最強SSSランクの勇者~チートを使って世界を平和にしたら田舎に引っ込んで魔法学園に通う~
魔王復活―
平和を謳歌していた世界に突如響き渡ったその宣言。
全ての国に同時多発的に魔物の群れが攻め寄せ、瞬く間に多くの国が滅びていった。
絶望の未来しか見えない人類に、神託が降りる。
『私は女神。滅びの淵にあるあなた方人類に、救いの手を差し上げましょう。これよりのち、ある場所で勇者が生まれます。全属性の魔法と無限の魔力と無限の成長力と無限の収納を携えたSSSランクの勇者です』
その信託のすぐあと、勇者と思われる少年が見つかる。
少年の勇者としての力を疑う王に、城の一角に刺さった伝説の剣を抜いたら勇者として認めるという言葉を受け、少年は普通に剣を抜いて見事勇者として認められた。
かくして勇者は旅立ち、旅の途中で運命に導かれた仲間達と出会いつつ、魔王の城を目指した。
『ふははははは!よくぞ来た!勇者よ!我が魔王、ポテメヌプリキッチョだ!』
道中、仲間の死や悪堕ち南下を乗り越えて辿り着いた魔王の玉座では、ゴテゴテのトゲトゲでガチムチな魔王が待っていた。
「行くぞみんな!お前を倒して世界に平和を取り戻す!」
そして戦いが始まる。
「うぉおおお!」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン
『ぐ、やるな勇者よ。ではそろそろ我の本当の力を見せてやろう!はぁあああ!』
「なっ!」
『行くぞ勇者よ!』
ドガーンドガーンドガーンドガーンドガーンドガーン
バチンバキバチンバキバチンバキバチンバキバチンバキ
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
『どうした勇者よ。もう終わりか?ではこれで幕を下ろそう。くらえ!「人間が食らえば確実に溶けて死ぬが、速度はそれほどでもない魔力の弾丸」!』
疲労にあえぐ勇者たちにゆっくりと迫る魔王の魔法。
最早これまでかと思われた次の瞬間、勇者の頭の中に女神の声が届いた。
『勇者よ、聞こえますか。今あなただけに話しかけています。そう、あなたにです。これからあなたの秘められた力を開放します。しかし、これをするとあなたは死ぬかもしれません。ですが、魔王を倒すにはこれ以外ないのです。いいですね?』
「わかりました。女神様、やってください」
勇者は死を覚悟し、女神に力の開放を強く願った。
勇者はここで死ぬわけにはいかなかった。
彼は世界を平和にしたのち、田舎に引っ込んでスローライフか身分を隠して魔法学院に通ってチートで無双すると決めていたからだ。
次の瞬間、内から沸き上がった力を解放した勇者から発せられた波動により、眼前まで迫っていた魔法は消え去る。
そして、全身から神々しい光を出しながら、魔王に対峙した。
「待たせたな魔王。ここからが本番だ!」
『なっ!その力はっ!』
勇者と魔王の最後の戦いが始まる。
ズバン
『なっ!』
ドカーン
「なっ!」
シュババ
『なっ!』
「なっ!」
『なっ!』
「なっ!」
『なっ!』
過剰なまでのなっ!の応酬の果て、遂に終わりはやってくる。
「うぉおおおおおお!」
『ぐぁああああああ!』
なんやかんやで勇者の一撃は、魔王の弱点であった、首元から10センチ右肩寄りにある逆三角形の鱗を時計回りに40度回しながら下に向けて突き刺した先にあった極小のコアを貫いて絶命させた。
魔王の死に、勇者たちは平和の訪れを確信して、帰還の途に就いた。
だが悲劇はその後に起こった。
旅の途中、勇者は仲間達から毒を盛られてしまう。
平和が訪れた今、勇者は邪魔なのだと王から密命を受けた仲間達は、毒で死にかけた勇者を銛の中に放置して、国へと帰っていった。
だが勇者は生きていた!
毒は勇者の体の自由を奪ったが、命までは奪えなかったのだ。
回復した足で国へと戻った勇者は、自分が魔王と差し違えて死んだことと、裏切った仲間達が英雄として謳われていることを知り、失意のままその地を後にした。
その後、勇者である自分を知らないというご都合のいい田舎の村に隠れ住む。
念願のスローライフを手に入れた勇者だったが、その規格外の力で村に訪れる様々なトラブルを解決してしまい、その名前がドンドン知れ渡っていく。
有名になったことで、自分を頼ってくる人が増えたのが煩わしくなった勇者は、年齢と正体を偽って、ユーという名前で魔法学園へと通うことにした。
そして勇者は、学園でもその規格外の力を振るい、畏怖と敬意を集めながら活躍していくのだった。
「流石ユー様!」
「流石ユー」
「流ユー」
「サユ」
「サ」
『サ!』
「チート能力を使って無双しながらハーレムを作るという地味な生活を送るつもりだったのに、どうしてこうなった?」
ババーーー\終劇/ーーーンン
現在、なろう小説のランキングで上位にある作品を一通り読み、何となくこんな感じかと思って書いてみました。
いいところを集めてみた結果できたものですが、大体の人はこういうのが好きなのでしょうから、これでランキング一位は間違いない!
やったね!
最後までやってみて思ったのは、黒歴史を増産している気分だなぁ、と。
何度か読み返してみて、今腹筋がつりそうなぐらい笑ってます。
こんなひどい作品はその内消すと思いますので、ご安心ください。