やっと気づかれた様ですね
第4話「やっと気づかれた様ですね」始まります。
「わーーーーーーー」
ガバッと体を起こし座り込んだ。
「ふぅ、夢か」
そう夢であった。
幾度も見た諌めしい夢、いや過去の現実、思い出す度に悔しさが込み上げる。
従兄弟の言葉を信じきれず招いた出来事、多くの家臣や同胞が死んだ。
あの時、聞いていれば良かった。今頃悔やんで仕方がないけど、
しかし、あやつの言葉は信じていた。いや信じ切っていた。
だからこそ招いてしまった現実・・・しかし、
今は・・・
えっ・・・此処は何処だ・・・
余は、周りを見渡した。ふわふわの布団はいいとして、
見た事のないガラスの箱、昔見たような物もちらほら・・・
「うーーん」
聞き覚えのある声に声した方をみれば、
余の横に美少女が伸びしていた。
どこかで見た顔だなぁ。とみていると、
「あっ、目が覚めたみたいね、君庭に倒れてたのよで・・ 君誰? 」
「余は・」
名を告げようとしたとき、扉が開く、見知った顔に驚いた。
想わず呟いた。
「えっ清美母上が何故」
横にいる彼女は驚き顔だ。口がぽかんと開いている。面白い娘だ。・・・
「何遊んでいるのでるかしら 」
余に満面の笑顔で問いかけてくる。何故か怖い・・・
「お母さん・・? 」
横にいる娘が呟き首を傾げている。
パチン
「いたたた」
頭が痛い、母上を見ると、見慣れたハンセンが握られていた。
その張扇は、叩くのが好きな娘に、相手にまたは娘に怪我をさせないために俺が作った物だった。
この張扇には、余の馬印が描かれている。
その張扇を指を差し叫んだ。
「あっ」
「やっと気づかれた様ですね」
「霞かぁ」
「はい、父上」
ようやく気付いて貰った事で目の前に来て、右手を両手で包み込むように握っている。
叩くのが好きな娘に、相手にまたは娘に怪我をさせないために作った物だ
横には相変わらずの間顔だが、この娘見ていると飽きない。
「リビングに行きましょう」
余は霞に手を握られたまま、リビングに座る。霞も一緒にだ。
相変わらずのファザコンには、困ったもんだが、
後から付いてきた娘は、霞の娘なのだろうか、
「雅さん、コーヒー四つお願いね」
霞の言葉に対して、奥から承諾の返事が来る。
「この娘は、私と銀治郎さんの娘で弥生、隣にいるのが、
私の夫の兄の娘で由紀、そしてこちらが貴方の御爺様よ。
血縁ではないけどね。」
霞は余と娘と由紀と言う娘を見ながら説明していた。
「ええええええ」
ストックがなくなるーーーーー。
次回「ごめんなさい」 よろしくです。