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第72話 地雷ガールと、執事ボーイ

 川のせせらぎと、鳥のさえずり。


 昼下がりの森はどこまでも穏やかで、リュナの足取りもご機嫌だった。鼻歌まじりにぴょこぴょこと石を飛び越え、腰を揺らしながら川辺に出る。


 そのときだった。


 


 「……ん?」


 


 視界の端、草むらの中に、不自然に伸びた“なにか”を見つけた。


 最初はただの落ちた人形か何かかと思った。が、近づいてみると──それは明らかに少女だった。


 年の頃は自分と同じか少し下くらい。

 けれど、その姿は──異様だった。


 


 (……何っすか、この子……)


 


 ツヤのある紫髪にほんのりピンクのメッシュのグラデーション、ツインテールの根本には白いふわふわのファーアクセ、口元にはテラテラのグロス。


 黒レースのトップスにピンクのミニスカ、網タイツに、脚にはガーター型の──謎のハーネス。


 そのいでたちは明らかに“地雷系女子”と呼ばれるものだった。


 


 思わずリュナは数歩引きながら、しゃがみ込む。


 


 「……おーい、大丈夫っすかー?」


 


 肩を軽くぺしぺしと叩くと、少女はゆっくりと目を開けた。


 


 「……そ……そこな娘……妾を……助けよ……」


 


 「…………いや、アンタ誰?」


 


 ジト目で問うリュナ。


 だって、怪しすぎるのだ。


 地雷感が服から滲み出てる上に、口調だけ“妾”とか言っちゃってるのも異常者ポイントが高い。


 


 「ちょ、まって。めちゃくちゃ怪しーんですけど?」


 


 「ゆ、(ゆえ)あって……妾は今……力が出ぬのじゃ……」


 


 少女は胸元を押さえながら、ゼーゼーと喘ぎ、まるで舞台役者のように芝居がかった口調で続けた。


 


 「人里まで……運んでくれるだけで……構わぬ……何、タダとは言わぬ……相応の礼は……しよう……」


 


 (こりゃ本格的にヤベーヤツだな……)


 


 リュナは一瞬、本当に倒れてる人かもと思った自分を反省しかけたが──すぐにその同情心も引っ込んだ。


 


 「いや……礼とかいーから、アンタが何者か教えてくれないっすかね?」


 


 目を細めて見下ろすと、少女はぷるぷると指を震わせながら──


 


 「……いいから、いいから……近う寄れ……」


 


 弱々しく微笑んだ。


 


 (……あ、やっぱダメだこいつ)


 


 リュナは鼻で笑って、距離を取ったまま立ち上がった。


 


 「……言葉のキャッチボールの出来ないヤツっすね、アンタ……。」


 


 それでも少女は微動だにせず、草むらに倒れたまま、うるうるの瞳を向けて手招きを続けていた。




 「……ほんっと、しょうがないっすね……」


 


 ため息を吐きつつも、リュナは草むらに倒れた少女へと慎重に歩を進めた。


 無防備なふりして実はワナとか──そんな疑念が脳裏をよぎるほど、この地雷系少女の見た目と態度は信用ならない。



 けれど。


 見捨てる訳にもいかない。



 リュナが膝をつき、あと一歩のところで身をかがめた──その瞬間だった。


 


 「……へ?」


 


 パァン!!!


 


 乾いた音が辺りに響いた。


 


 少女の手に握られていた《《札束》》が、リュナの右頬をしっかり、真横に叩きつけたのだ。


 その威力はさして強くはなかったが、あまりの唐突さにリュナの思考が停止する。


 


 「……………は?」


 


 目をぱちくりさせる彼女の前で、少女はまるで物を捨てるように札束を地面にポトリと落とし──


 


 「ほれ、拾うがいい」


 


 と、あくまで上から目線で微笑んだ。


 


 「…………」


 


 リュナは無言で数秒、空を見た。


 そして目を閉じ、深呼吸。


 何かを堪えるように、黒マスクの奥で唇を噛み


 ──そして、


 


 すっ……と札束を拾い上げた。


 


 その手は微かに震えている。


 だが、表情は無だった。


 


 次の瞬間──


 


 スパァン!!!


