だからお前はアホなのだ?
某漫画の有名な台詞とは関係ありません。
どうしても勝てない相手がいる。
やってられないが仕方がない。
本当、不条理だよなぁ……。
「お~い!」
私を呼ぶ声がする。
やれやれ、またか。
「あ~、はいはい、今行くから」
取り敢えず返事をする。
全くなぁ、せめて名前で呼ぶくらいできないのかねぇ。
「鈍いっ! 呼んだら直ぐ来んかっ! それともお前の耳はただの飾りかっ? このアホがっ! 本当に使えない奴め」
相変わらず口が悪いなぁ。
これが人を呼んで何かを頼む態度なのかねぇ
「ああ? なんか言ったか?
全く、ぐだぐだと無駄口ばかり抜かしやがって。そんなことで世間で通用すると思ってるのか、この馬鹿が」
そして、変なところで地獄耳。まさかこんな呟きさえも聞こえてるとは。
「まだ言うか。小突いてやろうか、この馬鹿が」
とはいえ、所詮は口だけ。なんといっても相手は老齢、精々こうして強がって見せるのが関の山。できるならやってみろといったところだ。
「おい、ちょっとこっち来い」
「あ~、はいはい」
面倒なので、さっさと用を済ませてしまうことにする。
パッカーン!!
快音と共に後頭部を襲う痛覚。
「な、何を……」
「アホが。小突くって言っただろ。
だからお前はアホなのだ」
な、なんという不条理。
つまりそれだけのために呼んだというのか……。
涙目で頭を押さえる私。
相手はカカカと愉快に呵う。
全く、これだから昭和のいたずら爺さんは苦手だ。
こんなやり取りも相手がしっかりした老人でなければただのコンプライアンス問題な現代。
介護等で老人が嫌われる原因はこんなところにあるのかも知れません。
まあ、この作品はコメディなので極端な例であって、実際がそうであるとは限りませんけどね。(笑)




