学園⑦
第73話 「学園⑦」始まります。
生徒たちは、目線を藤治郎から、この男性に向けた。
驚く人、警戒する人、色々な反応が見られ、見知った者から順に片膝を付いて頭を垂れていく。
その中の一人が、
「父上、この平民から仔細を聞いたと仰いましたが・・・」
「黙れロバート」
ジョセフ・ハリソンは息子の言葉を止めさせると、先生の方を向き、生徒と同じように、頭を垂れた。
「先生、 愚息の振舞い申し訳ありませんでした。此度の事で愚息の事は退学処分をお願いします」
その言葉に待ったがかかった。
「お待ちなさいジョセフ侯爵」
「何か考え違いをしているみたいですね」
「副長殿?」
「貴方の御子息である。考えは政事の一環としてはある所はあります。
が我が国ではあってはならないもの。力だけでは上に立てない。それだけでは民が笑顔にならない。違いまして。
それに彼は知らないとは言え、わたくしに無礼を働いたのです。学園ならの処置だと思いますが」
スペンサーは、ジョセフに口出ししない用に遠回し言う。
「親父、こんな先生追い出して・・・」
「いてっ」
ジョセフはロバートが話し終わらないまでに、後頭部を叩きそのまま土に付けさせる。
「バカモーン、こちらの方は大公爵様である。我が家を潰す気か」
次回「学園⑧」 お楽しみに