内戦?から戦争へ⑫
第114話 「内戦?から戦争へ⑫」始まります。
現れたのは、白い虎?であった。見目はどう見ても白い虎なのだが、虎は藤治郎に頭を下げるとロック達の方を向き、右前足をロック達の数だけ振り下ろした。ロック達は無惨に頭を土に半埋めされていた。
どこにそんな力があるのか、藤治郎はその虎の行動を眺めていた。
虎は、姿反転させると藤治郎に対して伏せると、後ろの兵達にも解るよう人語を話し出した。
「久しぶりで御座ります。閣下、ムシュで御座ります。我が配下が御無礼お許し頂きたい」
藤治郎は思い出した。かって供に戦った。戦友を、ペットを
「本日は此方での友、紫屋博太郎殿の計らいにて罷り超しました。これよりは此奴ら者共と供に閣下の配下になりまする。何卒ご命令を」
虎は藤治郎に話し掛け、
「これより、我らは藤治郎閣下の配下になりまする。人族の方々、何卒よろしくお願い致しまする」
「皆の者、新しい仲間と勝利の宴じゃ城に戻るぞ」
「「「オーーーー 」」」
戦場に轟く歓喜の声に藤治郎は大きく手を振った。
その夜家族にムシュを紹介すると皆に歓迎され、酒好きのムシュは、マイティ・カサエルに拉致された。
翌日の昼、首脳陣の将達にムシュも、そして昨日までの敵将達も城内の広間に集まった。
「皆の者、昨日まではお疲れさん。疲れは取れたかな。今朝魔王軍の先陣が二十万が山竹地区に本陣二十万が四通坂峠に現れた。そして後陣が古津十万いる。が後陣は無視して良い」
藤治郎は一息入れ見渡し、話を続けた。
「先陣を叩くのがカサエル隊、ウィルソン隊と弥生、ミツエ。総大将はマイティ・カサエル大公爵に任せる。けして京に入れるな。壊滅させても構わん。ミツエ布陣先は瀬上だ。」
マイケル達が伏するのを見ると再び見渡して、
「残りは余に付いてこい。泰護に布陣する」
移動魔法や移動スキルの者達の力を借りて半刻足らずで布陣を終えた。
次回「魔王軍」お楽しみに m(_ _)m