進軍⑫
第135話 「進軍⑫」始まります m(__)m
大広間に入った藤治郎は、壇上に座ると、
「皆の者、注目せよ。明日以降の予定を言う」
一斉に姿勢を正し正面にいる藤治郎を注目する。
「千伽は博太郎と供に浜南へ集結ムシュにも伝えよ」
千伽と博太郎を見て話す藤治郎。
「霞と父上とボースキー兄弟は佐々木親子を連れマイティ・カサエル大公爵と合流せよ」
「任せなさい」
返事と共に拳を胸に叩きつける霞に対して、カルロス・カサエルは親指を畳に押し付け腰を曲げ平伏する。
「権太郎とはここの守備を申し付ける」
「スペンサー先生とロバートはついて参れ。他の生徒たちは忠太郎を臨時教師として従い色々教えてもらえ。忠太郎、権太郎と共に頼むぞ」
「各自明日から行動せよ」
小柄な少年から凛とした声が発声され、一同再び平伏する。
そして翌日、準備のできた者から出立していく。見送るのは留守居役と藤治郎達であった。
「さて俺達も行くかぁ」
藤治郎は背筋を伸ばし気合を入れ直したのだった。 彼に付き添うのは、妻由紀、姉でもあり孫でもある弥生、義姉になったミツエ、担任のスペンサー先生とロバートの五人。
実質大人一人、子供五人の旅である。
彼らは和気藹々として城の門をくぐるのであった。
次回「進軍⑬」お楽しみに m(__)m