襲撃
第33話 「襲撃」 始まります。
「おまえらー、さっさと撃たねぇか」
鮪の姿をした指揮官からの怒声に、反応するかのように砲撃する。
射程距離は500メートル離れた沖に黒く塗られた停船された阿宅船十艘が競うように砲撃する。
砲撃される度に土煙が揚がる。
「おまえらの働きが帝王様の悲願を達成できるのだ」
指揮官が発破を掛ける。
「帝王様、準備完了しましたケロ」
片膝を付いて報告する。
「よし、よくやったケロッジュン」
帝王と呼ばれる小太りの鯨が立ち上がり戦士の前に立つ。
「ようやく豊富な土地が手にする事が出来る。先代からの悲願叶え、我らの子孫に栄華を与える。その為に今から制圧を開始する。進め」
帝国軍三十万が大川を越えて進軍する。
「よっ、どうだ出来は?」
白いハマユウの描かれている桃留袖を来た人が入ってきた。
「シャチ姫様」
「我は姫では無い男だ。何度言えばわかる」
「なれば、そのような恰好しないでいただきたい」
「それは良い、程よくやって売り込め、あやつは我々にとって害にしかならぬ。見てみよ。あやつら何も知らぬ。数で押そうとしているわ」
彼の言った通り、三十万からなる兵はバラバラに好き勝手に進んで、河を横断していく。街まで十八キロだ其処に行く間でも村はある亜人や人も住んでいる。
次回 「応戦」お楽しみに♡