異形の気配と予感
最近異形の気配が多い。
まぁ弱かったし。
でも嫌な予感がする。
陰陽師の予感は当たる。
どんなことも。
「六花〜!早く学校行こ〜!」
「あ、ごめん!考え事してたー。行こ、蓮香」
「もしかして昨日の事?」
「ゔっ」
「やっぱー。そんなとこだろーと思ったよ。六花だしね。大丈夫だよー。弱かったし。晴明サンがいたころは、うじゃうじゃいたかもしんないけどね。」
「でも嫌な予感がする。」
「それは…」
「ね、蓮香もしない?」
「私は巫女だから、わかんない。でも六花が言うんならそう。とりあえず様子見よ?」
「それがいいね」
「うん!……あっ!…学校‼︎遅れる!急ぐよ!」
…嫌な予感は当たる…
学校って退屈。
そんなことより修行したい。
陰陽師の私からして勉強なんてどーでもいい。
親は、もう認めてくれてるから。
こんな時はー
「オン」
…よし。効いてる。
これは、時間を止める呪文。
一時的なものだけどね。
一時間。
それが限界。
出ないと理を犯してしまうことになる。
それは嫌だ。
それでっと…
「天空」
現れたのは、まだ若い青年。
すらっとしてて、かっこいいよなー。
あ、蓮香のこと忘れてた。
また怒られそう。
蓮香怒ると怖いからなぁー
「あ、天空。結界はっといて。修行する!」
「またか、そんなことだとみんなに迷惑かけっぱなしじゃないのか?」
「大丈夫大丈夫。みんなの記憶は消すから、ね」
「さらっと恐ろしいことを。六花、恐ろしい子」
現れた青年。彼こそが十二天将が一人。
天空である。
彼は天将の中では最も神通力が弱い。
しかし、結界はらせると最強だ。
何人たりとも彼の結界を破ることは出来ない。
そして十二天将とは神の末端におられる神の眷属である。
その名の通り十二人いる。
安倍晴明が使役し、今に至る。
彼らは、安部家を見捨てなかった、ということだ。
話に戻ろう。
「ありがと天空」
今日は体術にしようか。
体術ならば…
「勾陣」
「なんだ?呼んだのか。って六花、お前また時間とめたな。」
「うん、そうだけど?
あ、そうそう体術教えてよ」
「はぁー、付き合うか」
勾陣。彼女もまた、十二天将が一人である。
彼女。
つまり女性である。
しかし十二天将の中で最強に次ぐ神通力の持ち主である。そして、十二天将の中で四人しか居ない闘将のうちの一人である。
闘将。十二天将の中で最強から四番までの神通力を持つ彼らは、戦闘に特化している。
勾陣もその一人であり、闘将に紅を注ぐ紅一点である。
一時間後
「つかれたぁー勾陣の修行はいつもきついよ」
「なら頼むな」
…あっさり斬られた気がする。
ま、いっか。
時間を戻して記憶を消さないといけない。
…めんどくさい。
「オン」
…これでよしっと。
「学校終わったーー!蓮香、早く帰るよ!」
「はいはい、そうしよっか」
明るくしゃべってんのになんでだろう。
嫌な予感が消えてない。
言ってしまうと招いてしまいそうだからまだ言わないでおこう。
夜
「お休み、蓮香」
「お休み、六花」
さあ、早く寝よう。
今日はいろいろ疲れた。
明日も、頑張ろっと……
ここ、どこ?
暗い。
もしかして夢殿?
何あれ。
赤い二対の目。
おぞましい
ふとそんなことを思う。
あれは、危険なもの
危ない
早く倒さなければいけない
これは、陰陽師としての直感?
なら無視できない。
陰陽師の予感と直感、そして夢は当たる。
嫌でも。
…どうやら何か起こりそうだ。
早く蓮香に知らせないと。
明日は夜警に行こう。
こんにちは
この作品は週一回で出したいと思っています。
多い時は2日に一回など変わると思います
最低週一回と考えています
しかし、私は学生ですのでテスト期間は出せないかもしれません。
よろしくお願いします。
今回から六花目線になります。