 


 今度は、少女の頭に向けて、その札束がスナップと共に振り抜かれた。


 


 「グエッ!!」


 


 奇妙な悲鳴を上げ、少女は顔面から草むらに突っ伏す。


 ファーアクセがズレ、ピンクの髪に土がついた。


 だが少女はすぐにムクリと顔を上げ、スッとした目でリュナを見つめた。


 


 「……貴様、何をする」


 


 「それは、あーしのセリフだし!!」


 


 リュナの怒鳴り声が炸裂した。


 頬に残る札の感触をぬぐいながら、彼女はじりじりと迫る。


 


 「……テメェ、何いきなりヒトの顔面ハタいてくれちゃってんすか……!?」


 


 「なにを怒っておる?」


 


 少女は目をぱちぱちさせて、本気で疑問そうに首をかしげた。


 


 「札束で頬を叩かれるのは、全人類の夢じゃろ?」


 


 「知るか!!ヒトによるだろうが!!そんなもんは!!」


 


 リュナのツッコミが炸裂する。


 彼女は勢いよく、少女の胸ぐらを掴み――ひょい、と持ち上げた。


 


 細っこい身体は軽く、ひょろりと浮かび上がる。


 


 「……あーしはそんなもんいらねんだよ!」


 


 少女は持ち上げられながらも、じっとリュナの瞳を見つめ──


 


 「ほう……お主の“欲”は、別の所にある、と……。それはそれで、興味深いが……」


 


 と、ぽつりと呟く。


 


 だが次の瞬間、しれっと口角を上げて、


 


 「……おお、そうそう。その調子じゃ。そのまま妾を人里まで運ぶがよい」


 


 と、まさかの女王様ムーブ。


 


 リュナは、ぶら下がる少女の顔を見て──しばし沈黙。


 そして、深いため息をついた。




 「……この状況で、よくそんなエラそーな態度取れるっすね、アンタ……」


 


 呆れたようにそう言いながらも、リュナは掴んだ胸ぐらを放さない。


 ぬいぐるみのような軽さの少女を片手で支えたまま、草むらに立たせる。


 


 その時だった。


 


 少女の腰元──ベルトに下がっていた小さなポーチが、カサッと揺れた。


 


 コロン……


 


 「ん?」


 


 地面に転がり落ちたのは、ピンポン玉ほどの銀色の球体。


 草の合間にきらりと光るそれを見て、リュナはしゃがみ込む。


 


 「何か落ちたっすよ、これ……」


 


 少女をそっと草むらに座らせると、リュナはその銀色の玉を拾い上げた。


 


 「あっ……! それは……!」


 


 少女の声が、今までとは違う響きを帯びる。慌てたような、不安なような、どこか焦りの混じった声音だった。


 


 「んー……?」


 


 リュナは銀の玉をじっと見つめ、指先で丁寧にくるくるとアルミホイルを剥いていく。


 


 すると、中から出てきたのは――


 


 「……おにぎり、っすか?」


 


 ピンポン玉サイズの、小さな、小さな“おにぎり”。


 それは見た目こそ質素だが、表面は白米の美しい輝きが見られ、ほのかにスパイシーな香りが立ちのぼる。


 


 「……あれ? この匂い……」


 


 リュナは無意識に鼻を近づけ、くんくんと匂いをかぐ。


 


 その瞬間、ついさっき感じたばかりの感覚が、鼻腔の奥をくすぐった。


 香辛料のバランス、炒め玉ねぎの深み……そして、ほんのりとした酸味。


 


 「…………これ、まさか……」


 


 疑念が確信へ変わる前に、リュナは黒マスクを顎まで下ろし、“ぱくっ”と口に入れていた。


 もちもちとした米の中から、柔らかく溶けたルーと、刻まれた肉とじゃがいもがとろけ出す。


 


 「……これ、兄さんのカレーじゃね?」


 


 その味は、まさしく──


 アルドが作っていた、あの“特製カレー”の味だった。


 


 「……あ……ああああああーーーーーっ!!?」


 


 突然、少女が悲鳴を上げる。


 リュナが振り返ると、彼女は座ったまま、肩を震わせていた。


 


 「そ、それは……少しずつ……ほんの少しずつ……大事に食べていた……カレー……」


 


 震える声。


 


 「……妾の、最後の、ひとくちだったのに……!!」


 


 ぽろ、ぽろ、と。


 彼女の目から、涙が零れ落ちた。


 


 リュナは一瞬、時が止まったように凍りつく。


 


 「えっ……ちょ、マジで……? うそ……」


 


 あまりにも素直に泣かれてしまい、普段なら言い返す彼女の声も、完全に裏返った。


 


 「ご、ごめんって! いやホント、勝手に食べたのはあーしが悪かったよ!」


 


 両手をバタバタさせながら、リュナは慌てて少女の前にしゃがみ込む。


 


 「そ、それじゃ……その、これを“お礼”ってことにしよ? あーしが、人里まで連れてってやっからさ! な?」


 


 必死の宥めにも、少女の涙は止まらなかった。




 ◇◆◇




 「……許さぬ」


 


 少女が、ぐらつく膝でよろよろと立ち上がる。


 その顔は涙で濡れ、鼻も赤い。けれどその瞳だけは、ギラギラと怒気に燃えていた。


 


 「よくも……よくも妾の、最後の楽しみを……!」


 


 リュナはぽかんと、片眉を上げる。


 (また始まったっすか……地雷タイム)


 


 「……このカレーの価値も分からず、勝手に食いおって……!」


 


 少女の怒声が震える。


 


 「──貴様から……対価を"《《強制徴収》》"するッ!!」


 


 その瞬間、風が止んだ。


 森の空気が、ピンと張り詰める。


 


 「……!」


 


 リュナの眉がぴくりと跳ねる。




 (なんだ……!? コイツ……急に空気が変わったっす……!)


