追跡⑪
第87話 「追跡⑪」始まります。
救護活動も騎士団に任せ、来た道の分岐点まで戻り別の道を進み何時も通り、瞬間移動で実家に戻り一息遊んで、みんなと夕餉を取り、各自の家に送って行った。
翌日、全校生徒が講堂に呼び出された。
突然の集合に生徒達は不安になるも興味の方が勝ってしまい。各々が近くの生徒達と語り合い。情報交換などして騒がしくなっていた。
「静まれ」
教師副長の言葉に生徒達は整列し私語を止めた。
「只今呼ぶ物は教壇に上がりなさい。二年一組弥生・カサエル、一年一組ロバート・ハリソン 、同じく山野江孝太郎高虎、同じくエミリィー・ルメール、同じく ルカ・ローレン、同じく松殿弘大、同じく青山正清、同じくチヨ・クリストン、同じく竜田屋翔子、以上九名は壇上に上がりなさい。」
副長に呼ばれた九名は、堂々とする者、不安になり青くなる者、手を振りアピールする者、照れる者、が一列になって壇上に上がっていく。
呼ばれなかった者は、黙って注目する者、興味を深める者、下向く者、隣や近徒と話す者、囃し立てる者等がいた。
そこに副長の説明が入る。
「君たちは我が校の誉れである。皆も聴いて欲しい。壇上に上がり者は、先日裏山の街道で起こりし土砂災害に対し、見事七十人からなる全員を救出した英雄達である。その者に対して、国王陛下から感状そして商人と国王陛下から金貨百枚授与される事となった。この我が校の英雄達に喝采を」
「つきましては、授与」
副長の言葉に 一人の少女が入って来て、壇上にゆっくりと上品に上がって行った。
「代表、弥生・カサエル前へ」
「ハイ!」
副長の言葉に弥生は元気に返事をして少女の前に前に立つ。
「感状、弥生・カサエル殿
貴殿は仲間と供に自国民に対して、多数の命を救いし事、その行いに感謝します。
秋津大帝国、帝王・木下吉政」
「弥生さんおめでとう」
感状と銭切手を受け取り、弥生は由紀に片膝を立て、右手の拳を左胸に当て頭を下げた。
「ありがとうございます。由紀王妃殿下、謹んでお受けいたします」
次回 「追跡⑫」 お楽しみにm(__)m