魔王軍を叩け⑦
第121話 「魔王軍を叩け⑦」始まります。
魔王軍を叩け⑦
吉政は泰護を北上していた。その数三万七千、対して魔王軍は、先陣を倒したとしても二十万以上が室峰街道を西進していた。
そこに、スペンサー先生と霞が帰ってきた。
「藤治郎様、只今帰りました」
「で、どうであった」
エミリーが膝を突き、返事をする。
「はっ、我が知り合いが不満を漏らしていたので、籠絡し連れて参りました」
「不安にもなろう。逢おう」
「はっ」
エミリーは立ち上がると、連れてきた二人の元へ急ぎ、霞と供に二人を連れてきた。
「悪山次郎政秋です。初めて御意を得ます」
「右田五郎隆房です。 末席に加わりたく罷り超しました。よろしくお願いします」
藤治郎は二人に向け軽く殺気を向けると、二人は冷や汗を掻きながら耐えた。
「ほう、耐えるか。気に入った即座に軍を南東に下げよ時間がない。母上、先生送ってやってくれ、送ったらすぐ戻ってくるように」
「弥生、伝令」
「わかったわ」
弥生は家勝の元へ走った。
藤治郎はそれらを見届けると、
「出立」
大声で叫んだ。
軍は再びゆっくりと動き出す。
次回 「魔王軍を叩け⑧」お楽しみに m(_ _)m