反撃③
第45話 「反撃③」始まります。
吉政が参加して一刻、爬虫軍の後衛でもある本陣十万まで減らし、敵陣まで八キロ、しばらくは攻撃されないない安心圏となった。
「ただいまぁーーー。いやーーー楽しかったぁー」
満面の笑顔をした少年がやってきた。その後ろに腕を組んで仁王立ちしている少女がいた。
「へぇーー、そんなに楽しかったんだね。藤次郎、私を置いて行くなんて酷いんじゃない」
少年、吉政は聞き慣れた声の方を向いた。
「げっ、昭美姉上」
「思い出したんだ」
「あぁ、姉貴総て思い出したよ。良い思いも悪い思いもすべて」
「で、どうすんだい」
「そだな、まずは余の周りの者達から、幸せになる手伝いをする。そのためにはこの戦、勝って家に帰るぞー」
「「「おぉーーーーーー」」」
吉政の決意に周囲が掛け声を持って答える。
そこで、群衆の中からテールが、出て来て少女に声掛けた。
「初めまして、儂はテール・ウィルソンで館長に代わり全軍の総隊長しております。ここは戦場軽がしく来るような場所ではないよ」
年配者らしく諭すように話した。少女の後ろから和服を着た女性が出てきた。
「ウィルソンさん久しぶりですね」
「えっ貴女様は」
目を丸くしているテールに、館長の従者は代わり話し出す。
「私、館長の従者しています。オリベ・フリードルと申します。御婦人の名を教えていただきたいのですが」
手を重ね揉みながら、下から見上げるオリベ。
「わたくしですか」
困ったそぶりを魅せる女性。テールは、驚きながらも
その女性に対し服従する。
次回「反撃④」