった私は同年代の友達など一人もできなかった。


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