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報告と、平和な日々

 騰蛇は苦笑した。

 やっぱり、まだ子供っぽいところがあって可愛い。


 俺はこの笑顔を守りたいから、この子たちにつくんだ。


 訳あって、騰蛇は、人と関わりを持つことは少ない。

 だから、六花と蓮香につくのは珍しく同胞にも驚かれた。

 微笑みながら寝てしまった二人を家まで届けて、寝床にそっと寝かせる。

 騰蛇は気づいてない。

 彼女らを見るその目がとっても優しいことを。


 騰蛇には、晴明に付けられた、二つ目の名前がある。

 でもそれを呼ばせるのは、晴明と、自分に光をくれたあの子だけだ。

 六花と蓮香に呼ばせることはないと思う。

 大切な人だけど、あの名前は、あの二人にしか呼ばせない。


 ––––––


 目が覚めた。


 あれ?家に戻ってる?

 あ、騰蛇か。

 あとでお礼言わなきゃね。


 今日が土曜日でよかった、本当。

 疲れたなー

 でも報告しなきゃなー


 蓮香起こそ。


「おい、蓮香起きろ–––––––––!」

「……」

「寝たふりはやめようか。わかりやすいよ?」

「ゔぅ、ばれてたかー。だって報告やだ。」

「そんなこと言わない!ほら、早く行かないと父さんに怒られちゃう。ほら、行くよ、蓮香。」


 ふぅー、よしよし。

 引っ張り出すの成功!


 ––––


 コンコン、と、扉を叩く。


「入って来なさい。」

「「失礼します」」


 まず私からだ。

「昨日の報告をさせてもらいに上がりました。」


 てことで、一連の報告をする。

 いっつもいっつも緊張する。

 いつもは敬語じゃないし。


 まぁ、なんていうか、昔からのけじめ?見たいな。

 でも疲れる。


 ➖➖➖


 報告が終わる。

 父さんも、もしかしたら、大和大蛇が裏にいるかもって言ってくれた。

 ちょっと安心する。


 でも、大和大蛇は神でもある存在だ。

 そう簡単には倒せないと思う。

 だから、

「十二天将たちよ、貴方達の力をお貸しください。」

 そっと言霊を放つ。

 今日は学校はない。

 疲れたし、休もう。


 隣を見ると、蓮香はスヤスヤ寝てる。


 何もかけないで。

 かけてあげよう。

 私優しいからね。


 その日は、ずっとゴロゴロして、また夜、夜警に出た。


 –––


 夜警に来ました、六花です。

 えー、空は一面の星空です。

 月は煌々と煌めいて、辺りを照らしています。

 えー、とてもいい夜です。


 以上、六花からでした。


 –––


 えっと、結論から言うと何もいなかった。

 あの後、あの空き地にも行ったんだけど、なんもなくて何もいなくて。

 結局何もわかんなかった。


 んー開始早々手詰まりはきついよー。


 あ、騰蛇にお礼言わなきゃ。

 うん、呼ぼうか。


 あ、でもまずいかもしんないなー。

 なんでかっていうと、父さんと母さんは、騰蛇の神気が嫌いっていうか、怖い。うん、怖いんだよね。

 騰蛇は、十二天将最強の存在だから、神気が苛烈なんだよね。

 だから、その神気が怖いとか。

 だから、今でもあの二人は、騰蛇を前にすると、ガチガチに固まるんだよね。

 私と蓮香も生まれた頃は怖がって、泣いてたらしいんだ。

 でもおっきくなるにつれて、なんか、騰蛇の優しさみたいなのを知れたんだ。

 だから、その時から、私と蓮香は、騰蛇を怖がってない。

 だってさ、かわいそうかなって。

 好きで苛烈な神気を出してる訳じゃないし。


 てことで、騰蛇には、今度お礼しよ。


 –––そう、私達は忘れてたんだ。

 最近平和すぎて。

 忍び寄る魔の手に。

 気づかなかったんだ。

 そして、知らなかったんだ。

 ––––これから起こる悪夢を。

今回短いですよね!

ごめんなさい!

次は長くなる、予定?です。

気長にお待ちください。


次回もゆっくりしていってくださいね!

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