過去の夢 ~菜花優と神刀ヒカリの出会い~
菜花優はある日の夢でヒカリとの出会いを思い出していた。
・・・これは菜花優が菜花という名家の主である父に双子の弟の翔の2人のどちらかを次の菜花家の主になるかを決めると伝えられてからの話である。
「優!翔!」
「「はい!父上!」」
「それでは、これから2人には代々我が一族に伝わる神刀ヒカリをどちらが受け継ぐのかを決めるぞ。それと受け継ぐという事はこの一族の次期当主である事を決して忘れるでないぞ!」
「「はい!」」
「良い返事だ。ではまず優!お前からだ。」
「はい!何をすれば良いですか?」
「お前の学力はあの学園から聞いている。良くやった。」
「ありがとうございます」
「だが!今は戦国の世でもある。頭脳だけではだめだ。分かっているな。」
「はい。」
「よってお前にはこれから俺と一対一で3分間の剣での語り合いをしてもらう。おまえが今まで培ってきた剣技を全て俺にぶつけるといい。」
「はい!」
「準備をしたら、道場に来い。」
「はい!」と言い優は部屋に自分の木刀を取りに行った。
2分後に優は道場に着いた。
「来たか。優!」
「はい。」
「お前は菜花流でどれを使う。」
「はい!菜花流雷切剣術で行きます。」
「それで良いのか?」
「はい!」
「分かった。では誰かこの試合の時間を計ってくれ。」
「はい!お任せ下さい。」ここで三男の弟の蓮が声を出して引き受けた。
「では蓮頼むぞ」
「はい!」
・・・「はじめ!」
2人の試合が始まった。2人とも菜花家の本家の為相手の剣術をコピー剣術を活かしながら共に3分間の試合を語り合った。
「終了!」蓮が終わりを告げた。
「優!」
「はい!」
「とても良い剣だったぞ。」
「ありがとうございます。」
この五分後に弟の翔も3分間の試合を行った。
そして
「2人とも剣の腕はかなり良いものがあるな。だが!コピーに関して言えば優に勝てる者は1人として存在しないだろうな。」
「どういう事ですか?」と翔が聞いた。
すると父が弟の翔に言う「お前のコピーは、相手の剣技のをコピーするだけだ。だが、優のコピーは相手の剣技の弱点を克服し剣技を作り、相手にぶつけると言うものだ。俺もそうだが、翔も蓮も一生追い付けないであろうな。」
「では何故、兄はそのような能力を手に入れたのですか?兄には1度も負けた事が無い僕ではなく何故兄がそのような。」
「それは恐らく負け続けたからだろうな。」
「どういう事ですか?」
「まぁ、我が一族にはある秘密がある。」と言うと優が
「どのような秘密ですか?」
「よし、今から話そうか。」
と言い話を始める父である。
「我が一族は昔は普通の農家の家族に過ぎなかった。それは私の産まれる遥か昔、まだ神様がこの地に住む人々を導いていた時の話である。ある時2人の神が病に倒れたそうだ。その時に我らの先祖がある薬をその神の子であるアマテラスに渡してこの薬で病を治してくださいと言ったそうだ。だが2人の神の病は治らず亡くなってしまった。その時にイリスという名の神がやって来て2人を金属のようなものに変えたそうだ。これを見たアマテラスがこの金属のようなものを熱して打ち込み我が家に伝わる日本刀へと作り替えたと聞く。今出ている他国の日本刀はこのコピーでしかないのだ。そしてアマテラスはこの日本刀を作ってすぐに封印を掛けたという。その封印の一つが神童現れる時この刀の人格が目覚める。というものであり、アマテラスの教えがこの日本刀の名をヒカリとし、封印を解いたものを我の後継者とし神の力を授けるというものだった。」
「父上!」
「なんだ?優」
「はい。神の力とはなんですか?」
「それは私にも分からない。見たことも当主に伝わる継承にもその力のことは記されてはいなかったからな。」
「わかりました。」
「そこでだ。私は今日を持ってこの日本刀ヒカリを優に授けようと思う。もちろんまだ、当主をさせる訳にはいかないが見習いとして我の行動を見た前。」
「はい。」
「ではこの日本刀を受け取れ!」
と渡した瞬間日本刀ヒカリが光ったのだ。
「なんだ?これは、眩しいぞ!」
光が収まった場所には何と1人の少女が立っていた。
「私の封印を解いた優という男はどこよ?」
と言ったので優が手を挙げた。そして
「はい。私が優です。」
「なる程。良い目をしているな。」
「ありがとうございます。」
「では、今から優!お前が私の主人だな。」
「はい?どういう事ですか?」
「いやー10000年も寝ていたからな。アマテラスも酷いことをしてくれるわね。」
「すいません。・・・よろしいですか?」
「どうしたの?優」
「主人とはどういう意味ですか?」
「なる程。ちゃんと伝わっていなかったのね。あなたは私の封印を解いたのは分かってる?」
「はい。なんとなく理解できました。」
「封印を解いたものは神の力を授かるというのも伝わっているかな?」
「はい。」
「神の力とは私のあなたに対する忠誠のことよ。なぜなら、あなたは元々は神の力の一部を持って生まれてきたのだから。」
「どういう事ですか?」
「簡単に言うとね。・・・現当主!」
「はい。なんでご去いますか?」
「あなたなら優の力に気付いていたわよね?」
「はい。優の力とは異様なまでの弱点の削除ですね?」
「よく分かっているじゃないの。」
ここで翔が手を挙げて訪ねた。「ヒカリ様で宜しいですか?」
「はいどうぞ。えーと?」
「私は翔と言います。何故私に勝てない兄なのですか?」
「お前はそれを本気で言っているのか?そこの馬鹿者よ。お前は気づいておらんのか?優のお前に対する優しさに優がお前に対して行っている無意識の手加減に。そこは優の甘いところでもあるがそこに気付けないお前は相当な馬鹿者だぞ。」
「兄に手加減されていたとい言うのですか?」
「何故疑問に思う必要がある?お前の力で優勝てる理由がどこにある?」
「手加減していたというのであれば兄に私と全力で戦って貰い僕が勝てたら、僕の物になって下さい。」
「優が本気になって戦うのでたれば問題無いぞ。どうだ?優!」
「わかりました。木刀の勝負で致命傷が当たった方の負けでいいな。」
「わかりました。」
「審判は私にお任せ下さい。」
「いいだろう。勝負がつくまで止めるなよ。止めるのは私がやる。」
「はい。では、はじめ。」
と父が言った瞬間に勝負が始まった。
お互いに菜花流の片手剣の技を使う。多少違いはあるがほぼ同じ技をぶつけあう。だが!兄の優には既に負ける理由が無いことに翔は気づけずにいた。なぜなら、既に優の流れに翔は呑まれていたのである。
なんで攻めきれない?優のばかりが細かい傷を作っていく。
一方優は。翔との本気の勝負を楽しんでいた。
2分後。木刀が翔の首を捉えて勝負が終わった。
結果は翔の木刀は優に掠りもせずに終わった。
「これが実力の差よ。」
この勝負で勝った優は正式にヒカリを引き継いだ所で優は目を覚ましたのである。
次回は、弱点を克服したリンと再開します。
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