リンとの再開
菜花優は宿で目を覚まし森へ行くために門へと向かう。
門を出たところに2週間前に課題を与えたリンが立っていた。
「お待たせいたしました。」
「課題をクリアしたのか?」
「はい。ぜひ見ていただきたいので一戦交えていだ抱いてもよろしいですか?」
「いいよ。おいで。」
優はこの2週間の間、毎日のように森へ出ていたので剣士としての覚醒を終わらせていた。斬ったのはイノシシの様な見た目と突進力で突っ込んでくる獣。この世界ではオークと呼ばれている。
「優様!」
「なんだ?」
「優様からとんでもない雰囲気を感じるのですがどういう事ですか?」
「恐らく剣士としての第一段階の覚醒を終えたからだろうな。」
「ヒカリ様で斬り大量の血を浴びるというものですか?」
「そうだ。人以外を斬っても覚醒できるんだな。」
「なる程。覚醒を終えるとここまで雰囲気が変わるんですね。わかりました。では、始めてもよろしいですか?」
「いいぞ。リンのタイミングでこい。」
「はい!」
と言いリンはポケットから、銅貨を一枚出して上に投げた。そして銅貨が地面に落ちた瞬間にリンは小太刀の二刀流を逆手に持って優に突っ込んで来たのである。
優は2分間リンの改良した国の兵隊のみに伝えられる剣技をぶつけ続けた。結果。
「まだ満点とまでは行かないけど、とりあえず合格だ。でもなぜお前は俺に付いてこようとする?俺のやろうとしていることはリンも分かっているだろ?」
「はい!」
「いつ死んでもおかしくないような旅になるぞ。」
「はい!分かっております。」
「なら、何故付いてくる?理由を言え。」
「はい。私はユウ様とアルベルト兵長の一騎打ちを見てあなたの強さに感動いたしました。そしてそれと同時にあなたに付いていきたいと思いました。あなたは強すぎるが故にどこかで1人になってしまう可能性があります。その時は私が共に居たいと思っております。」
「そうか。なら、勝手にしな。」そう言いながらも優は嬉しそうな顔をしていた。そして剣になっていたヒカリは声には出さなかったが「私がいるのに!!」と思っていた。