内戦?から戦争へ③
第105話 「内戦?から戦争へ③」
ハイマーケットの街から笠原の街へ戻ってきた藤治郎達は、
今将達のいる城門前にいる。当然藤治郎達は門に近付き入ろうとする。
「ご苦労」
「おい坊主達、ここから先は通さねぇ」
通り過ぎようとした藤治郎達を二本の槍が止める。
「そうか、誰の指示だ」
立ち止まり門兵に問いかけると、
「城代家老のマーク様の命令だ。何人たりとも入れさせるなと言われておる」
もう一人の門兵が誇ったように言う。大声で話す門兵に気付いた城内警備兵が、門から出て藤治郎達を取り囲んでいる。
「ほう、其処素らは余に逆らうと言うのじゃな。良いだろうかかってこい謀反人共、余自ら相手になってやる有り難く思え」
今藤治郎の服には木下家の家紋でもある五三の太閤桐が刺繍してある。この家紋は秋津大帝国本城でもある浪速城にも掲げられている。つまり、藤治郎は今、国王として立っているのである。
藤治郎は愛刀を抜き構え、
「下がって居れ」
カール達に指示を出し、カール達は二十歩下がった。藤治郎は逆に二歩進むと前方で崩れ落ちるような音がした。門兵と警備兵併せて三十四名が、腰から上と下で別れていた。
門から継ぎから継ぎへと兵が出てきて、五十人以上となっていた。
「次は誰だ」
「儂が相手になろう」
赤と青の鮮やかな甲冑を着た侍が出てきた。
次回 「内戦から?戦争へ④」 お楽しみに m(_ _)m