閑話 なんのイベント?
道場の一角に門下生が何人か集まっている。
「ん、今から何かあんの?」
「カナメとクラソル師範が模擬戦をするらしい。」
「カナメって剣術の申し子の?」
「え、青髪、青目の女子だけど・・・」
「じゃあ、合ってるわ。」
「え、あの子、剣術の申し子って呼ばれてんの?」
「おん、ごく一部で、」
「まじか。いたたまれないな。」
「それで、なんで、こんなに人が集まってんの?」
「なんでも、今日、そのカナメが錬気術を使えるようになったらしい。」
「へー、で、いきなりクラソル師範が模擬戦と、・・・錬気術の才能があった?」
「ああ、あの人が一番乗りで戦うってことは、そういうことだろうな。」
「師範、あの感じで、子供ぽいとこあるよな。」
「たしかに。」
「にしても、剣術の申し子は、錬気術の才能もあったのかー。不条理だ。」
「でも、噂が本当なら、そうでもないだろ。」
「魔術が使えないことか?」
「そう、誰もカナメが魔術を使ったところを見たことが無い。」
「たしかに、そうだったら不便だろうな。でも、魔術が使えない人なんているのか? せいぜい魔力量が少ないとかだろ。」
「それは、それで錬気術を使うにしても、致命的だろ?」
「あーそうか。すぐ、燃料切れになるかもしれないな。」
「まぁ、決まったわけじゃないがな。」
「それを確かめるために、みんな見に来てんのね。」
「そういう事。まぁ、普通にカナメを見る最もな理由ができたから、見てる男も多いだろうがな。」
「ああ、確かに。じゃあ、俺もじっくり結果を見届けるとしよう。」
「・・不純だな。」
「いや、従順なんだよ。」
「何にだよ・・・」
「お、来たぜ。」
「あれ?、二人とも剣を持ってないな。」
「確かに。それにしても、いつ見ても美人だな。」
「純粋な錬気術だけを試すってことか?」
「そうじゃね? あぁ、クリムばっかり組みやがって。うらやましい。」
「・・・・・はぁ」
「俺にも、練習の機会があればワンチャン。そうか、誘えばいいのか!。」
「もう、お前じゃ練習相手にならないと思うが、」
「まじ? 俺、1年以上先輩なんだけど。」
「それが故の『剣術の申し子』なんだろ。」
「じゃあクリムは?」
「クリムも遅れを取らないように、一人で過酷な練習してるからなー。あいつは、あいつですげーよ。」
「そうなんだ。だから、破竹の勢いで成長してるのか。・・・ま、さ、か、愛の力?!」
「おそらく、一方通行だがな。」
「はぁ、良かった。なら、もう手遅れだな。」
「・・・ちなみに、なにが?」
「自分より弱い奴を好きになる女はいねーよ。」
「お前・・・、数秒前の自分の発言を思い出した方がいい。」
「え、なんか言ったけ?」
「はぁ、ほら、始まるぞ。達人と天才の戦いが、」




