【10】デート②
いつもより速く更新ができたのでホっとしてます…
ショッピングやゲーセンに行ったあと少し休憩がてら、俺と秋音はクレープ屋に並んでいた。
「そーいえば駅前で待っている時にナンパされてたけど、あの人って知り合い?」
「ううん、全然知らない人だよ?」
「なんで知り合いでも何でもない人から土下座されながら告白されるんだよ」
「なんか最初可愛いね~って声かけられて、テキトーに流してたんだけど、名前を教えたらもう帰るって言われたから名前を教えたんだけど」
「それから今度はどこかにご飯でもって誘われて、それを断ったらだんだん話がエスカレートして告白された。とか?」
そう聞くと秋音は目を丸くして「そうなの!」と驚いた様な顔をしていたが、少し聞けばある程度の予想はできるものだ。流石に高校の時は速攻でアタックをしかけて撃沈するやつはいなかったと思うけどな。
「なんでわかったの?」
「そりゃ、秋音が高校の時からモテてたからだよ」
「いや、あれはなんというかモテるというより付き合うことでのステータスのようなものじゃないかな」
「ステータス?」
「自分はこんな人と付き合えてるんだ!良いだろ?羨ましいだろ?みたいな」
「あー、でもそんな中でもいい人とかいたんじゃない?」
秋音の口元は笑っていたが、目は少し困った様な顔をしていたが「んー」と言い俺の問いに答えてくれた。
「ほら、高校の時ってさ、中身とかあんまり知らなくても見た目が好みとかの理由で付き合いたいって人がいるじゃん」
「あー、確かにそういう人は多かった気がする」
「でしょ?別にそういう人たちがダメって訳じゃないのはわかるんだよ。見た目で好きになるってのはダメじゃないし、見た目で好きになるのは多分多いことだと思うよ」
秋音はさっきと違い何か確信を持った顔で「でもね」といい……
「そんなのじゃ、多分幸せにはなれないと思うんだ」
「幸せ?」
「うん、見た目で惹かれあって恋愛する人は多いと思う。けど私はそれを上っ面だけの薄い関係なんじゃないのかな?って思うんだ」
「でもさ、見た目で惹かれ合って上手くいってるカップルや夫婦はいるよね?」
「そ、そうだよね。んーなんて言えば良いかな……あ!例えば、その見た目に飽きるっていうか見た目に魅力を感じなくなったりするとさ、その二人を繋げてるものはないじゃない?」
「あー、なるほど。言わんとしてることは分かる気がする」
「だから、そういう一つだけのところに惹かれるんじゃなくてその人の色んなところにに惹かれる様なそんな関係に憧れるかな」
そんな話をしてると自分たちの前を並んでた人はいなくなっており、2人はそれぞれクレープを買い、軽食がとれそうなテーブルを見つけたのでそこでクレープを食べることにした。
「さっきの話だけど、高校の時はそれが理由で告白を断ってたってこと?」
「そうだね」
「秋音はあの時付き合おうと思えば誰とでも付き合えそうだったのに付き合ってなかったのはそういう考えがあったのか」
「あはは、それは言い過ぎだよ、私好きな人いたし」
手を横に振り、持ってたクレープを落としそうになり、「おっと、危ない危ない」と言いながら否定していた。
今なんか聞き逃してはならない言葉が聞えた気がしたな?好きな人がいたのか?あの告白した男子全員をフッた人に?
「え、好きな人いたの?」
「うん、いたというか……いるね」
秋音は少し顔を赤く染め下を向きながら答えた。
「ちなみにそれって誰か聞いても?」
「遊ちゃん、私ね男の人と2人でデートするのって初めてなの」
「え……」
「私さ、好きな人以外とはデートとか行かないよ」
そう言うとさっきまで下を向いてた顔はこっちに向いていて、顔は赤いままニコッと笑っていた。
「え、ちょっと待ってそれって……」
「もう待たないよ、遊ちゃんはまたどっかに行っちゃうから」
「えーっと……もしかして好きな人って」
「うん、ずっと大好きなままだよ。遊ちゃん」
頭で理解できなかった。だって相手はあの玉村 秋音だぞ?高校の時から色んな男からモテてた人だぞ。そんな人が俺のことを好き?
「あははは、遊ちゃんそんな顔しないでよ」
「いや、だって……」
「いいよ、まだ答えは出さなくて」
秋音は食べ終わったクレープを包んでいた紙を近くのゴミ箱に捨てに行くと、俺の目の前に立ち、ニコッと笑いこう言った。
「まだ、元カノに未練とかあるかもしれないけど私に夢中にさせて私が遊ちゃんを幸せにしてあげる」
「……」
「……」
それからしばらく沈黙の時間が流れた。
「あ、あのぉ……流石に告白した後に何も言われないのも辛いんですけど……」
「あ、ご、ごめん……あんなに真っ直ぐ思いを伝えられたことなんてなかったから、ビックリしたから」
「そ、そうなんだ……私も告白したのこれが初めてだったから」
前から秋音は可愛かったけど今は何倍にも可愛く見える。あれかな告白されたら意識するようになるっていう現象かな、やべぇなんだこれめちゃくちゃ心臓がドキドキしてる。
「やべぇ、めちゃくちゃ顔熱いしドキドキしてる」
「多分私は遊ちゃんの2倍はドキドキしてる……」
「……」
「……」
「と、とりあえず少し歩かない?」
「さ、さんせい」
それからしばらく俺と秋音は無言のまま歩いていた。
すっごく気まずい!
すみません…この話じゃデートは終わらなかったです…