 


 さっきまでただのワガママ泣き虫だと思っていた相手が、まるで違う存在のように見えた。




 しかし──


 


 「……あっ!」


 


 少女が、突然ぽつりと呟いた。


 手は自分の右腿へと滑り、そこに巻かれた黒革のガーターベルトをさわさわとまさぐる。


 


 (し、しまった……!! 今は“魔神器(セブン・コード)”が無いのじゃった!!)


 


 心の中で、悲鳴を上げる。


 あれがなければ“契約”は行使できない。


 威圧だけで済ますはずだったのに、つい癖で“徴収”の構えを取ってしまった──!


 


 一方、リュナは。


 


 「……テメー、今、あーしに何しようとした……?」


 


 先ほどまでとは打って変わり、声に冷たさが混じっていた。


 その瞳は、まるで猛獣が獲物を測るような色をしている。


 


 「……“森で道に迷った一般人”って訳じゃなさそーっすね」


 


 その言葉と同時に、リュナの背中から──



 ぶわ、と音を立てて衣が膨らみ、黒銀の鱗に覆われた竜の“翼”が生える。


 肩甲骨のあたりから、さらに“腕”が生える。長く、しなやかで、爪の先には雷光がチリチリと走る。


 竜の力。人の形を模した獣の腕と翼が、異形のシルエットを描き出した。


 


 「っ……!?」


 


 少女の目が、恐怖と焦燥に揺れる。


 


 (こ、こやつ……!? ただの人間の小娘では……ない!?)


 


 風が鳴る。


 見合う二人の間に、葉が一枚、ふわりと舞い落ちた。


 


 (し、しまった……! 今の状態で攻撃の構えを取ってしまったのは、あまりにも迂闊(うかつ)……!)


 


 この森に漂う魔力の残り香。


 この女から感じる“竜の力”の強度。


 


 (ま、まさか……この者、あの“咆哮竜”の……!?)


 


 地雷少女の顔から、サーッと血の気が引いていく。


 一方、リュナはその反応を見て、わざと口元をニィと吊り上げた。


 


 「……で? “《《対価を徴収する》》”んじゃなかったっすか?」


 


 翼を広げ、竜腕の一つを少女の顎に添える。


 まるで、挑発するように。


 


 「──やってみれば?」


 


 ぞわり、と。


 少女の背に、嫌な汗が伝う。




 ◇◆◇




 リュナの瞳が、冷たく細められた。


 


 「……お望み通り、“人のいる所”まで連れてってやるっすよ」


 


 言葉こそ穏やかに聞こえるが、その声音は、凍るような低さだった。


 竜の翼が微かに羽ばたくたび、周囲の空気がビリビリと揺れる。


 


 「ただし──“尋問対象”としてっすケド」


 


 竜腕の一本が、少女の頭上に向けて、ぬるりと伸びていく。


 本体は腕組みをしたまま、一歩も動かず。


 まるで──女王が、眼下の虫を摘まみ取るかのように。


 


 「はわわっ……!?」


 


 地雷系少女が情けない声をあげ、ぷるぷると後ずさった。


 (ヤバいヤバいヤバいヤバい……! ど、どうする!? 《《今の妾》》では、此奴(こやつ)には太刀打ちできん……!)


 


 がさっ。


 


 その時だった。


 森の奥から、風を割くような疾風が走る。


 


 「──お嬢様!!」


 


 その声は、鋭く、力強かった。


 


 リュナが目を細めて振り返る。


 その視界に飛び込んできたのは──


 


 黒髪を後ろで結い、燕尾服をまとった一人の男だった。


 白手袋に身を包んだ左手には、銀の鞘に収まった長剣。


 整った顔立ちには冷静な怒りが浮かび、その足取りはまるで風のごとく。


 


 「ベル!!」


 


 少女が、縋るようにその名を呼ぶ。


 男──《《至高剣ベルザリオン》》は、ひと息に間合いを詰めた。


 


 「何っすか、アンタ!? この女の仲間っすか!?」


 


 リュナが、右の竜腕を男へと振るう。


 空気が裂け、爪が弾丸のように迫る──


 


 しかし。


 


 「……受けろ、《《アポクリフィス》》」


 


 ベルザリオンは、空中で静かに鞘に手をかけ──


 シュッと、わずか数センチだけ、銀の剣身が露わになった。


 


 次の瞬間──


 


 ギィィィィィン!!


