【22】その後と和斗
今後の展開を考えていくうちに段々楽しくなってきました。今後は更新頻度を増やせるように頑張りますm(_ _)m
久々に充実と思える1日を過ごしたのか、ぐっすり眠ることが出来た。いつもであれば朝起きても眠いと言い2度寝コースに入るのだが、今回は珍しく2度寝することは無かった。
「健康的な一日の朝って感じだな」
そう言いながら体を伸ばした。俺は充電器からスマホを外し、手に取り画面を開くと和斗からの連絡が更に凄まじいことになっていた。
「なんだアイツ暇なのか?」
大体の内容はこんな感じだった。
・デートは楽しめたか?
・姉ちゃんが帰ってきてからニヤニヤしててキモイ
・キモイと思ったら急に真顔になった
・と思ったら顔を真っ赤にしてる
基本これと同じような内容が30以上来てた。
「いつにも増して頭がおかしいな。まぁ、いっか」
俺はスマホをそのまま放置し、冷蔵庫の中にある水が入った2リットル容器のペットボトルを取り出した。
中が少量だったからそのまま口を付けて飲んだ。
「休み……休みか、何するかな」
買うだけ買って読んでない漫画を読むのもアリだし、買ったはいいがそこまで時間が無くて組んでないプラモデルを組むのいいな。
そうして、俺が何をするか考えてるとスマホから着信音が鳴った。
「和斗かよ……」
俺はため息をつきながら、電話に出ることにした。
『あ!出やがったな!』
思わずビクッとなるくらいデカい声が聞こえ、少し固まってしまった。
「うるせぇよ!あほ!なんだよこんな朝早くから」
『朝?うーん、早くはないが確かに11時はまだ朝か……ってそんなことどうだっていいんだよ!』
「なんだよ」
『お前なぁ、返信くらいしろよな』
「大体同じような内容ばっかだったし、秋音だって昨日のことを知ってるんだからそっちに聞けばいいだろ?」
『は?秋音?え?え?なになに、呼び捨て?おいおい関係どこまで進んだんだよ〜』
顔を見なくても、和斗のニヤケ面が脳裏に浮かぶ。なんて腹ただしいんだ。
「名前はそう呼べって言われたから呼んでる、関係ははお前が期待するようなものにはなってないから安心しろシスコン」
『ほぉ〜あの姉ちゃんがね……頑張ったもんだなぁ……って俺はシスコンじゃねぇよ!』
「はいはい、照れ隠しはいいから、もう切っていいか?俺は今から忙しいんだ」
『ほぉ、何するんだ?』
「何?何ってそりゃ……何かだよ」
『何もねぇじゃねぇか!!』
「なんだよ、暇な日があってもいいだろ」
『暇なら今日一日付き合えよ』
紹介してもらってる手前、和斗には今回のデートの件は話しておくべきなのかもしれないな。
「わかったよ。どこに行けばいい?」
『あー、それなんだけどよ、あと3分くらいでお前ん家に着くわ』
「お前……最初からそうする気満々だったな」
『ははは!まぁな〜、て事で待っててくれ』
「はいよ」
俺は電話が終わると朝の準備を済ませ、服を着替えた。
着替え終わると丁度インターホンが鳴った。
「オッス、テキトーにおにぎりとかサンドイッチ買ってきたぞ」
「お、気が利くな」
「どうせ、何も食って無かったんだろ?」
「まぁな〜」
俺は和斗と朝兼昼飯を食いながら昨日あった事を話してた。
「ま、まぁかなり無茶苦茶だけど姉ちゃん頑張ってたみたいだな。流石に告白までしてるとは思わなかったけどな……」
「あの人高校の時から無茶苦茶だったけど、今会っても変わらずだったわ……告白については俺も今でも信じられないって感じだな」
「だろうな……そんでどうすんだ?」
「どうするって付き合うかどうかってやつか?」
「それ以外に何があるんだよ」
「なんというかめちゃくちゃ嬉しい話ではあるんだけど、まだ気持ちに整理というか次に進めそうになくてな」
「なんつーか、お前めんどくさい性格してんな……」
「おかしいな、似たようなセリフを昨日も聞いた気するな」
「大体よぉ、俺たちまだ若いんだから遊べるうちは遊んどいた方がいいんだよ」
和斗は呆れたような顔をして、俺にそう言いながらご飯が入ってた袋からお菓子を取り出した。
「お前なぁ、相手はお前の姉ちゃんなんだぞ?」
「だな。だけど、決めるのはお前だ。それに俺も遊び人なんかに実の姉を紹介するほど馬鹿じゃねぇよ」
和斗は多分俺がまだ引きずったことを知った上で秋音を紹介したんだろうな。
「あの人と遊びで付き合おうとはならねぇよな。それに遊びでも付き合えたらすげぇラッキーだな」
「ほぉ〜なんだお前姉ちゃんの事好きなのか?」
「そーいう聞かれ方をされたら好きって答える」
「てことは、付き合うのか?」
「さっきも言ったけど、まだ整理が出来てないからそーいうのは考えられない。ただ……」
「ただ?」
「もし待っててくれるんだったら秋音の気持ちに応えたい。こんな中途半端な気持ちで秋音と付き合おうとは思わない」
俺がそこまで言うとどこからか「ピッ」と音が聞こえた。俺がキョロキョロしてると和斗はニヤニヤしながら俺の方を見てることに気がついた。
「なんだ〜、もうほぼほぼ付き合う寸前じゃないか〜」
「まだわからないだろ。別の人と付き合うかもしれないだろ」
「そんなこと考えられないくらい姉ちゃんとラブラブになると俺は予想しておくぞ」
そう言うと和斗は立ち上がった。
「んじゃ、これで」
と言い和斗はニヤニヤしながら手元に置かれてたスマホをズボンのポケットに直すと玄関の方に向かっていった。
「お前急に来たと思ったら、用件が済んだらもう帰んのかよ」
「ほんとはどこか遊びに行くでも良かったんだけど、用事があったの忘れててよ。また今度遊びに来るからよ」
和斗はそう言うと手を振りながら出ていった。
「なんだったんだ、アイツ……まぁいいや、今日は漫画でも読むか」
俺は溜まりに溜まっていた漫画20冊を本棚から取り出し読んだ。
その本を全冊読み終わる頃にはすっかり日も落ち、夜になっていた。
「これは当たりだな、買って正解だ。次の巻はいつ発売だ?」
俺は発売日を調べようとスマホを手に取って、画面を開くと1件の通知が来てた。
『秋音:待ってるから』
「待ってる……?何をだ?」
何か物を借りてた覚えもないし、どこかに待ち合わせの約束もした覚えはない。俺は秋音に『何を?』と送ると直ぐに既読が着いた。
『秋音:ううん!気にしないで!明日仕事でしょ?頑張ろうね!』
お、おう。なんか凄い勢いで誤魔化された気がするけど……まぁいいか。
俺はご飯や風呂を済ますとそのまま眠りについた。




