<33> 十八歳になった彼女
優奈の誕生日篇終わりです!
(特に書くことがない)
シャワーで石鹸やら汗やらいろいろと流し、髪を洗って湯船に浸かった。いつものオレが先に入り、優奈が俺の上に来る形だ。後ろから抱き締めると、髪から良い匂いがした。
「なんか……ごめん。結局、いつも同じようになった」
「ううん、いいよ。私も気持ち良かったし、こうして部屋でもお風呂でもあき君とラブラブできてうれしい」
「それなら、良かったけど」
結局こうなるのか、という感じたが、優奈が喜んでくれているなら別にいいか。
風呂を出て時計を見ると、もうすぐ二十一時になろうとしていた。あと少しで優奈の誕生日が終わる。
これで、俺も優奈も十八歳になった。結婚しようと思えば、できる。まあ、俺が十八になった時点でできたけど。女の子は十六でできるし。
結婚か……想像できるようなできないような。結婚しても、今とあまり俺も優奈も変わらない気がするな。いや、よりベタベタされそうだな。
結婚したらいつか子供を作って、生まれて、新たな家族が増えるのか。優奈に似た子なら可愛いだろうな。俺に似たら……怠け者になりそうだな。
「どうしたの? あき君?」
「んー、ちょっと未来のことを考えてた」
「未来のこと?」
「うん。優奈との間にできた子供は優奈に似て可愛いだろうなって」
「わ、私と……あ、あき君のこ、子供!」
隣で優奈がはぁーはぁーと息が荒くなっていた。どうしたんだ? のぼせたのかな。
「ふ……ふふふ……私とあき君の子供」
テレビを見たり、ゆっくりとしていると、気がつけば二十三時になっていた。そろそろ、眠くなったきたし寝る。勿論、寝るのも優奈の部屋のベッドでだ。
ベッドに入ると優奈がすごくくっついてきた。背中で二つの大きな柔らかなものが当たる。
優奈の誕生日はいつもとなんら変わらない日だったが、これが俺たちの過ごし方だ。
夏休みももうそろそろ終わる。これが、終われば二学期となり、あっという間に冬休みになり、三学期となり、卒業だ。残り少ない、学生生活を優奈と楽しもうと思う。
◇◆◇◆
今日は私の誕生日でした。私のお家であき君に祝ってもらえてすっごく嬉しかったです!
ご飯を食べて、キッチンでお皿を洗っている間、あき君には私の部屋でもゆっくりしてもらっていました。
あき君になら、私の部屋を好きに使ってもらっても、眠たくなったらベッドを使ってもらっても、タンスの下着を見られても構いません。
ですが、タンスの一番下の引き出しだけは、見られたら恥ずかしいものが入っているので、まだ心の準備ができていない間はダメだったのですが、ついに見られてもしまいました。
そこに入っているのは、私とあき君の思い出を記録した日記です。部屋に入ると、あき君がそれを見ていたので驚くのと同時に恥ずかしがり込み上がってきました。
まったく、あき君がたら。ですが、見られたのがこっちの日記で良かったです。
もう一つの方――あき君観察日記を見られては顔から火が出るほど赤くなると思います。私がどれだけあき君のことが好きで大好きで愛しているかバレてしまいます!
いえ、勿論、普段からあき君には好き大好き愛しているという気持ちは毎日伝えていますよ? ですが、やはり、好き大好き愛しているという気持ちは、日々増していき、溢れてしまいます。
なので、日記という形で溢れた愛を書き表しています。
『あき君観察日記』
『○月△日(□)
あき君が起きた時間:九時四十三分。昨日より、五分早い。
あき君があくびをした数:十五回
あき君がくしゃみした数:六回
あき君が笑った数:十回
あき君が寝た時間:二十三時三十二分。昨日より十分遅い。
最近の困り事:好きという気持ちが収まらない』
ゆうあきコンビの学生生活もあとわずか。
この小説の最終回も近いのかもしれない……。
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