<34> 夏休み終わりと行事
どうもです! 今回は学校行事の話です。時期的にも、ちょうどいいと思います!
では、どうぞ――
十分に楽しんだ夏休みが終わり、二学期になった。夏休み明けのクラスメイト達は、日焼けした者もいれば、気のせいか、一皮剥けたような様子の人もいた。
まあ、皆、それぞれ夏休みを楽しんだようだ。
今日は始業式だけで、すぐに帰れた。家に帰ったら、優奈が作った昼飯を食べた。
二学期と言えば、体育大会や社会見学、文化祭などと、行事が盛り沢山だ。正直……面倒くさい。動きたくない。休みたい。
と、文句を言っていても、その日はやって来る。
◇◆◇◆
先ず、最初の行事は大会体育だ。内容は言うまでもないと思うが、学年対抗で、様々な競技で得点を争う行事だ。
俺が出る種目は、あまり動かなくて済み、落ちている小さな玉を投げ入れ合うだけの簡単な『玉入れ』だ。
因みに、オレは中学の頃から、玉入れか棒引きという簡単なものしかやったこなかった。これしかやりたくなかった。
残りの走る系は、運動部や陽キャ、そこに紛れる陰キャに任せてきた。競技を終わらせた後は、周りが応援する中、座りながらボーッと眺めている。
だって、俺、あまり乗り気じゃないし、勝っても負けてもどっちでもいいし。勝って、全員に賞金が貰えるなら(心の中で)少し応援するよ?
でも、実際は賞状が貰えるだけじゃん? いや、決して、別にバカにしている訳ではない。ただ、こういう人もクラスに二人や三人はいるんじゃん? 俺も、その内の一人っていうだけだ。
因みに、優奈はというと、借り物競争に出ている。俺と違って、体力あるし、運動できるからな。
優奈が走っている借り物競争を見ながら、俺はあることを考えていた。それは、必ず一枚はあるあの『借り物』が書かれた紙を優奈に引いてほしいと。
あの『借り物』が書かれた紙を引いた男子ないし女子は、毎年ゴールをした後か体育大会の後にあることをしている。
別に、そのあることを見ても俺は今さらどうとも思わないが……まあ、邪魔してやりたいと思う。
そんなことを考えていると、優奈がこちらに走ってきた。
「あき君来て!」
「お、おう」
優奈に手を引かれ、一着でゴールした。優奈に借り物が書かれた紙を見せてもらうと、『仲の良い人』と書かれていた。
っち、外れか。ということは――俺は周りを見回した。すると、顔を赤くした男子が女子を連れてゴールした。その女子の顔も赤くなっていた。
その様子を見ていた同じクラスの奴等が、ヒューヒューと言っていた。こいつが例の紙を引いたのか。
そのあとも様々な競技で争われ、優勝クラスが発表され、開会式となった。これで、終わりかと思ったら、何やら大勢の生徒達が大きな円になり、その中心には先程の男女がいた。
「あ、あの、星見さん!」
「は、はい」
「そ、その……ずっと、好きでした! 俺と付き合ってください!」
「……はい!」
女子が返事を返し、周りに見守られる中、恋人同士になった男女。それを見聞きしていた友達、クラスメイト、野次馬たちは『おおっっっ!!』と歓声を上げていた。
そう、俺が言っていたあることとは、『告白』のことだ。毎年いるのだ。あの紙を引いた者は告白をする。
(体育大会の後は告白大会ですか)
別に、俺にも彼女がいるから、リア充が誕生しようと、羨ましくはないのだが……未だに、非リア充だった頃の心が抜けてないのか、ああやって初々しくしている男女が……嫌いだ。
そんなことを考えていると、腕にムニュと柔らかい感触が。
いつの間にか、優奈が腕に抱き付いていた。
「あの子達もいつか……エッチするのかな?」
「…………」
彼氏が彼氏なら、彼女も彼女だった。まあ、考えることは違っていたが。正直、俺も少しそれは思った。
うん。できれば、健全な関係を築いてもらい。
こうして、体育大会(告白大会)が終わった。なんやかんやと言っていたが、こうして終わってみると、高校生活最後の行事が一つ終わったんだなと思う。
実際にいるのだろうか……体育大会(運動会)の終わりに告白をする人が。
因みに、晃が言っていた二つの種目しかしたことがないのは、俺の実話ですw 運動嫌い。
では、また――