内戦?から戦争へ⑪
第113話 「内戦?から戦争へ⑪」始まります。
戦場の東の空から黒い影がこの戦場へと伸びてきている。その影が近くになるにつけて、鳥の大群であるとはっきり解るようになる。
「空に鳥の大群だ」
兵の叫ぶ声で皆が空を見上げる。
鳥達の後方には大きな鳥が見える。
先頭にいる鷹や鷲がかわいく見える。
鳥達は後方の鳥達から逃げて来たようだ。
大きな翼を羽搏きながら近づいてきている。
弓を放とうが魔法を打ち込もうが届きはしない。
「皆の者、退避」
藤治郎はそう言い放つと空に浮かび大きな鳥達に対峙する。
「余が相手になろうぞ。食らうがよい」
藤治郎は手を前方に向け、周囲の魔力も集束していく。
「集束砲」
掌から放たれた紫球光弾は、八羽の大きな鳥ロックを巻き込み後方の山頂を削り後方に消えていった。
それを見ていた兵士たちは驚愕し戦場は深夜の如く静まった。
暫し立つと歓声となり、戦場に藤治郎コールが響き渡った。
其処へ試合終了の鐘が響き渡った。五羽になった鳥達はその鐘の音を聞くと藤治郎の前に着陸して足を折り伏せ状態になる。
そのロック達の中の一羽が藤治郎に向け話し出す。
「我ら、貴方様に従いたいです。何卒我らに名を下さい。
伏してお願い奉る」
藤治郎が意味が解らず悩んでいると、一匹の獣が現れた。
次回 「内戦から戦争へ⑫」 お楽しみに m(_ _)m