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「朝」

作者: 千泉 一檎

 朝


 ありきたりな天気、いつも通りに鳴く小鳥たち、差し込む陽ざしに目を細める私。

 繰り返すこの世界、私の一生、全世界の人々の暮らし。


 今日も当たり前で凡庸で普遍的。つまるところ代わり映えのしない朝ってこと。


 でも私はつまらないなんて思わない。

 ああ、いや、それは言い過ぎかも。

 当然思ったことはあるし、たまたま今日がそんな気分なだけ。


 実際、毎日繰り返す仕事は嫌だよ。

 毎日同じ時間に起きて仕事して寝て、そんなので一生を過ごすのは勿論嫌だよ。


 あくまで今日はそんな気分。

 生きているこの世界が愛おしく感じて、変わり映えのない今日に、変わらないかもしれないけれど変わるかもしれない明日に妙にわくわくしてる。


 これを見ている貴方へ。

 今日もしくは明日は最悪な気分で、何にもやる気が起きず、すべてがどうでもよくて世界が憎いかもしれない。

 けれどそういう時は、いつか貴方の生きてきた人生の中で私に共感できる日の貴方のことを思い出して。

 気分が乗らない日は何にもしなくていいよ、休んだっていいよ。

 でも忘れないでほしいのが、あくまでそういう日ってこと。


 普段は嫌々何かやってるかもしれないけど、妙に清々しくてなんでもやれる気がする日があるって忘れないで。


 そんな日が明日くるかもしれない、明後日くるかもしれない、明々後日?もっと後かも。一か月後か、はたまた一年後?


 まあ、とにかく私が言いたいのはそういうこと。いつか来る楽しい日に思いを馳せて今日も貴方に生きていてほしいと私は思うよ。


 さ、起きよう。今日も変わらないいい朝だね。


おはようございます、私は寝ます。

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