第二話 神霊の森の堕女神フレア
似た響きの作品がありますが、全く関係ありません。二次創作でもありません。そこんのとこよろしく!
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「………どこ……」
静けさの後に体を横切ったのは急に開けた世界に向けての恐怖心だった。
「…お、俺はゲームを開いて、起動した…自分の部屋にいたはず……。…これは夢か?初開封で寝落ちって言うのもダサいけどそれならセーフだな。」
と言い終わってから思った。
「夢にしては意識はっきりしすぎだな。それに、こんな凄い景色俺の頭じゃ考えられねえ。」
そう、そこに広がっていたのは凄い景色……そう、そう表現するしかないような凄い景色だった。
「てことは?俺はワープしたのか?俺に宿る潜在能力 【ワープ】 の力が目を覚ましたとか。」
「あの~、妄想に浸ってるなか悪いんですけど~ここにあなた呼んだの私何だけど~。」
と、目の前に急に降り立った女はさらっと凄いことをいった。
「はぁ??てか、あんただれ?」
「私は~フレアよ~。よろしく~。」
「いやいやいや、よろしく~じゃねぇし、そもそも色々おかしいからね?!」
「どこがおかしいの~?ここは【MAG】の世界の初期フィールド【神霊の森】だよ~?私が暇になったから話し相手で適当にあなたを呼んだんだよ~。」
「マジで言ってる?」
「うん~何で~?」
「ていうことはお前はこのゲームの登場人物の一人で俺はお前の暇潰しと言う理不尽な理由でここに呼び出されて嫌々お前の話し相手をしなきゃいけないわけだ。」
「ちょっといろいろムカつきましたけどあってますよ~。これでも私女神なんで~、ちゃんと敬ってくださいね~?」
「女神?!お前が?!……まぁいいや、ところで、どうやったらもとの世界に帰れるんだい女神様?」
「うーん、知らない~」
「聞き間違いかな?いま知らないって言ったように聞こえたんだけど?」
「だから知らない~。」
「…………………………………………呼び出しておいて永住しなきゃいけないって地獄かよ。どうすればいいんだ………。お前、仮にも女神だろ?他の頭いい奴とかに聞けばわかったりしない?」
「頭いい友達いないんだよね~。」
「…………………………分かった。着いてこい。」
「はい~?」
「お前暇なんだろ?なら俺に着いてこい。」
「なにそのカッコ良さげなセリフ~、分かりましたよ~。私の絶対的な炎の魔法の力を借りたいのですね~。」
「魔法使えんのか……ていうかこうなったのも全部お前のせいだぜ。責任とってついてこいな。」
「はいはい~。」
多分このゲームをクリアすれば戻れるのでは?という淡い希望を抱いている俺だが、この堕女神がこのゲームのクリア方法を知っているとは期待していないので、しばらくは大変だろーな、と思う。
「そういえば何で俺なんだよ」
「あなたが一億人目のログイン者だったからだよ~。」
「はい?!お前………」
そのあとフレアを3発殴ってから、俺の冒険は始まった。
サツキ可哀想~