 


 黒と銀の光がぶつかり合う。


 竜爪が、銀の刃に受け流され、火花のような雷が空間に散った。


 


 (コイツ……!!)


 


 リュナの表情に、僅かに驚愕が混じる。


 


 (あーしの“竜腕”を受け流した……!?

 ……なかなか腕の立つヤツっすね。)


 (それよりも……あの剣!!あれは、尋常じゃないっす……!)


 


 目の前の銀剣。


 それは、まるで“知っている気配”を宿していた。


 


 (……この感じ……まるで、兄さんみたいな……!)


 


 本能が告げていた。


 “あれには触れない方がいい”。


 


 「貴女は……《《あの連中》》の仲間……ですか?」


 「……お嬢様の御身に手をかけるとは、覚悟の上と見ました」


 


 ベルザリオンは少女の前に立ち、その身で庇うように構える。


 抜刀の構え──だが。


 


 「()け……! 真竜!!」


 


 叫ぶと同時に、剣を抜こうとする。


 だが──


 


 「……なっ!?」


 


 剣が、鞘から抜けない。


 銀の刃が、震えていた。まるで拒絶するかのように。


 


 「アポクリフィスが……戦う事を、拒否している……!?」


 


 ベルザリオンの目に、混乱が走る。


 そして、リュナを見据え──


 


 「……まさか…!?」



 「──貴方は、“あのお方”の眷属(けんぞく)…なのですか?」


 


 “あのお方”。


 その言葉に、リュナの眉がピクリと跳ねた。


 


 「は……? 何言ってんすか、アンタら……!?」


 


 リュナはまだ、戦闘態勢を解かないまま、警戒の視線を二人に向けていた。


 


 その表情には、“訳の分からなさ”と“本能的な警戒”が、入り混じっていた。


 


 地雷系少女も、唖然とした様子でベルザリオンを見つめる。


 


 「な、なんじゃと……!? この小娘が……!?」


 


 森に沈む空気が、さらに張り詰めていく。




 ◇◆◇




 空気が、一瞬で静まり返った。



 空間に残る黒と銀の稲光がやがて消え、リュナの竜腕の一本が、空中で止まっている。



 目の前に立つ男──執事服に身を包んだ、『ベル』と呼ばれた青年が、尚も剣の鞘を握りしめ、慎重に剣を納めようとしていた。



 だが、その剣は、まるで抜けないかのように、鞘の中で震えている。




 「……何っすか、それ?」




 竜腕を一度引っ込めながら、リュナが半眼で問いかけた。


 口調は軽いが、背中の翼はまだたたまれていない。視線は、鋭いまま。



 青年──ベルザリオンは、手の中の剣を見つめたまま、小さく呟いた。




 「……間違いない……アポクリフィスが共鳴している……」




 そして、次の瞬間。




 「──はっ!」




 リュナが思わず身を引くほどの勢いで、ベルザリオンはその場に土下座した。


 地面に手をつき、顔を下げる。


 落ち着いたはずの空気が、今度は異様な静けさに包まれる。




 「さ、先程は、私と、私の(あるじ)が大変、失礼致しました……!」




 ベルザリオンの声は、まっすぐで、切実だった。




 「どうか、御容赦下さい……!私達は、貴方様の“御主人様”にご用があって、この地を訪れたのです……!」



 「……ご、御主人様?」




 リュナは思わず眉をひそめた。 



 (今、“あーしのご主人様”って言った……?兄さんのこと……?)


 竜腕をゆっくりと引っ込め、翼も小さく羽ばたいて静かにたたむ。


 空気が柔らかくなったのを感じて、リュナは一歩前に出た。



 だが、その横では──



 「ふんっ」



 例の地雷系少女が、プイッと横を向いて口を尖らせていた。


 目にはまだ涙の跡が残っているが、どこかムッとした表情で腕を組んでいる。




 (なんなんすか、この子は……)




 リュナは心の中で思わず頭を抱えたが、すぐに目の前の土下座男に意識を戻す。


 ベルザリオンは顔を上げ、真っすぐにリュナを見据えた。


 その瞳に、迷いはなかった。




 「……どうか、貴方様の御主人様へ、御目通り願えないでしょうか」




 そこまで言って、少し息を整えたあと、彼は続けた。



 「──新・ノエリア領の領主、ブリジット様……」



 リュナは「えっ?」と顔をしかめた。



 「……そして……」



 ベルザリオンは、どこか神妙な顔で口を開いた。




 「……偉大なるカレー料理人……」



 「六場道三郎(ろくばみちさぶろう)殿に……!」




 その瞬間。




 「…………は?」




 リュナの脳内で、スッと何かがフリーズした。




 「……いや、二人目誰だよ……」

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