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聖母になるまでの鎮魂歌(レクイエム)6



今回の最終日までの目標ptは三千万ptである。このptじゃ、最終日まで考えれば、50位以内なんて無謀だ。だが、この戦争、実際の主目的はあくまで人事採用。だから、たとえこのまま最下位でも三千万ptさえ取れば、『採用』の可能性が高い。そして、よくよく考えれば、私を除いた全員がすでに50位を超えた点数を超えているのはおかしい。おかしすぎる。絶対、裏に誰かが支配しているはずだ。…この戦争のルール上、使者をその調査のために派遣して自分が稼ぐのに専念することはできない。だから、この二つを残り約五十一週間で、達成しなければならない。特に後者の方は、今回の真相が完全に判明して、イエラ家に報告できれば、『採用』の可能性がさらに高くなる。…最悪、ポイントが目標に届かなくても真相を判明させたら『採用』の可能性が一気に高くなる。…だから、重要度としては真相解明の方が高い。…だから、稼ぎながら、真相解明の要因となる仕事が望ましい。そう思いながら、私は最初の稼ぎのために、例の冷蔵施設へと向かった。


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この戦争に勝つためには当たり前だが大きく稼ぐ必要がある。そのためには、今までの仕事に比べて、圧倒的な差異を生じさせるものが必要だ。例えば、この街のインフラの効率化が測れるような装置の設計とかの多くの人の需要が存在するものなどである。この平民街は前述した通り、街全体を覆うほどの冷気に包まれている。それは今から行く冷房施設のおかげであり、この街の大きな特徴でもある。しかし、もしそれが効果がないほどの猛暑が続いたら、どうであろう。当然更なる、冷蔵施設に従事するもの増加を希望するだろう。そして、更なる冷房施設の増設が考案されるはずである。そこでもし私が投資家へ事前に冷房施設となる場所を教えるとしたら一体どれくらいの利益が私に入ってくるだろう…つまり、最初に私がやることといったら、猛暑をこの平民街に引き起こすこと…これが第一の関門であろう。方法は分かっているが、問題なのはそこに至るまでの過程だ。...頑張れ!!私!!


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さっそく向かっていた冷房施設に着いた。とは言っても、この街を覆うほどの冷気を発する冷房施設に素人が近づけるわけがない。もし近づいたら命はないと言ってもいいだろう。しかし、素人でも近づけるギリギリまで近づいたら、支給された水を凍らせるほどの冷気は手に入るだろう。そう思って、私は普通の人なら通りもしない地下下水道に使者と一緒に潜った。


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地下下水道…そこは普通、入ろうとして入れるような場所ではない。そもそもこの下水道に入ろうと思う人がこの平民街にはいない。…奴隷を除いて。階級の最低ランクとして奴隷というものがある。これは文字通り、貴族に限らず平民にも隷属して従うような階級である。ならば、公共権力に対してはいうまでもないだろう。つまり、この人たちは食って生きるのもギリギリの賃金でこの汚い場所の代名詞でもある下水道の清掃をやっているのである。そして、彼らに発言権はない。たとえあったとしても、犯罪者と同じような扱いで聞く耳も持たれないだろう。そして、使者の定期報告のあとにそれを知ったとしてももう取り返しはつかない。まぁ、たとえ間に合っても無駄だ。これから起こることと比べたらね。ん?どういうことかって??簡単、簡単。もし、これらが成功したら、経済を支配しているイエラ家は新人人事採用どころの騒ぎじゃなくなるということだ。その間に色々やっても、その報告に対応しきれないほどトラブルが起きるからね…



     『イエラ家が完全没落するということだよ。』





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