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13 出発と、実戦に入るオマケ達

「とりあえず、これ以上ここにいても仕方がないないので、出発しましょうか。

 ……えっと、ヤガシラ様?」

 キリがよさそうだと判断した、フィガロが声をかけてきた。


「当分は、この姿でいるので、シヤと呼んでください。

 あと、様なんて敬称はつけなくてもいいです。

 フィガロさん」


「そう、ですか……では、シヤさん。

 提案ですが、ここで別れるのではなく、次の町まで一緒に行きませんか?」


「……そうする利点は?」


「身分を証明出来る物がないまま、王都に入るより、次の町で、冒険者の登録し、それにともなうカードを作れば、面倒も減ると思うのです。

 そうすれば、町に向かう間に、もう少し説明出来る事もありますし、この森で倒した魔物の素材や魔石も、足元みられずに換金出来ますし、レベルも上げれる。

 それに、これでサヨナラというのも、皆さん寂しいかと思いますし、ね?」

 フィガロは、私達全員を見渡しウィンクした。


「そうだよ!

 シヤ、私、もっと話たい事もあるし、聞きたい事もあるんだよ?」

 サナエが、フィガロの提案に乗り、私に言う。


「そうね……私も、色々話たいかな?

 ね、みんな?」

 チサトも頷く。


「そうだ、俺達6人、この世界に来たんだ。

 もっと知りあった方がいい」


「願の言うとおりだよ!

 ね、秋雨?」

 ミワも微笑み、東方院にふる。


「……まあ、な」

 東方院は、しぶしぶといった感じで頷く。


「……さっそく、聞きたい事が出来たわ。

 秋雨、この世界に来てから、ずっと思っていたけど……シヤに対する態度おかしいよ?」

 チサトは、そっぽ向く秋雨の顔を覗く様に見ながら尋ねた。


「あ、俺も思った!」

 ガンも頷くと、他のみんなも頷く。


「……それは」


「わかった、とりあえずは次の町まではついて行くよ。

 ……東方院に聞くのは、いつでもいいだろ?

 フィガロさん、行きましょうか」

 私は、答えられない東方院を庇う様に、出発を促した。


「ええ、今度は私も、シヤさんと同じ荷馬車に乗りましょうか」

 フィガロは、私とともに荷馬車に向かい、フィガロは待機していた荷馬車2台に重量軽減、馬に身体強化と体力増量の魔法を、更に荷馬車の回りを照らしだす光の魔法をかけ、1台目の荷馬車に一緒に乗り込んだ。


「皆さん、早く乗ってください。

 出発しましょう!」

 フィガロは、荷台から顔を出し、東方院達を促した。


「わかりました。

 ……あとで絶対聞くからね」

 チサトは、そう言って荷馬車に向かい、他のみんなもついて行き、最後に、東方院はため息をはき、追及を逃れる為、シヤとは別の荷馬車に逃げる様に乗った。



 開けた場所から、森の中の作られた道に戻り、次の町に向かう途中、数体の狼の魔物が出現した。

 これに対し、屋敷で貰った武器の使い勝手を確認する為、私、東方院、ガンが対応した。

 女子3人は、まだ魔力操作が出来ず、魔法が使えない為、今回は見送りとなった。


「おっし!

 やってやるぜ~、装置ぅ!」

 ガンが腰に巻いたベルトの中央にある、色の着いた飾りの石の1つに手を当てた。


 ベルトにある石の1つが緑に輝き、光が収まった時、ガンは緑色の毛並みをした狼の防具を身に纏い、手には同じく白と緑色のアーチェリー弓を持っていた。


 狼の顔を、頭にかぶるようにしたマスク、毛皮の胴衣、肘から手を手甲、膝から足のこうを守る脚甲も毛皮が張りつけられ、一匹の緑色の狼が、全身を守っている。


 ……まるで、テレビのヒーローモノの様だ。

 発動方法も、それっぽいし。



 東方院は、すでに用意していたのか、軽鎧を身につけ、軽凱についている腰から足首まで守る布が前中央にスリットが入ったスカートの様にはためいている。

 この布は腰、太もも、すねを守る為であり、『女子っぽい』と言ったガンに、下半身を守るのに必要で、剣道の袴で慣れていると言っていた。


 両腕には手甲をつけている。

 手甲は魔法具で魔力を込めると、右側は手の甲から魔力の刃が、腕からは魔力の多数の棘が出現する。

 左側は魔力の盾……サークルシールドが発動する。

 また、魔力を込め続ければ、全身を隠すラージシールドに変わる。


 東方院は、腰にさした細身の剣を鞘から抜く。

「1式、打撃剣:滅」

 東方院が叫ぶと、細身の剣が、刃を持たない肉厚で幅の広い剣に変わった。


 2人は、まだ魔力操作が出来ないので、言葉にして魔法具を発動させ、自動で魔力を吸収する魔法具を選らんでいた。

 慣れれば言葉にせずとも、魔力を込めれば使用出来ると、フィガロと、執事のレイドが説明していた。



 そして、私は鎧系は着けず、両腕、片側を守る手甲の魔法具と、1m50センチの金属棍を手にしている。


 私には、動きの邪魔になる重い防具は着けたくなかったし、手甲の防具だって、利用すれば攻撃や、防御は勿論、移動にも使える便利さだけで選んでいた。


 武器だって、今回は棍を選んでいるが、両手首につけているブレスレットの飾り石は、なんと物を別空間にしまえる魔法倉庫となっていて、屋敷で選らんだ様々な武器や道具を収納していた。



 屋敷で道具選びをしていた時、フィガロから、魔力操作の指摘を受けた。

 元々、忍びの修行で身につけていた観察術の看破と、発見の2つに魔力操作が出来れば、鑑定魔法が使えると。

 今まで忍術で、なんとなく使えていた魔力を、フィガロの指導のもとで、意識して使える様になった。

 それに伴い、使えるスキルも増え、この世界に来たよりも、実力は増えた。


 現在のステータスはこうなっている。


 ネーム:シヤ・ヤトウ

 ジョブ:スライム召喚士

 レベル:1

 生命力/12   魔命力/22

 筋力 /13   敏捷力/13

 知力 /10   器用 /11


 固有スキル

 剣術[投擲術・双剣術・刀術]

 槍棍術

 体術[軽動術・心眼術・気功術・体幹術]

 格闘術[八頭古流格闘術]

 忍術[隠密術・隠蔽術・暗器術・変装術・変声術・骨格操作・新旧忍道具技術]

 観察術[予測・想像・看破・発見]

 魔力操作[身体強化・五感強化・魔力集中・武具魔装]

 鑑定魔法


 ジョブスキル

 スライム召喚[スキル共有・思念通話]

 召喚魔[エボリューションスライム:スン] 


 フィガロにも指摘されたが、あとで名前のヤトウを隠し、スライム召喚士や、他のスキルを適当に変えるつもりだ。



面白い、続き読みたい、気になる、と思った方。

よろしければ、評価の星に光⭐️を灯してください。


よろしくお願いします。

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