内戦? ⑨
第102話 「内戦?⑨」始まります。
「で、余をわざわざ呼んだ訳は」
この青年に呼ばれたから、此処へ来る為の合い言葉を知っている訳だが、目の前にいる青年、いや叔父さん。
彼を視たから解った訳だが、本人から聞き居たいものだ。
「いやぁ何、最近噂の若造が、どんな奴か見たくてのぅ。
まさか、藤治郎だったとは思わんかったわ。儂は今色々売って買って楽しんでおる。紫屋博太郎と申す商人である。
やはり藤治郎は、てっぺんが似おうておる。父そっくりじゃな」
「でわ、何故攻めてこられる。」
「六郎・リオフィノがの此の地が欲しいと言うものでな。ホントなら言ってはならぬ事なのだが、大将が藤治郎なら話は別じゃ。前世の主筋であるからのぅ。
そこでじゃ。儂を家臣にしてくれぬか。厭、殿下の家臣の末席にでも加えて下され」
彦太郎は平伏した。綺麗な土下座である。
「ちょいまちぃ」
藤治郎は机を乗り出し声を荒立てた。
「この戦はどうなる」
一同は彦太郎を見て頷いた。
「さてどうなる事やら」
「総大将は叔父上でしょう?」
弥生も話に乗りだした。
「そう言えば言ってませんでしたな。儂は先鋒の大将じゃ」
藤治郎は言葉を疑った。
「先鋒とはどういう意味ですか?」
「そのままの意味じゃ。そうそう儂を配下に置くという事はこの場の戦の終戦を意味するが・・・」
ここで彦太郎は言葉を止めた。
次回「内戦?から戦争へ」お楽しみに m(_ _)m