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くぅき  作者: ジョウビタキ子


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18/29

バタフライピー


シュワリ


ぱちぱち


ぷくぷく ぷく




透明のグラスに


透明と薄青が二層になった


綺麗で美味しい一杯




底には青い梅が眠るように沈んでいて


飲み口の近くにはブルーベリーがふたつ


ぷかりぷかりと浮いています



そこに添えられている


赤い花びらが一枚と


金色のスプーン



















『スプーンで混ぜて、全体が青くなったら飲んでね』
























なんて勿体無い


こんなに綺麗なのに




















金色のスプーンをグラスに入れて


少し動かした後


手を止めました




















まだもう少し


この混ざっていない姿を


見ていたい



















ぷくぷく


ぷく


ぷく ぷく






















青い梅にも


金色のスプーンにも


ブルーベリーにも


赤い花びらにも


グラスの側面にも


炭酸の気泡が絡まって留まります


そこに開け放たれた窓から差し込む光が当たって


キラキラ


キラキラ


ぷくぷく


キラキラ





















ほのかに薄暗さのある店内で


グラスの中だけがキラキラしていて


話は続いているのに


ずっとこのグラスだけを見続けたいと


贅沢な私が顔を出します























『あれ?混ぜて飲んでね?』


























気を利かせてもう一度教えてくれたので


混ぜました


生まれていた気泡が


動かすたびに


剥がれて


浮いて


消えていきます























綺麗だったな



























もうこの場所は閉めるらしいです


誘われなければ


知らずに終わっていた場所


おしまいの前に来られて良かった


好きを


好きなまま


好きな形で


好きな音楽と


好きな小物と


好きな明るさで


好きな空気のまま味わってもらおうとする

























凄いですね

























こんなにも


好きの詰まった空間を


一人で作り上げられるなんて


純粋に


その凄さに


胸が躍ります






























美味しい一杯


綺麗な一杯


ごちそうさまでした


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