【6】約束と約束
これからはできる限る毎週火曜日に投稿できるようにしますので、離れずに読んでもらえるとありがたいです。
結局仕事は増えるわ、残業はさせられるわで散々な1週間となった。
職場から出て腕を上に伸ばし、背伸びをしてると振袖先輩も出てきた。
「おっつかれ〜!」
「お疲れ様です」
この人俺よりも仕事あるし、残業してるのに元気だな……
「あ、そうだ!向井くん、これから飲みに行かない?」
少し驚いた、この振袖先輩は男の人とは余程のことがない限り飲みにはいかないというので有名だからだ、そんな先輩から誘われるのは純粋に嬉しいものだな。
俺は今まで彼女が居たため変な疑いをかけられたくないのもあって先輩からの飲みは断ってきたけど、これからは行ってもいいかもしれないな
「お!良いですね!行きましょうか!」
「おぉ……まさか、OKされるとは」
振袖先輩はすごく驚いた顔をしていた
「なんで誘った側がそんなに驚いてんですか……」
「いや、ほら今まではずっと断られてたから」
「それはアレです、彼女がいたからですよ」
「あー、なるほどなるほど」
それから先輩とどこに行こうかと話してるとケータイから通知音がなった。
『秋音:優ちゃん、お疲れ様〜』
あき姉からだった、何の用だろ?
ん?あき姉……あき姉……ああああああああ!
この一週間バタバタしすぎてたせいで土曜日のあき姉との約束が頭からすっかり抜けていた……
そうか、土曜日って明日か
流石に飲みで約束すっぽかしたらあき姉にマジで針千本の刑に処される可能性があるな
「先輩!マジですみません!」
「ん?どしたん?」
「明日、大事な用があって飲みに行けないです」
「えぇ……まじか、友達?」
「いや、友達の姉さんとですね」
「前言ってた紹介してもらった人?」
「はい、その人です」
そういうと先輩は少しなにか考えるように、「んーそっかそっか」と呟いてた
「せ、先輩?」
「あーごめんごめん、じゃ仕方ないよね」
「本当に申し訳ないです……」
せっかくこんなに良くしてるもらってる先輩に飲みに誘われたのに断るなんて、まじで申し訳ない
「来週は?」
「え?」
来週?ってなんの事だろうか
「ん?来週の金曜は空いてる?」
まさかの飲みの約束だった
「あ、はい空いてます」
「よし!じゃ来週行こうか!」
「あ、はい!わかりました!絶対に行きます!」
「あははは!うん、絶対ね!破ったら仕事2倍ね♪」
先輩は笑いながら言ってるけど、おかしいな、全然冗談に聞こえないな……
「ははは……何がなんでも行きます」
ここまで飲みに誘うって余程大事な用があるんだろうな、気を引きしめて来週行かないとな……頑張れよ、来週の俺
それから家に帰り、あき姉にメッセージを返した
『お疲れ様です、いよいよ明日ですね』
送信すると、またすぐに既読がついた
あれかな?ケータイいじってる途中にメッセージきて、つけるつもり無かったのにメッセージのアプリに移動してしまうやつだろうか
アレたまに俺もしちゃうんだよね、地味に困る
『秋音:うん、明日だね!10時に駅集合でいいかな?』
『わかりました、楽しみにしてます!』
明日を楽しみにして俺は眠りについた。