学園②
第68話 「学園②」 始まります。
武道棟の入り口で、先生と思わしき人々が居て、そこには手荷物預かり所と書かれていた。
藤治郎達新入生は、次々と預けて行き木製の番号札と引き替えていた。
札を受け取った藤治郎は前方三列目に腰掛けた。
全員が揃った所で、進行係の先生が話し出した。
「新入生起立」
新入生が一斉に立ち上がるのを見ると、
「学園長先生の話」
壇上に和装した男性が上がって行った。
新入生はジッとその男性の行方を眺めていた。
が、一人だけ違う反応をした者がいる。そう藤治郎である。
藤治郎は必死に笑いを堪えていた。その男性は藤治郎にとって身近な存在であるからである。
「新入生諸君、まずは入学おめでとう。私は学園長のカルロス・カサエルである。・・・でわ三年間良い学園生活を送ってもらいたい」
藤次郎は呆れ、疲れた表情をしていた。
半半時も話てんじゃねぇよ。父上は満足かもしれないが皆疲れて聴いてないぞ。
「やっと終わったぁ」
孝太郎が胸を張りながら呟いた。藤次郎は下を見ながら、
「そだね」
と答えた。
ほっとしたのも束の間、
「続きまして、ご来賓の方々のご挨拶です。まずは・・・」
そして3人のご来賓のうち、元ブライダル国は王で現ブライダル領主の今川氏豊とこの街の領主である義父マイティ・カサエルの挨拶が終わると、次の進行役の言葉に驚愕した藤治郎でした。
「秋津大帝国・国王代理のマーキー・スティーブ大公爵閣下の話です」
マーキーは時々藤治郎の方を見ていたので、話はすぐ終わった。
「でわ、暫く休息とします」
まだ続くのかとうんざりしている。新入生も多い中、
この式の感想とか周囲の子と自己紹介したり一時の休息を楽しんでいた。
次回「学園③」 お楽しみに ^^) _旦~~