熱でもあるのかしら
第8話 「熱でもあるのかしら」始まります。
「余は此処とは違う世界で、此方で言う国王をやって居った。そして太閤というのはそれを隠居した者に送られる言葉じゃ」
「其処には何人いたの」
「そうじゃのう、約千五百万人強だな」
「そんなに~」
えーー国王だってぇー、こ、こ、国民がそんなにいるなんて、
目の前にいる少年、厭違ったよね、霞叔母さんのお父さんが国の政していたなんて、
私は霞叔母言った言葉を思い出していた。「弥生だけでなく由紀さんにとっても、そして由紀さんの父上にとっても、教師になり得るかな」確かに私だけでなく父にも・・・
ついでに蘇った言葉、「今のうちにものにしなさい」わーやばすぎるよぉーー直視できないじゃない。ばかぁ
自分でも解る。顔が真っ赤になっていると、
「あら、由紀さんどうしたのかしら熱でもあるのかしら」
叔母は解っていて聴いている。顔を見たら解る。
良い笑顔なんですから、私は叔母を睨むと、
「藤ちゃんお姉さん怖いですねぇ~」
クスクス笑いながら、吉政さんを抱きしめて撫でている。
吉政さんが叔母の膝から降りると、
「ちと、お勝手借りるぞ」
ん?お勝手何の事だろうと、
不思議になり見ているとトコトコと部屋から出て行った。
暫くボーと彼の事考え居たら、叔母が呟いた。
「父上大丈夫かしら、此処広いから解るかなぁ」
そうだった。彼数時間前にここに来て起きたばかりだった。
遅いけど迷子になったのかなぁ。
「霞さん、お勝手って何の事」
「お勝手って台所だよ」
「えーー台所って、此処家迷路じゃん」
「そうねぇ無駄に部屋多いし」
厭々多いしじゃ無いでしょ、彼迷子になってないのかなぁって、
何故呑気なの?霞さん心配じゃないの柄の小さなお父さんでしょ。
あたしゃ心配だよ。えっ何故笑顔?
「今、連絡あったよ。醤油何処か聴いて来たわよ」
「えっ、電話なんて架かって無いよね」
「架かってないよ、念話よ」
えっ、念話っ何其れ、霞さんそんな事出来るの?
それに此処に来たばかりだよね彼?
「霞さん、念話って」
「そのままよ」
「答えになってません」
「心と心を繋ぐ電話みたいな物かしら」
「いつからそんな事出来るのですか」
「んーー今かな、父上に教えて貰った。えへ」
「で、弥生は?」
「台所に行かせた」
「えっ何時の間に何ですか」
「よっ待たせたな」
彼は入って来るなりそう言うと、
何処かしら料理を出して並べだした。
でも何でしょうか?とても美味しそうな匂いが漂ってくるではありませんか。
「ある物で作ってみた。みんな食べてくれ」
「是何ですか?」
麺だと解るのですが、
「うどん?」
えっ、何で疑問符何でしょうか?こっちが知りたいのに、
確かに形はうどんみたいな麺なんですが、
何故カラフル何でしょう。
「美味しい」
「父上、この色何使ったの」
「菠薐草、苺、梅、チョコ、レモン、葡萄、かき氷用シロップを練り込んだ」
「それでかぁ~一噛みするたびにいろんな味が楽しめるね」
弥生が絶賛中だ。
あたしとしては、味を統一にして欲しい所だが、
お腹がグーって鳴いて居るんですから、入ればいいわ。
次回「供に励もうぞ」 暫しお待ちを。