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もう一度恋をしてみたい。  作者: 種有 小粒
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【8】デートと一悶着

今回はあまり表現が下手なとこが多いですが、なんとなく理解してもらえるとありがたいです<(_ _)>

デート、デートかぁ……

俺はあき姉との約束した駅前に向かう途中にふと前付き合っていた彼女とのことを思い出した。


付き合ってた彼女と言っても()()()()で付き合っていたようなものだったからデートと言っても最初の2、3回くらいが緊張したデートでそこからはマンネリとまではいかないが何とも言えないデートが続いていたが、流石に2年も付き合っていれば胃袋はつかまれ、気づけば一緒にいて落ち着く存在になっていた。このまま付き合っていつか結婚も彼女とするのだろうと思っていた。


そんなことを思ってた彼女から別れを切り出され一時期は絶望のあまり死のうと思ったこともあったが、友達や職場の先輩に話すことによってかなり立ち直ることができたと思っている。いや、思っていたい。てか、思うことにするわ。じゃなきゃ次に進めないわ、うん、絶対そうだわ。


「まさかこんなに引きずる程好きになっていたなんてなぁ……」


いつの間にかそんな言葉を漏らしていた。ここまで引きずっていると良く言えば一途、悪く言えば未練がましいと思われるのだろうな。

それにしても本当に少子化なんてなってるのかねぇ……周りを見渡すとカップルやら夫婦が多いような気がするな、特に別れてからは仲の良い男女が目に付くようになった。あぁ、楽しそう……羨ましいなぁ……

そんなことを考えていると約束の駅前が見えてきた。


「ん?なんか人多くないか?」


いくら休みの日だからと言ってもあんなに駅前に人集りができるのは珍しい、テレビの取材か何かしらイベントでもあってるのか?それくらいパッと見でわかるくらい人が多かった。まぁ、俺には関係ないか。


約束は13時だったが、俺はその30分前の12時30分には集合場所についた。

まだ約束までは時間があるな、なんの人集りか見てくるか。俺は人混みをかき分け、中を見てみるとそこには異様な光景があった。


「頼む!!俺と付き合ってくれ!」

「い、いやです!何度言われても無理!」


強面の兄ちゃんが土下座して告白していたのだ。そして公衆の面前でフラれていた。


「頼むよ!秋音ちゃん、君が大好きなんだ!」

「いやです!私ほかに好きな人がいるので!」


そして再トライして、またフラれていた。俺は一体何を見せられているんだ……


俺はこの土下座告白で昔のことを思い出した。

あれは確か高校の時、男子5人が1人の女子に対して土下座で告白をしていたときがあった。告白で土下座なのはどうかと思うんだが、そういえばあの時告白されていた女子ってあき姉だったなぁ……ん?この強面さっき秋音って呼んでなかったか?まさかこの強面の兄ちゃんの相手って……


そこには白のTシャツに黒の長いスカートを履いたセミロングの明るい髪をした綺麗な女性がいた。昔と比べ髪が伸びていたが、間違いないあの人はあき姉だ。

って!やっぱりあき姉かよ!!!!相変わらずモテるなぁ……にしてもあの強面の兄ちゃんもしつこいな、公衆の面前に晒されているのはあの男だけではない、あき姉もそうなのだ。ごめんなさい……あき姉ここは一旦彼氏面させてください。後で謝るんで……それにこれだけの人が見てるから何とかなるだろう。


「ごめん、秋音待たせた」

「あ!!!遊ちゃん!」


ずっと困り果てた顔をしていたあき姉の顔がパァっと笑顔になっていた。そしてそんな光景が面白くないと感じてるヤツもいる。


「あん?なんだテメェ!」

「秋音、来るの早かったな。まだ時間前なのに」

「だ、だって、遊ちゃんに早く会いたかったから……」

「オイこら、シカとしてんじゃねぇよ!」


流石にこの強面の兄ちゃんは無視できないか、しょうがない……ここは頑張りますかね。


「それでさっきから俺の秋音を困らせているアンタはなんなわけ?」

「は?見てわかんねぇのかよ」

「今見てわかったのは公衆の面前で土下座告白して告白相手に迷惑をかけているやつ?」

「は?迷惑?」

「だって、そうだろ何度も断っているのに相手の気持ちも考えずに自分本位で行動してただけじゃないか。なんなら今まわりにいる人たちにでも聞いてみればいい、俺はどう見えますか?ってな」

「ちっ……!調子に乗りやがって!」


そう言うと強面は拳を振り上げた、そのとき秋音が「あのさ」と言いながら、遊里の前に立った。


「ねぇ、私これから大事で大切な用事があるの。邪魔しないでくれる?」

「あ、秋音ちゃん……?」


秋音は顔色を変え、腕を組み強面をキッと睨んだ。強面も不意を突かれたような顔をしていた。


「あなたには私が待ち合わせしていることも、そしてその相手がどれだけ大事な人かも伝えたはずよ」

「い、いや……でもコイツが俺をなめた様な態度をしてっからよ……」

「え?なに?遊ちゃんが何かおかしなことしてた?」

「あ……いや、何もおかしくなかったッス!」


秋音の気迫に押され、強面の振り上げられていた拳はいつの間にか後ろで手が組まれ、冷や汗をかいていた。


「とにかく今から大事なデートだから邪魔しないで、いい?」

「は、はい!すいませんでした!」


秋音はその謝罪を聞くとニッと笑い「分かれば良し!」といい、その後強面は俺にも謝罪をし、強面は去り、その場は収まった。


さて、色々面倒なことはあったけど今から大事なデートだ。

そんな感じでデートスタート

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